花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

なんで切るか!

2020年06月02日 | 研究
こちらは国際大会を目指すハンターズの二人。
ある実験を行うことになり、その準備をしているところです。
彼らの実験材料のほとんどは既製品で用意できますが
なかにはどうやっても手に入らないものが出てきます。
そんな時は迷わず自作。この日はプラスチック板を
必要な大きさに切り出すことになりました。
しかし用意したプラ板に印をつけたはいいものの、
どうやって切ろうか困ってしまいました。
なぜならプラ板が1mmと少し厚く、カッターでは切れないのです。
思いついたのは一昨年、フローラが発泡スチロールで
イカダを作る際に使った、熱線カッター。
熱で溶かして切るものです。
ところが発泡スチロールと違い、なかなか溶けません。
これではいくら時間があっても足りません。
ハンターズの本拠地である馴化温室には
長年の研究活動でフローラが手に入れたさまざまな工具があります。
引き出しをゴソゴソ探していると、
中から5年ほど前に買った巨大なペンチが出てきました。
確かこれは金属でも切れちゃうという優れもの。
さっそく挑戦すると、あっという間に終了。
あらためてフローラに感謝したハンターズです。
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茶こし袋?

2020年06月02日 | 研究
クリスマスローズに白い袋が被されています。
これはお茶の葉を入れる茶こし袋。
よく煮出して麦茶などを作るのに使う不織布の袋です。
その茶こし袋で何をしているのでしょう。
実は採種。クリスマスローズは受粉すると
子房が風船のように大きく膨らみ、
その中に米粒大の黒褐色の種子ができます。
そして熟すと袋が破け、周囲に種子をこぼすのですが
人工授粉などして種子が欲しい場合、この特性はちょっと困ります。
なぜならせっかくの種子がどこかにいってしまうからです。
そこで考えたのが茶こし袋で花ごと覆ってしまうこと。
これなら飛び散っても袋の中に種子が入っています。
またバラなどの人工授粉をする場合は、
雄しべと花弁を全部むしり取り、
裸の雌しべだけにしてこの袋を被せて
お目当ての品種のバラが開花するまで待機。
そしてタイミングを見て袋を外し受粉させ、
その後は別の花粉がつかぬよう、また袋を被せて結実を待ちます。
このように茶こし袋は育種家にとっては必需品。
通気性もありとても便利です。
さて今年は、どんな種子が採れるでしょう。楽しみです。
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