来日する孫のベッドやベビー・シート等の乳児用品を含め、受入れ準備が整ったが、「季節の変わり目の衣類をどうしようか?」、「離乳食は口にあうかしら?」と、妻の心配の種は尽きない。
本人達に任せる方が合理的と分かっているのに、いつになく、妻の思い入れは尋常ではない。
遠い異国の地で、誰のサポートもなく、出産したらすぐ退院させられるお国柄。しかも、妻も娘も流産を経験している。産後の健康を思いやる母心が、はやる気持ちを抑えられないのだろうと思うと、切実で痛々しい。
人生のカウント・ダウン局面に入り、孫の顔を見る回数も限られている。滞在は、ほんの二週間だが、娘夫婦を日常生活から解放し、楽しく過ごさせてやりたい。
「早く来い 早く帰れの たまの孫」と、愚痴っぽい川柳があるが、私達夫婦からすれば、贅沢で身勝手な言い分に思える。
次回更新は、10月5日の予定。