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意識の及ぶ範囲の狭さ、或いは広さ・・・・・

2015-08-29 | ◆日記・エッセイ・コラム

■ほんのちょっとだけ、知識や経験を広げることで「モノ」の見方が以前と違った位置から見えるようになることもあります。

■同じコーヒー豆を、抽出方法だけを変えて一人の方に出します。別に「意地悪」するつもりではないので、最初に「同じ煎り方の全く同じ豆です。」と前置きをしています。

①ペーパードリップ、

②エスプレッソ、

③ダブルのカフェ・ラテ(少し余った分をアメリカーノも)を順に出します。それぞれ全く違った表情のコーヒーです。

④イブリックで出せば、完璧なバリーエーションになります。今、残念ながら持ってないので無理ですが

全く同じ煎り方の(完煎)の豆のブレンドです。2ハゼ直前です。同じ豆なのに印象は全く違います。

香り(アロマと呼ぶことも、香りの時もあり)の出方、ボディ感、酸味、バランスも①~③全てのカップで実はちゃんと出てます。

違った表情なのですが、当然同じなのですね、そうでないとイタリア人が思う(評価する)スペシャルティ・コーヒーの評価基準と世界の他の国と違うことになってしまいますが、現実は上記の如く同じだという、豆の底チカラ(実力)が判ります。

「深煎り」なんてしません。それをしたらスペシャルティとして終わってしまいます。

エスプレッソでもこの豆なら、イタリアでも「深煎り」には絶対にしません。もうそんな時代ではないのです。本物の酸味と香りの時代。

日本の「深煎りコーヒー」ってのは、戦後70年多くの店では「深煎りしないととても飲めないような駄豆を煎った結果」に過ぎなかったけれど、

ここ最近は自家焙煎店が増え自然と良質の豆を使うようになり、美味しい深煎りの店が増えている原因だと思います。

少なくとも「自家焙煎」が絶対のハードルになります。考えても見て下さい。自分で煎ってないのに、【深煎り云々】言われても、免許もない中学生がGTRを語るようなものです。

復習です。良質の珈琲豆は深煎りをする必要は一切ありません。香りが全て飛んでいまいます。

これ以降は、成分が変わり「コーヒーの焦げたニオイ」になりますが、嗜好品だからそれもOKですが、それをコーヒーの香りだと思込んでいるからスペシャルティは判らない。

スペシャルティが決して偉くもありませんよ。

皆さんが、キリマンジャロだ、コロンビアだ、ガテマラ、ああ、ブルーマウンテンだと言うコーヒーの特長は、アラビア半島を起源とする「酸味」の美味しいコーヒーだという大前提は一つあるんです。

ところが、そうじゃないロブスタ種(ベトナム産)黙って混合して(理由は原価が非常に安くなるから)深煎りしてる店のコーヒーを【深煎り】だと飲まされている人が多い、ほとんどそうかもしれません。「う~~んコクがあるねえ」とか言いながら

「苦さ」を我慢して飲むのが「通」なんでしょうか?

本物は「ロブスタ」は使ってませんよ~~~だ。

それで幸せならいいじゃいか?と言われれば、それは「新興宗教でガス撒いて幸せな連中」と同じです。幸せですね。

人は意識の及ぶ範囲の狭さ以上に、ものごとを考えることが出来ません、或いは広さ以上と言い替えてもいいでしょうけれど・・・・・

経験の範囲の知識を【経験値】とも呼べますが、知らないものを否定するよりも、知ることの範囲を広げた方が良い。経験をすれば判る。

イブリックで飲んだとことも無い人が語る【深煎りコーヒー】よりも、世界中のコーヒー旅をされている人の話の方が楽しい。

人は自分の経験以上のことは語れないのです。結局は・・・・

Youtubeを10年見続けても、Googlemapで世界の街の角に立とうが、DVDでエジプトのピラミッドを大迫力で見ようが、やはり知識(経験値)はゼロなのです。

だから、私は、50年喫茶店をしながら業者卸買いのジジイより、自家焙煎3日目の19歳の話を聞きたいです。

8割が嘘で構成されているコーヒー業界では、なかなか真実が見えません。

且つ、自分の経験値も、その8割の中かもしれないことを思い知るべきです。

世界は広い

そして、世界は狭い。

人はその中で右往左往しながら生きています。

たかが、コーヒーです

「されど」はない。 (今は誰も)

「有る」と言いたい人がいるから、そこからが始まります。

チャンチャラ可笑しいぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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