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トケイソウ・2~開花

 境川沿いの民家で見掛けた「トケイソウ(時計草)」。トケイソウ科トケイソウ属のつる性常緑多年草で熱帯アメリカ原産。こうして時々民家の生け垣で見掛ける。萼片と花弁は5枚ずつだがほとんど区別がつかない。花弁の内側の糸状の“副花冠”がある。英名は“Passion Flower(パッション・フラワー)”でイエス・キリストの受難の花の意味。白い子房柱が“十字架”、3裂した雌蕊が“釘”、副花冠が“茨の冠”を意味し、花弁と萼片が“10人の使徒”と言われている。ちなみに最後の晩餐での使徒は12人だが脱走したペテロと裏切ったユダは数えられていないようだ。
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コクラン・5~花

 下柚木の雑木林に生育している「コクラン(黒蘭)」。ラン科クモキリソウ属の多年草でこの株は数年前の冬にランニング中に偶然道端で見つけたもの。その後、毎年開花を確認している。少しわかりにくい角度だが花の構造を確認しておこう。前面に暗紫色の面を突き出しているのが唇弁で中央が凹み反曲している。左右に開いているのが側萼片で一番下の細い紐状のものが側花弁。もう1本は写真では隠れている。後方に跳ね上がっているものが背萼片で距は無い。上部に立っている淡黄緑色の部分が蕊柱で雄蕊と雌蕊が合着したもの。そこに見える黄色い2つの点が花粉塊で訪れた昆虫の身体に塊のまま付着させる。
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コクラン・4~絹の道

 鑓水“絹の道”で咲き始めた「コクラン(黒蘭)」。ラン科クモキリソウ属の多年草で関東地方以南の林内に生育している。6~7月に20~30センチの花茎を伸ばし暗紫色の花を総状に付ける。ひとつの花は幅1センチほどで唇弁は反曲している。夏の花期では薄暗い雑木林の中で他の草に紛れて目立たないが、常緑の葉は冬でも残っていて冬枯れの明るい雑木林では見つけ易い。
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ムクロジ・3~花序

 ムクロジ科ムクロジ属の「ムクロジ(無患子)」。当地では数ヶ所で見られるがいずれも高木で花を間近で見ることができなかった。ここでは手を伸ばせばカメラを花に寄せられやっとマクロで撮ることができた。花序はほとんどが雄花でひとつの花の直径は4~5ミリ。8~10本の雄蕊が目立っている。雌雄同株でこの中に雌花もいくつか見える。
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ミッキーマウスノキ・6~若い果実

 オクナ科オクナ属の「ミッキーマウスノキ」。熱帯アフリカ原産の常緑低木だがここ長池公園“自然館”の中庭で育てられている。今年は花芽からミッキーマウスと呼ばれる姿までの経過を観察している。写真は若い果実で直径はまだ4~5ミリ。緑色だった萼片は赤くなり始めている。
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バイカツツジ・3~図師町

 図師町の谷戸の雑木林で見られる「バイカツツジ(梅花躑躅)」。ツツジ科ツツジ属の落葉低木で山地の林縁などに生育する。花期は6~7月で葉腋に直径2センチほどの小さな花を咲かせる。花冠は皿状に開きツツジのように筒状にはならない。花冠上部の裂片にツツジと同じように赤い斑点がある。雄蕊は5本で上部の2本は短い。この個体は高さ1.5メートルほどの小木で10日前に見に来た時は花が無くもう終わったのかと思っていた。念のため再訪してみると花が4輪確認できた。いつも花数は少ないので開花期に訪れるタイミングが難しい。
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マタタビ・3~開花期

 マタタビ科マタタビ属の「マタタビ(木天蓼)」。山地の林縁などに生育するつる性落葉木本で雌雄異株。花期の6月頃に一部の葉の表面を白くして良く目立つようになる。これは大戸緑地のもの。
 さてネコがマタタビの葉に身体を擦り付けゴロゴロ転がる“マタタビ反応”は複数のマタタビラクトンという化学物質で引き起こされることはわかっていたが、昨年1月に岩手大学、名古屋大学、京都大学、リバプール大学の共同研究で、“マタタビ反応”は新たに見つかった活性物質の“ネペタラクトール(Nepetalactol)”に蚊を忌避させる効果がありこれを毛に付着させることによって寄生虫や伝染病を媒介する蚊から身を守る行動だということが明らかになり、科学雑誌『Science Advances』に発表された。
 しかし肉食のネコがマタタビ反応中にしきりに葉を舐めたり噛んだりするのかがわかっていなかった。今年6月の研究発表第2弾では、ネコが葉を舐めたり噛んだりすることで葉が傷つきネペタラクトールとマタタビラクトン類の放出量が増加するとともにこれらの成分の組成比率が大きく変化し、蚊の忌避活性が増強することが解明された。
 マタタビの忌避活性はネコだけに恩恵があるわけではなく、人類にとっても寄生虫や伝染病を媒介する蚊の忌避剤として活用できる可能性を秘めている。『猫にマタタビ』は将来は『人にマタタビ』になるかも知れない。
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サルナシ・2~果実

 マタタビ科マタタビ属の「サルナシ(猿梨)」。北海道~九州の山地に生育するつる性落葉木本で雌雄異株。花期は5~6月で果実は長さ2~2.5センチのキウイフルーツを小さくしたような果実を稔らせる。写真は若い果実で熟すと淡緑黄色になり猿など山の動物が好んで食べる。クワの実よりは大きいが「コクワ(小桑)」とも呼ばれる。マグワやヤマグワは落葉高木になるが本種はつる性でそれほど高くならないことに由来するのだろう。
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散歩道・14~東京消防庁訓練場

 鑓水地区の丘陵の一画に東京消防庁第九消防方面訓練場がある。周囲は雑木林に囲まれ地元民でもこの存在に気付く人は少ない。数年前から近くで大型商業施設の建築が始まり開業すれば多くの人がこの施設に気付くことになるだろう。
 東京消防庁機動部隊のホームページに創設の経緯について紹介されているので下記に纏めておこう。
 1995年(平成7年)に発生した阪神・淡路大震災の教訓から、通常の消防力では対応が困難な救助事象に迅速に対応するための部隊の必要性が提起され消防救助機動部隊(通称:ハイパーレスキュー)が創設された。これは特殊な技能を有するスペシャリストや装備で編成され大型重機を備えるなど多数の人命を早期に救出することを目的としている。
 東京消防庁では震災・大規模災害を専門とする部隊を3隊、NBC災害(Nuclear:放射性物質、Biological:生物剤、Chemical:化学剤)を専門とする部隊を1隊配備していたが、2011年(平成23年)に発生した東日本大震災を機に更に地域特性に対応し震災・大規模災害とNBC災害の両方に対応可能な新たな部隊として2013年(平成25年)に“東京消防庁第九方面本部消防救助機動部隊(9HR)”が発隊した。9HRは一般災害・震災・NBC災害の他に危険物火災、林野火災、土砂災害、山岳救助などの様々な方面に対応しているという。
 2016年(平成28年)に“鑓水隊舎(本隊舎)”の訓練場の業務が開始され、写真では煙を発生させて訓練を実施しているようだ。隊員の皆さんが日々様々な訓練に励まれていることに心より感謝申し上げたい。
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カキラン・2~開花

 ラン科カキラン属の「カキラン(柿蘭)」。草丈は40~50センチで6~7月に黄褐色の花を茎の先に総状に付け下から咲き上がっていく。和名は花被片が柿色になることに由来している。花の幅は2~2.5センチで唇弁の内側に紅紫色の斑紋がある。ここは図師町の谷戸で陽当たりの良い斜面に何株も見られた。
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