猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

デリカテッセン

2022-01-15 22:21:40 | 日記
1991年のフランス映画「デリカテッセン」。

核戦争後、荒廃したパリにポツンと残る精肉店兼アパート"デリカテッセン"。
ここの住人は、いつも不気味な笑いを浮かべる店主(ジャン=クロード・ドレ
フュス)を始め、肉食主義の曲者揃い。このデリカテッセンに職を求めて元大
道芸人のルイゾン(ドミニク・ピノン)がやって来る。ルイゾンはやがてアパー
トに住む店主の娘ジュリー(マリー=ロール・ドゥーニャ)と惹かれ合うように
なる。

近未来を舞台にしたブラック・コメディ。DVDのパッケージが印象的である。
核戦争後、草木も生えず、ネズミ1匹いなくなった地上に精肉店があるのは何
故なのか。簡単にあらすじを読んだだけでも想像がつくが、あくまでもコメデ
ィである。ルイゾンが職を求めてデリカテッセンに来た時も、店主はルイゾン
の体をチェックして「痩せているな」と言うが雇うことにする。仕事はアパー
トの様々な雑用係だ。住人は変な人ばかり。そのうち店主の娘ジュリーは気の
いいルイゾンに好意を寄せるようになる。
非常にシュールな物語である。フランス映画ってコメディであってもこういう
奇妙な映画を作るからおもしろい。ジュリーはかなりの近眼でメガネをかけて
いるが、ルイゾンにメガネをかけた顔を見せたくなくて、彼をお茶に誘った時
外すのだが、失敗ばかりする。お茶を盛大にこぼしたり家具にぶつかったり。
ルイゾンはそんなジュリーをかわいく思い、次第に想い合うようになる。そし
て街の地下には反体制の菜食主義のレジスタンスたちが住み着いているのだが、
ジュリーは密かに彼らと手を組んでルイゾンを助け出そうとする。もちろん1
番の強敵はジュリーの父親である店主だ。
アパートには自殺マニアの夫人がいたり(夫はもう呆れて放置している)、おか
しなイタズラをする子供たちがいたり、笑ってしまう。だが元大道芸人のルイ
ゾンはピエロの芸を見せたりして子供たちから好かれる。ジュリーにとっては
こんな素敵な人であるルイゾンを助けないわけにはいかないのだった。レジス
タンスたちがおもしろくて、思わず応援したくなる。とにかく上を下への大騒
ぎの救出作戦である。追い詰められるルイゾンとジュリーだったが、ラストは
笑えてホッとできる。おもしろかった。


ピエトロに行って来ました。ベーコンと高菜の和風パスタ、おいしかったです

コメント (4)
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