猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

エリジウム

2018-03-09 23:06:10 | 日記
2013年のアメリカ映画「エリジウム」。

2154年、人類は大気汚染や人口過剰により生活環境が悪化した地球から離れて、
衛星軌道上に建造されたスペースコロニー「エリジウム」に暮らす超富裕層と、
荒廃した地球上で暮らす貧困層に二分されていた。工場で働くマックス(マット
・デイモン)は、ある日仕事中に事故により大量の放射線を浴びてしまい、余命
5日と宣告されてしまう。助かるには医療ポッドのあるエリジウムに侵入するし
かない。レジスタンス軍に参加し、決死の覚悟でエリジウムへ挑むマックスの
前に、冷徹に移民を排除しようとする防衛長官デラコート(ジョディ・フォスタ
ー)が立ちはだかる。

マット・デイモン主演のSFサスペンス。おもしろかった。大気汚染と人口過剰
のため住み辛くなった地球。人類は衛星軌道上にエリジウムを建造し、超富裕
層はそちらに移住した。エリジウムは水と緑にあふれ、病気やケガも医療ポッ
ドにより完治する、理想郷である。貧困層は空を見上げてエリジウムに憧れて
いる。
とにかく物語や映像がとてもリアルである。近未来では本当にこういうことが
起きるのではないかという気がする。医療ポッドがあったらどんなにいいだろ
うなあ。どんな難病もすぐに治ってしまうのだ。人々は健康で平和に暮らせる。
マット・デイモンがかなりマッチョで驚いた。この人こんなに逞しかったっけ。
アクションシーンも迫力があっておもしろかった。ジョディ・フォスターが珍
しく悪役を演じている。反移民法を強硬に執行する冷酷な防衛長官である。彼
女のやり方はあまりにも非道で容赦がないが、もし現実にエリジウムのような
ものができたら、不法移民は徹底的に排除されるのかもしれない。
マックスは初恋の相手と再会して喜ぶが、このエピソードは少し中途半端に感
じた。子供の頃は想い合っていたようなのに彼女には子供がいるし(まあそれは
そういうこともあるだろうけど)、マックスと彼女の感情に温度差を感じて、マ
ックスがかわいそうだと思った。
でも全体的には良くできた映画だったと思う。マックスがロボコップみたいで
かっこよかった。




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ホワット・ライズ・ビニース

2018-03-05 22:21:00 | 日記
2000年のアメリカ映画「ホワット・ライズ・ビニース」。

大学教授のノーマン(ハリソン・フォード)と妻クレア(ミシェル・ファイファー)は
1人娘が大学進学で独立し、仲良く平穏に暮らしていた。最近隣に引っ越してきた
フューアー夫妻はケンカが絶えず、心配して隣家を訪ねたクレアはフューアー(ジ
ェームズ・レマー)の妻メアリー(ミランダ・オットー)から「夫が怖い」と打ち明
けられる。数日後、メアリーは姿を消し、それと同時にクレアの周りでは奇妙な出
来事が起こり始める。しかしクレアの話にノーマンは何故か全く興味を示さず、ク
レアは説明を繰り返しながら不満が募っていく。

ミステリー?それともオカルト?と思って観ていたが、その両方だった。不穏な雰
囲気が漂うこの映画、割とおもしろかった。
娘が大学の寮に入ることになり、夫婦2人暮らしになったノーマンとクレア。クレ
アは淋しくて仕方なかったが、夫との暮らしをそれなりに幸せに営んでいた。しか
しその幸せな生活は隣に夫婦が引っ越してきたことから少しずつ崩れ始める。しょ
っちゅうケンカをしている夫婦。妻のメアリーが泣いているのを見たクレアは隣家
のことが気になってたまらない。そしていきなりドアが開いたり、バスタブに女性
の顔が映ったり、奇妙な出来事が続くようになるが、何故かノーマンは取り合って
くれない。
ミシェル・ファイファーの追い詰められていく演技が良かった。自分の話に関心を
示さない夫。おかしいのは自分なのか?というシチュエーションは映画によくある
が、観ている方もそれがはっきりわからなくて、画面から目が離せなくなる。この
不安や疑惑や恐怖をよく表していて、なかなかよくできた映画だと思った。
ただ、少し中途半端な感じもした。もちろん真相ははっきりするのだけれど、何と
なくだがしっくり来ない。クレアがあんなに怖い思いをしなければいけなかったの
かなあ。隣家の夫婦の異様さがきっかけというのも何だか…。もしかするとそんな
におもしろくはないのかもしれないこの映画がおもしろく感じたのは、ミシェル・
ファイファーの演技力によるものだと思う。ミシェル・ファイファー美しかったが、
今はだいぶ変わったなあ。














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