非・連作短編集の第三作です。
四角い部屋の四隅に四人の人が立ちます。
それを仮にABCDとすると、AがまずBのいる角に向って走っていってタッチします。
タッチされたBはCのいる角に向って走っていってタッチします。
タッチされたCはDのいる角に向って走っていってタッチします。
タッチされたDはAが元いた角まで走りますが、Aはすでに次の角に行っているので、直角に曲がって二辺分を走って、Aにタッチします。
これを続けると、DCBAの順に二辺を走らなければなりません。
この四点リレーを真っ暗闇の中でやると、いつの間にか一人増えて二辺を走らなくなるという怪談です。
この作品では、なぜ二辺を走らなくなるかについて、いろいろと仮説を持ち出します。
そして、「グルグルと回って混乱している中からポン、と在り得ないはずの、しかし必要とされているものが出現する、というような……物語は、時にこういう力を持つんだよな」と、最後に作者は語ります。
この作品には、作者の物語観が示されているのですが、登場人物が多くごちゃごちゃしていて、正直言ってあまり楽しめませんでした。
ファンタジーなどの非現実を扱う児童文学の世界観を構築するときにも、本来はこの作品のような周到な考察が必要なのですが、大半の作品は考えるまでもないたわいのない世界観にすぎません。
四角い部屋の四隅に四人の人が立ちます。
それを仮にABCDとすると、AがまずBのいる角に向って走っていってタッチします。
タッチされたBはCのいる角に向って走っていってタッチします。
タッチされたCはDのいる角に向って走っていってタッチします。
タッチされたDはAが元いた角まで走りますが、Aはすでに次の角に行っているので、直角に曲がって二辺分を走って、Aにタッチします。
これを続けると、DCBAの順に二辺を走らなければなりません。
この四点リレーを真っ暗闇の中でやると、いつの間にか一人増えて二辺を走らなくなるという怪談です。
この作品では、なぜ二辺を走らなくなるかについて、いろいろと仮説を持ち出します。
そして、「グルグルと回って混乱している中からポン、と在り得ないはずの、しかし必要とされているものが出現する、というような……物語は、時にこういう力を持つんだよな」と、最後に作者は語ります。
この作品には、作者の物語観が示されているのですが、登場人物が多くごちゃごちゃしていて、正直言ってあまり楽しめませんでした。
ファンタジーなどの非現実を扱う児童文学の世界観を構築するときにも、本来はこの作品のような周到な考察が必要なのですが、大半の作品は考えるまでもないたわいのない世界観にすぎません。
群像 2012年 03月号 [雑誌] | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |