昨年の2月、初めて富山地方鉄道へ撮影の為に訪れました。
主たる目的は引退直前の京阪旧3000系のかつての仲間である富山地鉄10030形に会う為でした。
一時は全ての編成が富山地鉄の新色に塗られた10030形ですが京阪を走る最後の旧3000系編成の
引退が決まってから富山地鉄の粋な計らいか?10033+10034編成が京阪特急色で甦りました。
昨年2月の記事でその勇姿を掲載しましたが昨年引退した京阪旧3000系のDD(ダブルデッカー)車が譲渡され
その京阪特急色の編成に組み込まれて『アルプスエキスプレス』(元・西武5000系)に続く
富山地鉄の看板特急車となる『ダブルデッカーエキスプレス』としてデビューしました。
となれば京阪旧3000系の大ファンの私としては今年も富山を訪れない訳にはいきません。
富山に到着した1月26日は朝から小雨が降っていて時折りみぞれ交じりの状態です。
PENTAX K-5+smcPENTAX DA17-70F4 AL[IF]SDM
Avモード f4.5 1/400sec ISO2500 (58mm)
撮影データーからも分かると思いますがISO2500でも1/400秒が精一杯の天候でしたので
とりあえず高画素化されて高感度時の写りに不安の有るK-3は置いといてK-5で撮影しました。
特急運用時には“鳩マーク”の「特急」表示が出ると聞いてましたが悪天候で出すのが表示を出すのが面倒だったのか?
理由は定かではありませんが「特急」表示は掲出されていません。残念です。
この後、移動して他の撮影ポイントで地鉄オリジナル車の14760形や
16010形(アルプスエキスプレス)を撮影しましたが幾分弱まったものの止まぬ雨の為に、先程撮影した
10030形の写真同様、納得出来る写真は撮れませんでした。
PENTAX K-3+SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
Avモード f8 1/640sec ISO1250 (190mm)
少し雲が薄くなり明るさも増しましたのでK-3の登場ですがそれでもISO1250の設定です。
K-3の自然な解像感はとても魅了的です。使うほどに操作性と画質の向上を痛感します。
写真の旧塗色の14760形ですが個人的には雷鳥カラーの地鉄旧塗色は渋くて好感を持っています。
10030形もそうなのですが未だ黄色+緑色の地鉄新塗色は好きになれません。
今回、ダブルデッカーエキスプレスと同じく何とか捕獲したかったのが
アルプスエキスプレスと称される16010形の第2編成です。
もちろん狙うのはフル編成で運行される3両バージョンです。
1月10日以降の休日は3両で運行と地鉄のHPで明示されていましたので
確実に3両編成のアルプスエキスプレスの撮影が出来るのは日曜日の
今日しか有りませんがこの天気、残念です。
先程撮った14760形の画像をチェックしましたがK-3でもISO1250なら
まったく問題無さそうなのでアルプスエキスプレスはK-3で狙う事にしました。
PENTAX K-3+SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
Avモード f8 1/640sec ISO1250 (190mm)
K-5より明るく大きくなったファインダー像はこんな日の撮影でも快適に被写体を見て撮影する事が出来ました。
西武時代に見る事も乗る事も出来なかった「レッドアロー」でしたがかつて憧れていただけに感動です!
