元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ザ・コンテンダー」

2010-02-26 06:35:22 | 映画の感想(さ行)
 (原題:The Contender )2000年作品。アメリカの政界を舞台に、副大統領候補となった女性議員をめぐるスキャンダルと、それに立ち向かうヒロインの奮闘を描くドラマ。死去した副大統領の後釜として大統領は女性上院議員を指名するが、それを面白く思わない下院の委員長は、彼女への攻撃を開始。学生時代のセックス・スキャンダルを暴きたてる。

 BGMがほとんどないドキュメンタリー・タッチを狙った演出が功を奏している。ジョアン・アレンをはじめとするキャストの頑張りもなかなか。でも、話のレベルが低いような感じがするのは私だけ?

 副大統領が若い頃に奔放な女だったからって、それがどうした。そんなの笑い飛ばしてやればいいではないか。そもそも、女性の“過去”がこんなにも大仰に扱われなきゃならないなんて、アメリカの民主主義とやらはその程度のものかと思ってしまう。もっとハードかつ切迫した題材を与えてやればよかっのだ。それとも“女性議員が主人公なら、ヘヴィな政治ネタより下半身ネタで十分”とでも思っているのだろうか。だとすればずいぶんと失礼な話である。

 監督はロッド・ルーリーなる人物で、「ラスト・キャッスル」以外は目立った仕事がないものの、まずは手堅い仕事だと思う。ゲイリー・オールドマン、ジェフ・ブリッジス、クリスチャン・スレーター、サム・エリオットといった脇の面子も豪華だ。それだけに、ネタ自体にもっと工夫を凝らして欲しかった。
コメント
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