猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

汚れなき悪戯

2014-05-05 02:51:41 | 日記
1955年のスペイン映画「汚れなき悪戯」。
聖マルセリーノ祭を迎えたスペインのある小さな町。病気の少女の見舞いに訪れた
神父は、この日にまつわる美しい奇跡の物語を話して聞かせる。
19世紀前半、スペインのある町の町長を3人のフランシスコ修道士が訪れ、戦争で
破壊されたまま廃墟となっている、丘の上の市有地の修道院を再建する許可を求めた。
町民の助けを得て再建した修道院ではやがて12人の修道士が働くようになったが、
ある年の聖マルセリーノ祭の朝、門前に赤ん坊が置かれていた。両親は既に死んでい
ることがわかったので、修道士たちは里親を求めて歩き回ったが、適当な家が見つか
らず、結局修道院で育てることになった。
5年後、マルセリーノと名づけられた赤ん坊は活発な少年に成長していた。彼は修道
士たちから愛され、宗教や勉強を教わっていたが、母親も同じ年頃の遊び相手もいない
境遇に、修道士たちは憂慮していた。

NHKのBSプレミアムで放送していたので、ものすごく久し振りに観た。昔リバイバルで
映画館で上映していた時に観にいったが、号泣したのを覚えている。
宗教色の濃い童話のような物語だが、とても感動的だ。かわいそうな気持ちと感動を
同時に感じる、キリストの奇跡の物語である。
とにかくマルセリーノがかわいい。くるくる動く大きな瞳。あの顔を覚えている人は
多いのではないだろうか。孤児だが、12人の修道士に愛され大切にされ育つ。それでも
時々母親を恋しく思う。5歳の子なら当たり前だ。母親を想う気持ちにこちらも胸が
ギュッと痛くなる。
12人の修道士にあだ名を付けて呼んだり、マヌエルという架空の友達と会話したりする
のも子供らしくてかわいい。この映画は物語もだがマルセリーノのかわいさで大ヒット
した部分もあると思う。
ラストの奇跡のシーンは、それを見ていた12人の修道士と同様、感動の涙を流さずには
いられない。
マルセリーノ役のパブリート・カルボは、10代で映画界を引退し、2000年に52歳の
若さで脳卒中で亡くなったそうだ。


先日「バタフライ・エフェクト」を観たが、全然おもしろくなかった。感想が特にない。
「すごくおもしろいよ!」と勧められて観たのだが…私には合わなかったようだ。
ラストが切なかった、それだけは良かった。



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