「ジンジャー」
ショウガ科。
<適応、用途>
乗り物酔い
つわり
吐き気、嘔吐
炎症
咳、風邪
ハーブ療法において、ジンジャーは消化不良や吐き気の薬として高く評価されてきた。こうした伝統的な用法が理にかなったものであることは、科学的にも裏付けられており、現在、多くの臨床研究で妊娠、乗り物酔い、化学療法に伴う吐き気を緩和し、嘔吐を軽減することがわかっている。
米国国立がん研究所が化学療法を受けている患者に対して行なった臨床試験では、治療の前後3日間ずつ、制吐剤と一緒に0.5〜1.0gのジンジャーを投与したところ、併用しなかった場合と比べて、吐き気が軽減した人が4割増えたことがわかった。
ただ、ジンジャーが、吐き気を緩和する仕組みは完全にはわかってはいない。現時点では、ジンジャーに含まれる化合物が、消化管の中の受容体と結びついて吐き気を軽減し、消化を助けて、食物が胃に留まる時間を短くするためだと考えられている。
ジンジャーに含まれる化合物が、風邪を引き起こすウイルスの多くを死滅させることが実験で示されている。
〜メディカルハーブ事典
ジャワ島やバリ島に伝わる伝統的な植物療法ジャムウでも処方の中心として使われる。
ジンジャーティーは、、消化不良のときや、乗り物酔いによる吐き気、手術後の麻酔や化学療法剤による吐き気を抑えるためにも使われる。
作用:消化機能促進、利胆、制吐、陽性変力(心臓の心拍数を高める)、消炎、鎮痛。
適応:消化不良、つわり、乗り物酔い、関節炎などの炎症性疾患。
乾燥させることで鎮痛成分が増える。
胆石のある人は医師に相談すること。
~ハーブと精油の基本事典 池田書店
体を温める働きが強いので発汗作用や消化促進の作用があり、カゼの症状をやわらげてくれる。吐き気を抑える作用も強い。
・期待されている効能
消化促進、腹痛、つわり、カゼの症状の緩和、殺菌作用。
~ハーブティー図鑑 主婦の友社
辛味成分は不揮発性の「ジンゲロン」、「ショーガオール」など。
芳香成分は「ジンギベレン」、「リナロール」、「シトラール」、「シネオール」などで、生のままおろして使うとかなり強く匂うが、乾燥させると芳香性は弱くなる。
生のジンジャーには「ジアスターゼ」が含まれているため肉の組織が柔らかくなる効果も期待できる。
芳香性健胃薬として利用されている。
~スパイス&ハーブ辞典 文園社 武政三男
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