今回は歴史模擬授業17回目、安土・桃山時代です。(詳細は、前の記事をご覧ください)
戦国~安土・桃山時代は好きな方が多いので
「実際はちがう!」とか「この人はもっと素晴らしい人で・・・」などと
思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、これは数多くある1つの話なんだ、
と思って頂けると幸いです。
ではでは、安土・桃山時代の授業を行います。
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「さーて、今日は安土・桃山時代を行いましょう!」
「わーい!ここらへんの時代って、ぼくたちの住んでいる愛知県にゆかりのある歴史が多いので楽しみ。」
「よく知っているね!」
「うん、だって、ぼくの実家は古戦場跡の近くにあるから、よく知っているんだ。」
「小さいころから身近に感じている歴史があるってのはより授業を楽しめるよね。」
「うん!あそこで昔、こんな事件(戦い)があったんだ~と想像できてたのしいの!」
「よかったね~。ではでは始めまーす。まずは、安土・桃山時代に深く結び付く、戦国時代からみていこう!」
「戦国時代って、室町時代後期のころの時代だよね。」
「民衆が土一揆・国一揆はおこすわ、
大名たちも戦国大名になっ独自のやり方でそれぞれ領地を治めていたんだよね。」
「下剋上の風潮が高まって、争いがたえなかったんだよね!」
「そうそう!みんなよく覚えてくれているね!
みんなが言うように、とにかく戦争・戦争・戦争!っていう状態が100年ほど続いたのよ。」
「長いよね・・100年。生まれたときからずっと戦乱の世という人たちがほとんどだよね。」
「そうよね。だれだって戦争は嫌でしょ。」
「うん、死にたくない!」
「当時の人だって同じ気持ち。戦争はなくしたい!と思った人が多かった。」
「じゃあ、みんなで戦争やめよ!と決めちゃえないいのに・・。」
「でもね、戦争が終わった時に自分が不利な状態になりたくないでしょ。
戦争は終わったはいいものの領土は他の人に取られた、とか。」
「た・・・たしかに・・。」
「もちろん、損得勘定抜きで戦争を終わらせることが一番なんだとは思うんだけど、
かなしいかな、欲深い人間は、そうはいかない。」
「うーん。」
「そこで、戦争を終わらせるにはどうすればいいか・・・。」
「うーん。難しいなー。」
「たとえばね・・圧倒的な強さの前には誰も戦いを挑もうとはしないよね。」
「た・・・たしかに。」
「すぐいじめをする奴が、怖い人にはいじめをしずにいるもんね。
いじめをする奴って相手が弱い!と思うから、間違った正義の名のもとに、いじめをするんだもんね。」
「そうなの、だからいじめをなくすには、いじめられる本人が、
いじめる相手より強くなること(弱さをみせない)ことも1つの手なんだよね。
先生もいじめにあったことがあるんだけど、
その子たちがいじめたときに悲しい顔したり怒ったりして
いちいち反応するので、いじめがおこったんだよね。
それで「友達いなくても1人で生きよう!」と決心して、
いちいちいじめっ子のいやがらせに反応しなくなったら、いじめがなくなり、
そのあと、その子たちよりもうんと勉強できるようになって、堂々とした態度で行動するようになったら、
もう相手は何もいってこないようになったんだ。」
「せ・・先生にそんな過去が・・・。」
「うん。もしいじめなどで辛い思いをしたら、先生のところに来てみてごらん!一緒に解決していこう!」
「はい!!」
「さて、では歴史の話に戻すね。
戦争ってのは、相手が弱いから・もしくは同等だと思っているからおこる。
そこで、圧倒的な強さのものが1人現れて、みんながその人の言うこときくようにすればよい。
その圧倒的な強さをもった人物と言うのが・・・織田信長なんだ!」
「あの有名な信長公!」
「織田信長は尾張(愛知)の武将の1人に過ぎなかった。
でも、次々と強かった戦国大名たちを倒し、
自分に逆らわなくさせていったんだ。」
「つまり、戦国時代を終わらせたのは、織田信長だったんだね。」
「そういうこと。
しかも、ちょうど、今まで交流をもっていなかった外国も日本に訪問するようになり、
日本にはない新しいものも日本に入ってきたのが信長の戦いを後押ししてくれるようになったの。」
「?」
「実はこのころ、ヨーロッパとりわけスペインとポルトガルは
海外進出に乗り出していって
次々と色々な地に行くようになったの。
そこで、「東方見聞録」にも「黄金の国じぱんぐ」と
賞されている日本にも当然来るわけで・・。」
「あ、鎌倉時代に習った、マルコ=ポーロの「東方見聞録」がここにつながってくるんだね。」
「そうなの!そして、ヨーロッパには日本に色々なものを伝えたの。
その中で最も大切なものが2つ。
1つはキリスト教、もう1つは鉄砲(火縄銃)。」
「ヨーロッパ人はキリスト教を信じているもんね。」
「スペイン人たちの主な目的なキリスト教(のうちのカトリック)を伝えることにあったみたいよ。
まず、1543年にポルトガル人によって、種子島という島で鉄砲(火縄銃)が伝わったの。
この鉄砲が伝わったことで、戦国時代の戦い方に鉄砲による戦いも加わり、
一説には鉄砲伝来のおかげで勝負がはやくつくようになり、
戦争がおわり全国統一が早まったといわれているわ。」
「弥生時代の鉄の伝来でもそうだったけど、
1つの武器が導入されることで、歴史が大きく転換することって
あるんだね・・・。」
「そうなんだよね、だから新しい物を作ることは良いことかもしれないけど、
それが世の中にどう影響をあたえるかまで考えて開発することは大切なんだろうね~。
では、話を元に戻すね。鉄砲伝来後の1549年に次は、
イエズス会(というキリスト教のローマ教皇の公認を得た修道会)の宣教師(宗教を伝える人)の
スペイン人、フランシスコ=ザビエルが鹿児島にキリスト教を伝えたの。
それ以後、日本各地に布教(宗教を伝えること)して、
日本人でもキリスト教徒になる人も現われてね。
キリスト教は、人類は神の下に平等、という精神があるので、
身分制社会で苦しんでいる人たちに新しい道を示したりしたの。」
「へー。」
「鉄砲とキリスト教が伝わったあとで、ポルトガル人・スペイン人と貿易をするようになってね。
当時の日本人は、ポルトガル人とスペイン人のことを、南蛮人と言ったので、
彼らとの貿易を
南蛮貿易と言います。
南蛮貿易ではさっき言った鉄砲や、それに必要な火薬などが日本に輸入されたそうよ。」
「では、次は、鉄砲・キリスト教の伝来によって日本にもたらされた影響について。
まずキリスト教に目を付けたのが織田信長。」
「なんで?」
「キリスト教というまだ日本に染まりきっていない宗教を保護することで、
長い間日本に浸透し、権力と結びついた宗教団体を弾圧しようと考えた、という説があるわ。」
「?権力と結びついた宗教?」
「あ!仏教!」
「そう、仏教。すべての仏教が権力と結びついたわけではないし、仏教の教え方そのものは美しいものよ。
でも、約1000年日本に浸透していると、どうしてもね。」
「そういえば、加賀の一向一揆の「一向」って仏教の一派「一向宗(浄土真宗)」のことだったよね。」
「そう!よく気がついたね!信長は一向一揆を押さえるのも必死でね。
少しでも自分の戦況がよくなるように、彼らの信じている宗教を取り払えたら・・・と。」
「ふえー、信長さんは色々考えていたんだね。」
「ではでは、次は信長さんがどのように戦国時代を終わらせたのかをみていきましょう!」
「はーい。」
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つづく。
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わかりやすく解説していので、「こういう説もある!」という専門的なことを
引き合いに出されてもお答えできないことがあるかもしれません。申し訳ありません。
不快な気持ちになった方には申し訳ありません。