花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

トマトなのにオレンジ?

2015年09月26日 | 環境システム科
裏ごししたトマトを煮詰めること1時間30分。
やっとトマトピューレが完成しました。
大きなビニール袋にたくさん入っていたトマトですが
ピューレにすると200ml瓶でわずか7本だけ。
いかにトマトが凝縮されているかがわかると思います!
でもよく見ると右の4本と左の3本の色が違うのにお気づきですか。
これが名農オリジナルトマトピューレのセールスポイント。
実は使ったトマトの品種が違うのです。
右の赤いピューレは「桃太郎EX」。
甘さと酸味が適度な美味しいトマトです。
左は赤というよりはオレンジ色。
トマトなのにオレンジ色とはおかしな表現ですが
とてもきれいな色をしています。
品種名は「桃太郎ゴールド」!
育種したタキイさんはオレンジではなくゴールドと表現しています。
さてトマトといえば健康維持機能成分であるリコピンが有名ですが
この桃太郎ゴールドの色素はリコピンの中でもシス型リコピンというタイプ。
なんでも赤系のリコピンよりも体に吸収されやすいのだそうです。
カゴメもデルモンテも残念ながら品種別ピューレやケチャップは作っていません。
しかし名農オリジナルピューレでは品種で選ぶことが出来ます。
作る料理によって色を選択する、機能性を選べるなど
消費者に選択する楽しさも提供しようと考えたところがポイントです。
しかし1回の製造でできるのは10本にもなりません。
この超数量限定品を明日、八戸のはっちで行われる
名農ファーマーズマーケットで試験的に提供する予定です。
色が違えば料理での使いかたも当然かわるはず。
みなさんならオレンジ色のピューレ、どう使いますか?
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ムーランはお持ちですか?

2015年09月26日 | 環境システム科
この大型のコーヒーミルのような器具は何かおわかりですか。
風車のようにぐるぐると回っている器具の中にあるのは
コーヒーではなく、なんとトマト。
もうおわかりですね。これは野菜用の裏ごし器なのです。
調理器具の名前は「ムーラン・ア・レギューム」。
一般にはムーランという名前で流通しています。
こんな裏ごし器、見たことがないと驚かれるのも当然。
これはフランスなどヨーロッパで用いられる器具なのです!
パリで有名な「ムーランルージュ」というキャバレーのシンボルは赤い風車。
実はムーランとは「風車」の意味なのです。
ぐるぐる回して使うからこんな名前になったのではないでしょうか。
日本の裏ごし器とはずいぶん形も使い方も違うようですが
フランスではどこの家庭にもある調理器具らしく
自家製トマトピューレはもちろん、
ジャガイモなどをすりつぶして料理に使っているそうです。
このムーランを使って作っているのは名農オリジナルトマトピューレ。
環境システム科2年生がマーケティングを学ぶ題材として
毎年この時期に数量限定で作っています。
さて今年はいったいどんなピューレができるか楽しみです。
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お花屋さんのサラダバー

2015年09月25日 | 研究
ここは環境システム科の水耕栽培温室。
現在、生徒が設立した3つの模擬農業法人が葉菜を栽培しています。
タイマーで点灯時間、コントローラーで波長や照度などを
自在に設定できるので、3社それぞれの考えのもと光を操っています。
さて2010年、チームは結成翌年に農業クラブ県大会に出場しています。
発表タイトルはゲーテの最後の言葉といわれる「もっと光を」。
栽培にもっと光を活用しようという意味でつけられました。
取り組んだ研究は当時としては珍しいLEDを活用した草花とレタスの栽培。
先生方のレタス摘み取り体験を企画したり、
小学生にLEDを活用した温室を説明したりと大忙しでした。
たくさんの取り組みの中で思い出に残っているもののひとつに
美しい夜のレタス温室を見学するナイトツアーがあります。
お客様は夕食を食べ終わった寮生です。
赤や青に輝くLEDの美しさにみんな驚いていたのを覚えています。
結成当時のチームフローラフォトニクスは
「光を活用した草花栽培に特化した研究チーム」。
つまりばりばりの草花斑でした。
したがってレタス栽培には少し抵抗を感じたので
企画したサラダの摘み取り体験は「お花屋さんのサラダバー」という
ちょっとかわいらしい名前をつけました。
LEDランプが1個5000円もしていた頃。
チームは将来に莫大な投資をしていたのです。
しかしその時のメンバーが今、名農に帰ってきて
農業を名農生に指導しているのですから嬉しい限りです。
LEDで夜間輝く温室を見る度に当時が思い出されます!
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朝礼・点呼!

2015年09月25日 | 環境システム科
環境システム科の学校設定科目「起業チャレンジ」。
3年生が3グリープに分かれ、
LEDを搭載した最新の水耕栽培装置を使って
野菜の生産販売の模擬経営に取り組んでいます。
しかし単に黙々と取り組むというでは面白くありません。
そこで取り入れているのがゆるやかな競争です!
文化祭が終わりゲーム終了となったら、
経済性、安全性、生産性などの観点から経営分析を行い、
その年No.1の会社を決めるのです。
環境システム科はほとんどが男子のため争うのが大好きです。
そこで勝負に大切なメンバーのモチベーションを高めるために
授業が始まったら、なんと朝礼点呼を行う会社が出てきました。
今日やることをきちんと共通理解するためらしいのですが、
大人顔負けの気合いの入り方。
工業の良さが農業に取り込まれていて、とても参考になります。
起業チャレンジは2時間続きの授業ですが
主体となるのはもちろん生徒たち。
何をどのように栽培して、どのように販売するか。
すべて彼らの自由にしています。
したがってその日の活動はグループによってばらばら。
しかしそれだけに責任は重いものがあります。
自由と責任を実感する新感覚の科目が生徒たちにも人気です。
さあ今度の日曜日は八戸市のはっちで10時から15時まで
名農ファーマーズマーケットが開催されます。
農産物の他に秋花壇の花苗も並ぶという噂もありますので
どうぞお楽しみに!
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八戸公園こどもの国

2015年09月24日 | 研究
ここは八戸市こどもの国。
年間60万人もの市民が訪れるという憩いの場所です。
この公園にチームは今年6月、八戸市役所と連携して
水質浄化システム「バイオエンジン」を20基設置しました。
この他にも5ヶ所設置しているのですが、
最も気を使ったのがこのこどもの国です!
上手く行けばみなさんを美しい景観で癒すことができますが
失敗すると大勢の方の目に触れることから
たいへんな迷惑をかけてしまうことになります。
チームの2~3年生総動員で周到な準備をして
臨んだことを覚えています!
設置して少したった頃、強い風雨に襲われたので
倒れていないか、葉が散っていないか心配で見に行ったきり
学校から遠いのでなかなか足を運ぶことがありませんでした。
そこで先日のシルバーウィーク、
回収時期も考えなければならないのでこどもの国に行ってきました。
休みということもありたくさんの家族連れで賑わう中
恐る恐る池に近づいていくと遠くからですが姿発見。
思わず心の中でガッツポーズ。
みなさんには見えますか?
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