猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

バトル・オブ・サブマリン

2023-08-19 22:04:56 | 日記
2022年のポーランド映画「バトル・オブ・サブマリン」。

1940年5月、ポーランド軍の潜水艦「オジェウ」の艦長ヤン・グラ
ジンスキー少佐(トマシュ・ジェンテク)はキールを出港したドイツ艦
隊シャルンホルストやグナイゼナウなど3隻への攻撃命令を受け取る。
閉塞感に満ちた艦内に緊迫した空気が流れる中、総勢65人の乗組員
たちは魚雷の恐怖や続発するトラブルによって心身ともに疲弊してい
き、敵艦3隻をたった1隻で迎え撃つという絶望的な戦いに身を投じ
ることになる。

実話に基づいた物語で、ポーランド国防省が全面協力した、第2次世
界大戦を舞台に、ドイツ艦隊に立ち向かうポーランド潜水艦の死闘を
描いた戦争サスペンス。まず、タイトルの「バトル・オブ・サブマリ
ン」でアクション映画を期待すると物足りないと思う。邦題が悪い。
これはバトル映画ではない。地味で暗くて悲しい物語で、私にはおも
しろかった。
1940年、連合国軍がダンケルクの戦いに向けて準備を進めている頃、
ポーランドの潜水艦オジェウにある命令が下る。それはキールを出港
したドイツ戦艦シャルンホルストやグナイゼナウなど3隻から成る艦
隊を攻撃せよというものだった。オジェウの乗組員たちは、密室の艦
内で魚雷の恐怖や数々のトラブルにさらされ、心身ともに追い詰めら
れる。やがてオジェウの前に、シャルンホルストらドイツ戦艦が現れ
る。
物語はわかりづらいという訳ではないのだが、舞台が潜水艦の中なの
でとにかく暗く、65人もの乗組員がそれぞれ何をしているのかが見え
にくい。余程の潜水艦マニアならわかるのかもしれないが。そしてこ
の映画は会話劇である。65人の乗組員たちの会話に次ぐ会話で成り
立っている感じ。私は会話劇が好きなので、とても興味深くおもしろ
かった。潜水艦な中ではあちこちが故障したり不具合が起きたりで、
乗組員たちは対応に追われる。まだ若い乗組員が多く、彼らの悲壮感
が漂ってくる。
次第に酸素濃度が低くなっていく様子は、観ていてこちらも息苦しく
なってくるし緊張する。潜水艦の上に皆が出てきて外の空気を吸うシ
ーンは本当にホッとする。思い切り空気を吸ったり、タバコを吸った
り。そしてまた中に戻らなければならないのだが、やっぱり戦争は怖
い、と思う。どうしてこの人たちがこんな目に遭わなければならなか
ったのだろう。ラストシーンはとても重たく悲しい。オジェウは今で
も海の底に沈んでいるのだろうか。ハンサムな人が2人くらいいたが、
俳優の名前がわからなかった。



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コメント (4)
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