1988年のポーランド映画「殺人に関する短いフィルム」。
21歳の青年ヤツェク(ミロスワフ・バカ)は、人生に不満を抱いて、いつもイラついていた。
カフェを出た後、ヤツェクはタクシーを拾う。川の近くに車を止めてもらったヤツェクは、
運転手(ヤン・テサシ)の首を紐で絞め上げる。抵抗し、車外に逃げる運転手を、今度は
石で殴る。毛布をかぶせて、執拗に殴り続け、運転手は息絶える。
やがてヤツェクは逮捕される。死刑を求刑され、弁護士ピョートル(クシシュトフ・グロ
ビシュ)は死刑回避に一生懸命になるが、死刑は確定してしまう。
弁護士は自分の至らなさを責める。そしてヤツェクは絞首刑に処される。
ポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキの作品。青年(無職なのか?)が衝動的に
殺人を犯し、処刑されるまでがまるでドキュメンタリー映画のように淡々と描かれる。
ヤツェクが全然ハンサムじゃないところがいい。現実味を感じさせるのだ。
そしてタクシー運転手を殺害する場面の残酷なこと。頭や顔を石でガンガン殴る様子を見て
いると、こんなに残酷な殺害シーンは他の映画にはないのではないかと思ってしまう。
とてもリアルなのだ。そして、もうひとつの殺人であるところの「死刑」が描かれる。
(私は死刑反対派ではない)
決して、見て楽しい映画ではない。だがキェシロフスキの名を一躍有名にしたこの映画は、
現代人の心の虚無感を感じさせ、心に重くのしかかる名作だと思う。
キェシロフスキは残念ながら54歳の若さで亡くなった。もっと映画を撮って欲しかった。
21歳の青年ヤツェク(ミロスワフ・バカ)は、人生に不満を抱いて、いつもイラついていた。
カフェを出た後、ヤツェクはタクシーを拾う。川の近くに車を止めてもらったヤツェクは、
運転手(ヤン・テサシ)の首を紐で絞め上げる。抵抗し、車外に逃げる運転手を、今度は
石で殴る。毛布をかぶせて、執拗に殴り続け、運転手は息絶える。
やがてヤツェクは逮捕される。死刑を求刑され、弁護士ピョートル(クシシュトフ・グロ
ビシュ)は死刑回避に一生懸命になるが、死刑は確定してしまう。
弁護士は自分の至らなさを責める。そしてヤツェクは絞首刑に処される。
ポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキの作品。青年(無職なのか?)が衝動的に
殺人を犯し、処刑されるまでがまるでドキュメンタリー映画のように淡々と描かれる。
ヤツェクが全然ハンサムじゃないところがいい。現実味を感じさせるのだ。
そしてタクシー運転手を殺害する場面の残酷なこと。頭や顔を石でガンガン殴る様子を見て
いると、こんなに残酷な殺害シーンは他の映画にはないのではないかと思ってしまう。
とてもリアルなのだ。そして、もうひとつの殺人であるところの「死刑」が描かれる。
(私は死刑反対派ではない)
決して、見て楽しい映画ではない。だがキェシロフスキの名を一躍有名にしたこの映画は、
現代人の心の虚無感を感じさせ、心に重くのしかかる名作だと思う。
キェシロフスキは残念ながら54歳の若さで亡くなった。もっと映画を撮って欲しかった。