現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

宮沢賢治学会イーハトーブセンター「宮沢賢治研究Annual Vol.21 2011」

2018-04-12 11:46:15 | 参考文献
 2012年に宮沢賢治学会イーハトーブセンターから送られてきた、「宮沢賢治研究Annual Vol.21 2011」に、強いショックを受けました。
 「宮沢賢治学会イーハトーブセンター」を紹介する記事で書きましたが、私は会が発足したのを知ってすぐに二年間だけ会員になったことがあったので、手元に1994年と1995年のAnnualがあるのですが、どちらも300ページ近い厚さの立派なものでした。
 ところが、2012年に受け取った「宮沢賢治研究Annual Vol.21 2011」は、半分ぐらいの薄っぺらいものでした。
 内容も、大半は2010年のビブリオグラフィー(その年に出版された参考文献目録)と以前のビブリオグラフィーの補遺で、論文類は三本しか載っていません。
 以前のAnnualには十本以上の論文類が掲載されていて、かなり読みでのあるものでした。
 確かに、ビブリオグラフィーは研究のためには基本的で重要な資料です。
 しかし、こんなに論文の本数が減ってしまっていては、論文誌としての価値は激減してしまいます。
 年二回送られてくる会報も前より薄くなっていたので嫌な予感はしていたのですが、心配は的中してしまいました。
 やはり「宮沢賢治学会イーハトーブセンター」を紹介する記事で心配したように、会員数が減って学会は経済的にピンチなのでしょうか?
 それとも、会員の研究自体が低調で、Annualに載せるに値する投稿論文が大幅に減ってしまったのでしょうか?
 確かに、2011年は東日本大震災で学会の本拠地である岩手県も大きな被害を受けましたし、前に述べたように会員は岩手県を中心に東北地方の方が多いので、この年は特別だったのかもしれないと思ったのですが、その後も状況は改善されていません。
 やはり、賢治に限らず、文学研究活動全体が、完全に衰退期になっているようです。


宮沢賢治―驚異の想像力 その源泉と多様性
クリエーター情報なし
朝文社


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