猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ネバーランド

2015-01-06 04:13:30 | 日記
2004年のアメリカ・イギリス合作映画「ネバーランド」。
1903年のロンドン。劇作家のジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は新作「リトル・メアリー」の
評判が悪く、失意のままケンジントン公園に散歩に出かけた。そこでジェームズはデイヴィズ
家の若き未亡人シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)と4人の息子たちに出会う。ジェームズは
一家と親しくなり、足しげくデイヴィズ家に通うようになる。三男のピーターは父親を亡くして
以来、夢を持つことを諦め、心を閉ざしていた。心の傷と戦うピーターに、ジェームズは空想で
遊ぶことと物語を書くことを教え、その中で物語の着想を得る。

「ピーター・パン」の作者ジェームズ・バリが、いかにして物語を作り上げたか、その過程を描いた
映画である。こんなエピソードがあったとは全く知らなかった。
ジェームズは子供のような人である。想像力が豊かで、子供と遊ぶのが好きだ。デイヴィズ家の
息子たちは、父親を亡くして淋しい思いをしていた。もちろん母親のシルヴィアも。それが、ジェー
ムズと知り合い、交流を続けていくうちに、明るさを取り戻していく。その様子は微笑ましい。
しかしジェームズがデイヴィズ家と親しくしていることを、妻のメアリーは良く思わない。噂が
立っているのだ。そしてシルヴィアの厳格な母親も、いい顔をしない。それぞれの家庭には
波風が立っていく。それでも、ジェームズはデイヴィズ家と付き合いを続け、その中で「ピーター・
パン」の物語の着想を得て、作り上げていく過程はとてもおもしろい。
長男のジョージが、祖母に「お母さんはもう子供じゃない。僕もだ」と反発する場面は、ジョージの
成長が頼もしく思えて、感動的だった。
ジョニー・デップやケイト・ウィンスレットも良かったが、子供たち、特にピーターの演技が印象に
残った。暖かい映画だった。



人気ブログランキングへ

映画(全般) ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする