新☆歴史模擬授業です。産業革命1です。
詳細は、この前の記事(ご注意)をご覧ください。
*わかりやすく解説したいので、「こういう説もある!」という専門的なことを
引き合いに出されてもお答えできないことがあるかもしれません。申し訳ありません。
不快な気持ちになった方には申し訳ありません。
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キンコーンカンコーン
「さて、今日は市民革命の最後をやりましょう!」
「長かったよう。」
「イギリスの清教徒革命・名誉革命、アメリカ独立戦争・フランス革命と3つの国の革命をやったね。
次はどこの国で市民革命がおきたんだろう。わくわく!」
「実は、今回は、1つの国だけでおきた革命ではありません。」
「ほえ?」
「ある国から始まり、そのあと、ほかの国でも次々と同じような革命がおこりました。
しかも、今までの革命とはちょっと雰囲気、というか系統が違うというか。」
「そうなんだ。」
「今までは、王様を倒して~、とか戦争を起おして~、とか名もなき市民たちが何かを倒す形で、
民主主義の政治をゲットしたという形だったよね。
しかし、今日習う革命は、そうじゃない。
あるものの出現で、生活や価値観などの社会の様子がガラっと変わった、という革命なの。
もちろん、市民革命の1つに含まれるから、そのガラっと変わった結果、市民たち(一般民衆たち)が中心となったのは間違いないんだけど。」
「なんだかややこしい。」
「まあ、別に、なぜこの革命は市民革命に含まれるか?とかの問題は出ないし、
あくまで、現代の私たちが5大市民革命と呼んで分類しているだけで、当時の人々は「よし今から5大市民革命をおこそう!」と
していたわけじゃないからね~。」
「た、たしかに・・。」
「ではでは詳しく見ていきましょう!」
「はい!」
「今回習う革命を、産業革命と言います。」
「産業が大きく変わったってことなんだろうね。」
「そういうこと!産業とは簡単に言うと、モノを生産することです。
その、モノの生産方法が大きく変わったことが、そのあとの社会を変えていきます。」
「そうなんだ。」
「産業革命が1番最初に始まったのはイギリスです。」
「またしてもイギリス!」
「イギリスって当時は最先端の国だったんだね。」
「イギリスは、17世紀からインド産の綿織物を大量に輸入していました。インド産の綿織物は素晴らしいものだったから。」
「そうだったんだ。」
「でも、輸入していた、ということは、貿易の際にお金がかかるよね。
自分の国で作った方が、お金は抑えられる。」
「たしかに。」
「なので、イギリス国内で綿織物をつくるようになっていく。
そして、18世紀後半になり、綿織物を作る際にとても便利なものが登場するの。
それが、織機(しょっき) や 紡績機(ぼうせきき)。
紡績機や織機が次々と改良されて、ほぼ生産を人間の手で行われていたそれまでとは違って楽に生産できるようになった。
(紡績機は糸をつむぐもの、織機は、糸を織って織物をつくる機械。綿織物の場合で考えれば、
植物の綿花から綿を刈り、その綿から、紡績機で1本の糸(綿糸)を取出し、その糸(綿糸)をタテ糸・ヨコ糸に組み合わせて布(織物)をつくる、と考える。)
さらに、水力や、ワットという人物が改良した蒸気機関を使って、紡績機や織機が動くようになった。
今では電力を使って機械って動かすけど、当時は電気がなかったから、
水や蒸気の力でモノを動かしたの。」
「水力や蒸気って強いものね。」
「今まで、機械を動かしていたのは人の手。
それが、人間よりもはるかに力が強く、継続できる水力や蒸気機関の力で機械を動かせるようになったから、
それまでより大量生産が可能になったの。
機械は1つの場所、つまり工場に集められ、そこで綿織物は生産されるようになった。
それまでは、商人が原料・道具などを生産者に貸して、生産は各家で行い、完成した製品を商人が買って、それをお店で売るという方式だったの。
それが、生産を工場で行うので、生産者は工場に集まり、一気にモノをつくるようになった、というわけ。
このような形態を、工場制機械工業と言います。」
「今の生産方法と一緒だね!」
「そういうこと!工場制機械工業により、いまのような工場でモノを作って・・という方式に変わった。
これは社会を大きく変化させた。」
「ほえ?」
「それまでは各家で生産を行うし、ほぼ人の手で行うから、ある程度の経験と技術が必要だった。
しかし、工場の機械がほとんど生産をしてくれるから、だれでも製品が作れるようになったわけ。」
「あ、そうすると、一部の人が生産を牛耳るのでなく、市民全体でモノがつくれるようになるってことだよね!」
「そういうことです。生産方法が工場制機械工業になったことで、だれでも生産に参加できるようになった。」
「ほえー。」
「また、機械の動力として使われた蒸気機関は、汽船や機関車にも応用されるようになって、輸送能力を高めた。
船や機関車があれば、重いものも、一気に大量に楽に移動できるでしょ!それまでは馬などでしか輸送できなかったら数が限られたし、
距離にもある程度限界があった。
でも、船や機関車で、鉄や機械を工場まで運べるし、また工場でつくったものを港まで運び、大量に外国に輸出することだって楽になった。」
「ほえー。すっごく便利になったんだね。」
「そのおかげで、製鉄業・造船業・機械工業などの重工業がさかんになる。
すうすればそこで働く人々が必要となるので、工場がある場所に人口が増える。
そのように人口が増えた場所が都市(都会)になって・・・とね、
そして、工場で作った製品を外国に売って儲けて、
どんどんイギリスは豊かになっていく。」
「ほえー。」
「このように、機械の発明や改良が続き、社会のようすが大きく変化したことを産業革命というの。
産業革命はイギリスが最初。
民主化が行わなければ、産業革命はおこりにくい。
なぜなら、みんなが主役、名もなき市民が自分たちで国をつくっていく、という形の民主主義の考え方がなければ、
みんなが集まってモノを作ることはしないから。
王政のときのように身分が固定化されていたら、「いや、うちは代々この仕事しているから。」と言って、
新しい職業に就くことは少ないし、生産物や生産して稼いだお金はほぼすべて貴族・王様に納めなければならないから、
一般庶民だって、やる気がね・・。
民主化で、稼いだお金は、ほぼ自分のものになるのだから、人はがんばれるから。」
「たしかに・・。」
「だから、民主主義の政治にかわらないと、なかなか産業革命は行われません。(全部ではないけど)
それで、いちはやく清教徒革命・名誉革命で民主化が完成したイギリスに、産業革命がおこり、
その後、アメリカ独立戦争・フランス革命で民主化が行われた、アメリカ・フランスは19世紀に産業革命がおこります。
その後、日本やドイツでも産業革命がおこっていく。」
「日本でもおこった、というのは、たしかに、小学校のころに習った覚えがある・・。うっすらだけど。」
「うっすらでも覚えているのはえらい!」
「えへへ。」
「このように産業革命は世界のいろいろな国でおこった。これだけ聞くと、国が豊かになってよいね!という感じだけど、
豊かになる国があるということは逆に、貧乏になる国が出てくるということ。
また、産業革命がおこった国内でも闇の部分がでてくる。
産業革命を成し遂げた国々は、次々と恐ろしいことをやっていきます。それを次回、行うね、市民革命シリーズ最後の授業。」
「はい!」
「ではでは、終わります。起立!礼!」
「ありがとうございました!」
キンコーンカンコーン
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わかりやすく解説したいので、「こういう説もある!」という専門的なことを
引き合いに出されてもお答えできないことがあるかもしれません。申し訳ありません。
不快な気持ちになった方には申し訳ありません。
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私も世界史は大学生になってから,
本格的に勉強を始めました。
大人になればなるほど,知ってることが増えて
世界史は面白く感じるな~と思います。
コメント公開と返信が遅くなってしまい、失礼したしました。
少しでも、勉強のお役にたてれば幸いです。
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