午前と午後で病院ハシゴの休日。
数年ぶりに映画を見てきましたよっと。
嫌いってわけじゃないのだけど,なかなかねぇ…
場所は銀座のシネスイッチ。
マニアックな映画だし,お客さん少ないだろうなーと思いながら向かうと
なぜか,チケット売り場に行列が。
え,ナニ?何事?!って思ったら,
ちょうどレディースデーだったんですね!
何となく,水曜って思い込んでたんですけど,
映画館によって設定が違うの?
(それすら把握してない)
ともあれ,半額で見られるなんてラッキー!
浮いた分でパンフ買っちゃいました
午後の病院は銀座から電車で10分なので,
13時半に電車に乗れれば余裕なのですが,
念のため,エンドロールの途中で退席することにして,
通路際の座席確保。
順調です(´艸`)
舞台は,トスカーナの山の中にある診療施設。
心を病んだ女性たちが,農作業をしたりしながら
共同生活を送り,治療を受ける施設です。
そこで暮らす,女王様的な存在のベアトリーチェ。
自分は伯爵夫人で,首相とも会ったことがあって…等々
まー,喋る喋るwww
でも,身のこなしは優雅だし,実際に実家はお金持ち(だった)だし,
お金持ちの弁護士の知り合いはいるし。
どこまで嘘かホントか,よくわからない女性です。
それゆえに,リアル。
そこに新たに入所してきたドナテッラ。
黒髪で,痩せていて,体のあちこちにタトゥーが入ってます。
そんなドナテッラのことが気になるベアトリーチェ。
最初は拒否していたドナテッラも,
徐々にベアトリーチェのペースに巻き込まれていきます。
症状が軽い人は,外で働くことも可能なのですが,
園芸店であと2人増員可能,ということで,
ベアトリーチェとドナテッラが加わることに。
伯爵夫人のベアトリーチェは自分の手は汚さないけど,
植物についての知識が確かで、皆に指図する側なのwww
ドナテッラは,体を動かして働く役。
二人で,一組
ある日,手違いで施設の迎えのバスが定刻に来ず,
ちょうど普通のバスが離れたところを走っていて
ベアトリーチェはドナテッラの手を引いて走り,バスに乗り込みます。
施設からの逃亡生活のスタートです。
ヒッチハイクして車を奪ったり,
ドナテッラの母からお金を盗ったり,
上手いこと丸め込んで高級レストランで無銭飲食したり,
いちいち,パワフルwww
そんな逃亡生活の中で,ドナテッラの暗い過去が
徐々に明らかになっていきます。
正直言うと「歓びのトスカーナ」というタイトルから想像していたのとは
ちょっと違うんですけどね。
でも,心を病んでいる人がたくさん出てくるけど
根底に流れる気は「陽」で,随所にクスリと笑わされる場面もあったりして
観終わった後は,スッキリした気持ちになれる作品でした。
海が,キレイだったなー。
イタリアって,日本でいう精神病院を廃止してるんですね。
代わりに精神保健サービスセンターで,
「本人の意思のもと」「対等な姿勢で」治療しているんだとか。
映画の最後に「精神病院は廃止されたが,ホームに入れたのは半数だけだった」
的なクレジットが出てまして。
実際のところは,ちょっと問題もあったりするのかなぁ,などと。
映画の現代は「La Pazzo Gioia」。
Gioiaは陽気なとか,楽しい,とかそんな意味だけど,
Pazzoって何だ?と調べると,狂ったとかそんな意味なんですね。
「狂った歓喜」。
うん,それなら映画の内容とピッタリ。
イタリアでは普通に「おかしいよ」ってニュアンスで
Pazzoを使うらしいで。
ScusiとかEccomiとか,ちょこっと聞き取れたりするのも楽しいですね。
有意義に時間を使うことができました