プリーチャー(Preacher)とは説教者のことで、パスター(Pastor:牧師)とほぼ同義語のようだ。すると、この映画の題は「機関銃牧師」となる。これはあり得ない?驚きの題だ。
サム・チルダースという牧師の映画化であって、昨年独立した南スーダンとウガンダにまたがって、兵士用に子どもを誘拐する残虐なLRAから、体をはって子どもを守っている実話だった。
LRA(Lord's Resistance A
rmy:主の抵抗軍)という名からわかるように、これはイスラムのスーダン政府から支援を得ているキリスト教オカルト軍団で、夜間住民を襲うのを常套手段とするので、子どもたちは難を逃れるために、夜は地域の安全なところへお泊まりに集合しなければならない。まさにサタンのゲリラ軍だ。
この映画の感想であるが、いかに子どもたちを守るためとはいえ、「武器で敵と戦う」ことに違和感を感じた。
しかしこの国の現状は、確かに余りにも過酷で厳しすぎる。私としてはどんなに無力であっても、命が奪われようと、人殺しはできない。しかし現実に家族が、娘がLRAに殺され、誘拐されて行くのであれば、そんな時は自分がどのようになるのか、選択に時間をかけているばあいではないだろう。要は各人のアフリカの子どもたちの距離感が、サム・チルダーの評価を決めることになるだろう。
このウガンダへ来週、チームが派遣される。日本の自衛隊も平和維持軍として現在南スーダンへ派遣されている。 ケパ