昨日9日、北朝鮮が核実験を行ったニュースは、近隣諸国のみならずグローバル・レベルの重大問題だ。すでに先のミサイル発射で孤立化を深める国が、無謀とも思える核実験を実施した狙いが何なのか。我々の常識では測り知れない国だけに今後の日本政府の対応を注目したい。
マスコミ報道では、水産資源への影響とか最悪のシナリオを想定した企画が出始めたが、扇動的な憶測で不安感を煽り立てないで貰いたい。日本のマスコミは興味本位に走る傾向が強すぎる。軽薄な娯楽番組を並べて視聴率稼ぎに躍起になっているテレビ局が、あたかも国家存亡の危機を救うかのように振舞うさまは滑稽でさえある。
安倍政権が誕生し、冷え込んでいた中国・韓国との関係改善に踏み出した。両国との首脳会談を再会し、戦略的互恵関係を構築することで合意した。先ずは順調な滑り出しを見せた安倍内閣にとって、最初の試練だが追い風にもなる。この機会に、国民が日本の平和と安全に関心を持てば、日米安保や国防を中心とした憲法改正問題への理解度も高まるのは歓迎すべきことだ。
北朝鮮の核実験が日本や韓国・中国の共通の利益に反するものであることは自明の理。東アジア地域全体の安全にも直結する。 日中韓三国が結束を固める好機でもあり、今後の政府の対応に期待したい。