花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

高まる緊張状態

2020年06月28日 | 
ここはハンターズの本拠地である馴化温室脇のブルーベリー。
大きな鉢がたくさん並んでいます。
そもそも別の研究班が植えたものらしいのですが7〜8年前にその班は解散。
指導された先生も異動され、名農にいらっしゃいません。
すると当時の住人であったフローラは気になって仕方ありません。
食べたいのだけれど、自分のものではないので罪悪感を感じ食べられず
ただ鳥に食べられるのをいつも見ていました。
するとある時、勇気あるメンバーがとうとう誘惑に負け禁断の実を食べてしまいました。
するとどうでしょう。それを見た他のメンバーはいつの間にか、
季節になるとみんな食べるようになったではありませんか。
きっとみんな我慢していたんでしょうね。
一度食べてしまうと、もうこのブルーベリーはフローラのもの。
不思議なもので、そう思った途端に欲が出てきます。
鳥に食べられたくないのです。
鳥は美味しい実を知っていて、ちょうど熟してくるとクチバシで突きます。
そこである年のメンバーがブルーベリーを覆うように、園芸用ネットをかけたのです。
確かにネットがかかった木には引っかかるのを嫌ってか寄り付きません。
しかしネットは短く、無防備な木もあります。
すると鳥たちはそちらを狙ってきます。
鳥が食べる前に口に入れると未熟で美味しくありません。
とはいっても熟すのを待っていると鳥が一足早く食べてしまいます。
どちらが先に手を出すか。一触即発の緊張状態が続いています。
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殿堂入り

2020年06月28日 | 学校
世界バラ会議というものがあります。
本部はイギリスにあり、世界37ケ国のバラ会が加盟している国際バラ会連合です。
世界会議は3年に1度世界各地で開催され、
第1回は1971年にニュージーランドで開かれました。
2006年にはアジアで初めて日本の大阪で開催され、
記念すべき20回大会は、なんと2024年広島で開かれることが決まっています。
そこで話題となるのが殿堂入りするバラの発表。
1回の大会で1品種選ばれるので、数万種もあるバラですが
現在まだ17品種しか殿堂入りしていません。
そのひとつがこのバラ。1997年に殿堂入りした「ニュードーン」という品種です。
1930年にアメリカで育成された品種で、シルバーピンクの色がとてもきれいです。
しかし選ばれた理由は別のところにあります。
このバラ、暑いところでも寒いところでも、さらに日当たりでも日陰でも難なく咲くのです。
バラといえば日当たりのイメージですが、この品種なら北向の庭でも大丈夫。
そんな栽培しやすい特性が評価されて殿堂入りしました。
では世界最初に殿堂入りした品種はなんでしょう。
1935年に作られたバラです。
フランスで育種されましたが、時は第二次世界大戦。
危うく戦禍によって失われるところをアメリカに渡り、密かに保存され生き延びます。
そしてベルリンが陥落したことからやっと発表されましたが
その名は平和を願って「ピース」と名付けられました。
このバラは国連発足会議やサンフランシスコ講和会議でも会場を飾っています。
ラ・フランスとともに世界で最も有名なバラである「ピース」。
このバラにはドラマチックな裏話がたくさんあるので、育てながらぜひ調べてみてください。
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