猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ヴィジット

2023-02-05 22:09:57 | 日記
2015年のアメリカ映画「ヴィジット」。

15歳の姉・ベッカ(オリヴィア・デヨング)と13歳の弟・タイラー(エド・
オクセンボールド)の姉弟は、冬休みを利用して祖父母の住むペンシルバ
ニア州へとやって来た。姉弟は祖父母と初対面だったが、優しい祖父と料
理上手な祖母に迎えられ、田舎町での穏やかな1週間を過ごすことになる。
姉弟はすぐに祖父母と意気投合するが、次第に彼らの様子がおかしいこと
に気づき、不信感と恐怖を抱くようになる。

「シックス・センス」で一躍有名になったM・ナイト・シャマラン監督に
よるホラー映画。ベッカとタイラーの姉弟はシングルマザーの母・ロレッ
タ(キャスリン・ハーン)と暮らしている。母は両親の反対を押し切って結
婚し町を出ていったきり、実家には戻っていない。ある日両親から「孫に
会いたい」という連絡があり、新しい恋人と旅行に行く予定だったため、
その間子供たちを両親に預けることにする。映画監督志望のベッカは、祖
父母の家で過ごす休暇をドキュメンタリー映画にするため、常にカメラを
持ち動画を撮影し続ける。ラッパー志望のタイラーはいつも歌ったり踊っ
たりしているが、ベッカに撮影の協力をさせられる。祖父母は週に2日、
近くの病院でカウンセラーのボランティアをしている。
ペンシルベニア州って寒いところなんだな。降雪量も多いようだ。ベッカ
とタイラーの仲の良さは観ていて微笑ましい。料理上手の祖母に食事やお
菓子でもてなされ、姉弟はすっかり祖父母と打ち解けるが、泊まった初日
の夜中、ベッカは祖母が廊下で嘔吐しているのを見て驚く。翌日祖父にそ
のことを聞くが、「体調が悪かった。もう治ったよ。年寄りだからな」と
言われる。しかしそれからも不審な出来事は続く。ホラー映画といっても
そんなに怖くはない。気持ちが悪いという感じ。姉弟は今度は納屋で汚れ
た紙おむつを大量に見つけ、ギョッとする。祖母に聞くと、「おじいちゃ
んは失禁症なの。強い人だから隠しているのよ。後で燃やすの」と言う。
しかしそれからも姉弟にとって気味の悪いことが続く。
とにかくバーチャンが不気味だ。下着を着けずにスカートからお尻丸出し
で歩いたり、夜中に全裸で家の壁をかきむしっていたり。祖父は子供たち
に「おばあちゃんは認知症だ」と言うが、祖母の奇行を見ていると認知症
というだけでは説明がつかない気がする。子供たちはパソコンのテレビ電
話で母と連絡をとり、「おじいちゃんたちは変だ。早く迎えに来て欲しい
」と頼むが、母も年寄りだから認知症なのだろうと思っており、そんなに
気にすることはないと言う。こんな奇妙な祖父母のいる家なんて、幽霊屋
敷に負けないくらい嫌なのだが。
普通のホラー映画というよりジワジワ来る感じ。終盤で祖父母の謎が明ら
かになるが、それは独特の怖さだった。ただ、彼らの目的がよくわからな
かった。彼らが何故あんなことをしたのか。私が見逃したのだろうか、そ
れとも私の理解力の問題なのか。「シックス・センス」の監督だからと期
待したが、そんなにおもしろくなかった。よくわからなかったし。ちょっ
と残念。


良かったらこちらもどうぞ。M・ナイト・シャマラン監督作品です。
デビル


アフタヌーンティーに行きました。苺のリコッタチーズのショートケーキ、
とてもおいしゅうございました
リコッタチーズって何だろう。チーズ大好きだけど知りません

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ALONE アローン

2023-02-01 22:03:58 | 日記
2016年のアメリカ・スペイン・イタリア合作映画「ALONE アローン」。

テロリスト暗殺のミッションに失敗したアメリカ兵マイケル(アーミー・
ハマー)は、3000万以上の地雷が埋まる砂漠に足を踏み入れてしまう。
相棒のトミー(トム・カレン)は地雷を踏んで両脚の膝から下を吹き飛ばさ
れてしまい、マイケルも地雷を踏んで絶体絶命の窮地に立たされる。トミ
ーは恐怖と絶望から銃で自殺してしまい、マイケルは慟哭する。援軍が到
着するまでの52時間、1mmたりとも動くことのできないマイケルは、次
々と押し寄せる自然の脅威や、過去のトラウマから来るフラッシュバック
に襲われ続け、極限状態に追い込まれていく。

砂漠の地雷原で地雷を踏んでしまった兵士が、1歩たりとも動けない状況
で孤独に戦う姿を描いたサスペンス。米軍のスナイパーであるマイケルは、
相棒で親友のトミーと共に北アフリカでテロリストのリーダーを暗殺する
任務に就いていたが、失敗してしまう。敵の攻撃から逃げた2人は村へと
向かうが、途中で3000万以上の地雷が埋まっている危険地帯らしき場所
へ入ってしまう。マイケルは慎重だったが、先を急ぎたいトミーの言葉で
前進を続ける。すると、間もなくトミーは地雷を踏んで両脚が吹き飛び、
同時にマイケルも左足で地雷を踏んでしまう。
1歩も動けなくなったマイケルは離れた場所で横たわるトミーを𠮟咤激励
し、トミーの無線機で救援を呼ばせようとするが、気が動転してうまくで
きず、トミーはやがて銃で自殺してしまう。ショックを受けるマイケルだ
ったが、トミーの側にある無線機入りのバッグを何とか手繰り寄せる。し
かし無線で友軍に救助を要請すると、「砂嵐の影響で救助ヘリを向かわせ
ることができない」「周辺で任務を行う部隊が最短で52時間後に近くを
通過する」と言われてしまい、マイケルは絶望を感じる。
全く身動きできない状況で52時間も待つなんて、いくら鍛えている兵士
とはいっても過酷すぎる。マイケルは地雷を踏んだ左足はそこから動かせ
ず、右足は膝をついた格好だ(プロポーズの時みたいな)。暑さ、喉の渇き、
恐怖でマイケルはどんどん疲労していく。そんな時村人の男(クリント・
ディアー)がマイケルを見つけて近寄ってくる。英語が通じたので、マイ
ケルは水が欲しいと言って水筒を渡す。しかしその男は「あんたが自由に
なれないのは1歩踏み出さないからだ」などと的外れなことばかりを言い、
マイケルは話しながらイライラする。男はやっと水筒を持っていき、その
後男の娘が持ってきてくれて、マイケルは深く感謝する。
メイクとわかっていてもマイケルの衰弱ぶりがすごい。だんだんやせてい
っているように感じる。夜は狼が集まってきて、マイケルは動けないなが
らも銃で撃退する。翌日村の男が再び現れ、「あんたは運がいい」などと
言うのでマイケルはイラつく。しかしマイケルは最終的にその男に力づけ
られることになるのだ。不思議な男だった。後半はマイケルがトミーの幻
覚を見たり、子供の頃自分や母に暴力を振るっていた父のことを思い出し
たりするシーンが続く。マイケルは父のことがトラウマになっていた。思
い出や幻覚の中でマイケルの心身は限界を迎えようとしていた。
似た感じの映画で「ノー・マンズ・ランド」というのがあるが、あちらは
もっと悲惨で救われない。本作も良かったが(アーミー・ハマーの演技が
素晴らしかった)、「ノー・マンズ・ランド」の方がずっといい。大好き
な映画の1つである。




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