大好きな作品「LILIES」の再々演です。
でもメインキャストが客演だったりして、
うーん、って思って先行ではチケットを買ってませんでした。
開幕して、様子を見てからでもいいかなーと(笑)
新納さんのリディは絶対ハマりそうだけど、
そのチームのメインにはイマイチ惹かれないし…と思っていたら、
新納さんのシモンもとっても好評の様子。
ってことで、3チームあるうちのFEUチームのみ、
観てきました~。
メインどころのみ、キャストを書いておきます。
ちなみにFEUって、フランス語で「火」でしたっけね?
シモン・ドゥセー:新納慎也
ヴァリエ・ド・ティリー:松本慎也
ジャン・ビロドー:林勇輔
ティリー伯爵夫人:関戸博一
リディアンヌ:山本芳樹
舞台はとある監獄。
無実の罪で投獄されているシモンの依頼で、
ビロドー司教が監獄にやってくるところから始まります。
この司教こそ、‘事件’の鍵を握る人物。
事件の真実を暴くため、司教の日記をもとに
囚人たちが過去の出来事を演じてみせる。。。
まぁ、設定はこんな感じです。
そしてこの作品、バリバリやおい系です
まずは新納さん演じるシモン。
いやー、カッコいいですねー
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新納さんって、エリザのトートダンサーで拝見したのが最初なので、
何となく‘ダンサー’なイメージだったんですよね。
そうじゃないのは分かってましたけど(笑)
Lifeの世界が好きなのだそうで、
今回で3回目の客演なのですが、
シモンの苦悩、ヴァリエへの想いを、
とても繊細に演じてらっしゃったと思います。
ヴァリエへの愛に満ち溢れてましたねぇ
対するヴァリエ。
とっても純真でストレートなヴァリエで、可愛い!
守ってあげたくなる感じ、っていうんですかねぇ。
新納さんとの身長差も良い感じだし、
ヴィジュアル的にとても絵になるシモン&ヴァリエでした。
チューがスゴかったです、チューが(爆)
熱い熱い
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今まで見た中で、1、2を争うベストカップルでした。
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そして脇で重要な役どころのビロドー。
林さんはかなり個性的な役作りをされていて、
ちょっと精神を病んでいるのでは…
という空気も漂っていました。
が、逆にちょっと‘イタイ人’な感じで、
ラストの行動にも説得力があり、
ところどころ笑いが入りつつも、締めるところは締めていて、
印象的なビロドーになっていましたねぇ。
ここまでインパクトが強いビロドーは初めてかも。
続いて、関戸君演じる伯爵夫人。
夫に捨てられたという事実を認めたくなくて、
全て‘演じる’ことで心の均衡を保っている女性です。
最後にはリディに残酷な事実を突き付けられ、
死を選ぶ哀れな女性。
関戸君の伯爵夫人は、多少元気すぎる気もしましたが、
充分健闘していたと思います。
でもやっぱり伯爵夫人は楢原さんか曽世さんだなー。
はかなさと危うさと上品さと色気があって
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そして今回、唯一許せなかったのがリディ。。。
前評判を聞いて、多少は覚悟していましたが、
何ですかね、あのクセのあるセリフ回しは。
恐らく、初めてこの作品を観た、
出演者の知り合いと思われるお客様から笑いが起きてました。
多少はいいんですよ、多少は。
でも、伯爵夫人を追い詰める、一番大事な場面で
笑いが起きてしまうなんて、ちょっと許しがたかったです。
演出家はあれでOKなのでしょうか…
リディは、絶対新納さんはハマると思うんです。
新納さんで観たかったなぁ。
…って、分身の術を使わないと無理なんですけどー(笑)
あ、甲斐さんのリディも良かったな~。
まさか甲斐さんが女役なんて!という、
本人もビックリなキャスティングでしたが、
ステキなリディになってたもんなぁ。
でも、やっぱり良い作品ですね。
監獄で演じられる、という設定なので、
自分の出番が無い時は脇で舞台を見守るんです。
泣きながらハケていって、しばらく涙が止まらないヴァリエとか、
ハケた途端、スッと切り替わるビロドーとか、
そういうのが見られるのもこの作品の面白いところですね。
台本を買ってきたので、
じっくり読もうと思いまーす。
原作も久しぶりに読んでみたくなりました。
何度か見ていて、どーしても引っかかるところがあるんです。
街のホテルに滞在している、釣りをしに来た夫婦がいるのですが。
その夫婦の会話の中に
「○○を釣るにはエサは何かしら?」
「それはその人が独身か、そうでないかによるね。
独身の場合は…」
みたいな会話があるんです。
記憶で書いているので曖昧ですが。
この会話が本当に唐突に出てくるんですね。
きっと何かを暗喩しているのだと思うのですが、
何度観てもピンとこないんですよねぇ。。。
台本読んだら分かるかなぁ
東京公演は本日が千秋楽ですが、
来週末、神戸で公演がございます。
お近くの方、お運びになってはいかがでしょう。
あ、別キャストは観ておりませんので、悪しからず
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神戸で1回しかやらないチームなんてのもありますしねぇ。
ある種、イベントみたいなものかしら