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時悠人chosan流処世術

★我欲を捨て自立を

2011-07-11 09:27:24 | 日記・エッセイ・コラム

 女優の吉行和子といえば、父と兄は作家で妹は詩人の文学一家として知られるが、彼女もエッセイストであり俳人である。片意地張らない自然体の語り口が魅力的で、独特のユーモアが思わず笑いを誘う。

 その彼女が、ある雑誌に寄せたエッセイを読み、思わず、口元が緩んだ。既に後期高齢者の仲間入りをしているが、今が一番楽しいのだそうだ。理由がふるっていて、「若い頃、周囲からチヤホヤされる程、人気がある女優ではなかったので、高齢者になって、周りの人が色々と気配りをしてくれるのが嬉しい」のだと言う。

 周囲の人にあまり期待をしないで、自分のことは自分でする。そうすれば、失望も少なくて済むし、予期せぬ親切に、喜びも倍増するとの文意だったが、全く同感だ。

 「断捨離」とは、身辺整理することと理解している人が多いようだが、もう一歩進めたい。「我欲を捨て、真の意味での自立」に努めることが、高齢者たる者の義務だと分かっていても、「言うは易く行うは難い」ことも事実で、反省の日々を送っている。