翌日の1月27日は昨日と打って変わって殆ど雲の無い好天となりました。
ロケハンをして幾つか見つけたポイントからここだ!と思える場所でダブルダッカーエキスプレスを待ちます。
その前に試し撮りで捉えた14760形の写真です。
PENTAX K-3+smcPENTAX DA17-70F4 AL[IF]SDM
Avモード f6.3 1/1250sec ISO250 (58mm)
やはり天気が良いと車両も映えますね。今回の撮影で初めてDA17-70をK-3で
試しましたがK-3とのマッチングも良い様です。
前にも述べましたがローパスフィルターレスがもたらすシャープ感は素晴らしく
K-5やK-rと違ってEXシャープやFシャープの必要性は感じません。
こうなると好天下で撮るダブルデッカーエキスプレスが待ち遠しいです。
PENTAX K-3+smcPENTAX DA17-70F4 AL[IF]SDM
Avモード f6.3 1/1000sec ISO250 (43mm)
待っていたのは宇奈月温泉行きの特急です。冬季仕様の為にスカートが撤去されているのは残念ですが
やはり良いスタイル、良いカラーですね。“鳩マークの”「特急」表示もOKです。
ジャンパ栓のホースやワンマン表示も無くなりスッキリしたのも嬉しいです。
この後、いよいよ今回の撮影の集大成として宇奈月温泉で折り返して来るダブルデッカーエキスプレスを待ちます。
K-3+SIGMA APO 50-500 F4.5-6.3 DG OS HSM
Avモード f8 1/1000sec ISO400 (140mm)
背景の雪化粧した山を活かす為に圧縮撮りです。換算200mm少々なのでAPO70-300でもOKなのですが
今撮影でのラストカットという事で“BIGMA”の登場です。狙った通りのカットが撮れて大満足です。
まるでかつての新ビスタカー10100系を彷彿させる3両のダブルデッカーエキスプレスは京阪時代の8両編成よりも
特別感が凝縮された感じがして何だかとても渋く見えます。
地元、京阪電鉄の線路から旧3000系が消えて空虚感一杯の思いを抱いていましたが
今回ダブルデッカーエキスプレスの勇姿を見て大きな安堵感に包まれました。
出来ればまた今回とは違う季節にこの富山の自然溢れる風景と
京阪特急色のダブルデッカーエキスプレスの写真を撮りたいと思います。
スカートですがダブルデッカーエキスプレスとして登場した時は
ちゃんと装着されて精悍なスタイルだったのですが冬季は積雪の関係か?
スノープラウ装着の為に外されていますが雪の心配が無くなる春には
面倒くさがらずスカートをちゃんと装着して欲しいものです。
私にとって旧色となったこの京阪特急色は国鉄時代の電車特急色と
双璧を成す素晴らしいカラーなのです。
都会や自然溢れる風景等々、どんな景色にも似合う素晴らしいカラーです。
残念ながら大井川鉄道に譲渡された仲間は引退となりますが
富山地鉄の旧3000系にはいつまでも元気で活躍して欲しいと思います。
代わりにスノープロウが装着されており、少し違和感があったと思います。
この列車が雪景色(雪山バック)の中を走るというのも
bigwest_1965 さんにとっては新鮮なのかもしれません。
季節によって色々な撮り方が有るかも知れません。
第二の人生をこのような形で過ごす事ができる車両は幸せですね。
日曜日はみぞれで寒いわぬかるみで滑ってこけるわで散々な目に合いましたが
翌日はすっきり晴れてくれました。
沿線は田圃も多いので水が入る頃や稲が植えられて緑に染まる頃も良さそうです。
もちろん黄金色に染まる稲の収穫期も良い風景になりそうです。
青空の下での撮影が羨ましいですぅー
ダブルデッカー車の第二の活躍をご覧になられていかがでしたか?
テレビカーのロゴ?もそのまま残されてるんですね?車両がお下がりでも
いろいろな懐かしい車両が見れるので撮影も楽しそうですね。チューリップが見ごろな4月ごろの撮影も楽しみではないかと思います。
貨物は最近食べ始めましたが路面電車はまだまだ喰わず嫌い?で
コンパクトシティ構想とLRTとの関連性については良く分かりませんが
鉄道線、市内(路面)電車共に地方鉄道としては一般利用客・鉄道ファンに
向けて積極的な活動をしている会社と感じています。
他社からの譲渡車両の活躍で注目を浴びていますが個性有る自社発注車両も
なかなか魅力的だと思いますので時間とお金を費やしても訪れる価値の高い
地方鉄道だと思います。
さらにダブルデッカーを導入し、私も一度訪ねてみたいと思っている路線です。
富山はコンパクトシティ構想により、LRTが充実しており、そちらも興味があります。
北陸新幹線開通で、今後ますます注目されることと思いますが、これから何度も見るチャンスがある新幹線より失われつつある旧車の方を見ておきたいです。