昭和62年作品。風刺が効いたコメディの佳作である。農村の嫁不足がテーマで、女日照りで性的に悶々としている若い野郎共が主人公。まあ、悩みというのは本人が深刻になればなるほど、傍目には滑稽に見えることがあり、そのギャップが笑いを呼び込むのである。
監督は金子修介で、彼がロマンポルノ時代に培ってきたコアなコメディセンスをそのまま一般映画に移管したような作りで、しかも当時は全国一斉公開だった。よくもまあプロデューサーからOKサインが出たものだ。
そもそも田舎の人間すべてが木訥で人情に厚いというのは迷信である。脚本担当の一色伸幸によれば“田舎の人間は、時には押しつけがましく乱暴だ”とのことで、これは私も少し賛同したい(爆)。このヒネた(ある意味核心を突いた)スタンスに則り、本作には通り一遍のカタルシスを巧妙に回避した飄々としたテイストが充満している。
嫁取りゲームにあれやこれやの珍作戦を繰り広げる青年団と、村長をはじめとする年配層、冗談半分でお見合いに応じてくる女性陣、そしてなぜか村に迷い込んできた天才少女作家、それぞれの立場でのなりふり構わぬ私欲を漲らせた駆け引きが可笑しい。主演の天宮良は、これが“地”かと思わせるほどの適役。ヒロインに扮した小沢なつきも可愛いし、米米クラブのの登場は笑いをより一層盛り上げる。
監督は金子修介で、彼がロマンポルノ時代に培ってきたコアなコメディセンスをそのまま一般映画に移管したような作りで、しかも当時は全国一斉公開だった。よくもまあプロデューサーからOKサインが出たものだ。
そもそも田舎の人間すべてが木訥で人情に厚いというのは迷信である。脚本担当の一色伸幸によれば“田舎の人間は、時には押しつけがましく乱暴だ”とのことで、これは私も少し賛同したい(爆)。このヒネた(ある意味核心を突いた)スタンスに則り、本作には通り一遍のカタルシスを巧妙に回避した飄々としたテイストが充満している。
嫁取りゲームにあれやこれやの珍作戦を繰り広げる青年団と、村長をはじめとする年配層、冗談半分でお見合いに応じてくる女性陣、そしてなぜか村に迷い込んできた天才少女作家、それぞれの立場でのなりふり構わぬ私欲を漲らせた駆け引きが可笑しい。主演の天宮良は、これが“地”かと思わせるほどの適役。ヒロインに扮した小沢なつきも可愛いし、米米クラブのの登場は笑いをより一層盛り上げる。