「ギタンジャリ」(R・タゴール著)。
1913年ノーベル文学賞受賞の詩集です。
ラビンドラナート・タゴールは、インドベンガル地方の思想家・音楽家。
ギタンジャリとは、ベンガル語で “歌のささげもの” という意味だそう。
グリーフケアを学ばなければ、出会ってなかったな。
インド。詩(!)。
私のこれまでの人生で、ほぼ関わりのなかったジャンルだから。
そして今は、インド哲学を学びたくなってる(←大いに迷走中)。
このところ、死についてよく考えます。
いきなり何を言い出すのか、って感じですけど
講座の課題で、死生観を問われることがありまして。
本の購入履歴がヤバめです。
生物はなぜ死ぬのか/小林武彦著(講談社現代新書)
Newton別冊 死とは何か 増補第2版
死とは何か さて死んだのは誰なのか/池田晶子著(毎日新聞出版)
今は「生物はなぜ死ぬのか」を読んでいるところです。
単純に面白いです。
やさしい、語りかけるような文章で、読みやすく解かりやすい。
これ、副題が「死生観が一変する現代人のための生物学入門」なんですが
確かに考え方が変わりつつあるのを感じます。
知識はヒトを救う。
永遠のおでかけ 益田 ミリ著
著者の益田ミリさんは
同世代で大阪出身、なんとなく考え方が似ている(と私が勝手に思っている)ので
好きな作家さんです。
2年ほど前に、新聞に連載中のエッセイで
お父様を亡くされたあとの心情を、さらっと書かれてまして
本当にさらっとだったんだけど、読んで泣いてしまったことを覚えてます。
その辺をもっと深く描かれているのが、この本。
つまり電車の中で読んだらアカンやつです。
ちょっとびっくりしたのは
益田ミリさんも、お父様の死後1ヶ月ぐらいに
東京都庭園美術館で開催されていたボルタンスキー展に行かれていたということ!
私は母の死から2週間経った頃に、国立国際美術館でうっかりそれを観ました。
入った早々、動悸がして吐きそうになったので、これはヤバイとすぐに出て来たんですが
ミリさんは、ちゃんと鑑賞して、色んなことを感じ取っておられた。さすがだなあ。
母ロスの症状、相変わらずです。
未だに、母がこの世にいないということがうまく呑み込めないのです。
心のどこかで、「たーだいまー」って帰ってくるんじゃないかなって思っています。
絶対ありえないのに。
で、自分自身という患者さんを、どうにか救いたいという気持ちで
関連本を読み漁っているのです。
ネット検索して、一番最初に読んだのがコレ。
「悲しみ」とのつき合い方 ―大切な人が亡くなった時に読む本ー 星川 碧著
AmazonKindle(電子書籍)のみでの販売のようです。
著者がグリーフの経験者であり
具体的な乗り越え方も書かれています。
今、真っただ中にいる人へ、個人的におすすめです。
但し、電車の中で読むと、泣いちゃうので恥ずかしいです。
次は
母ロス 悲しみからどう立ち直るか 榎本 博明著
母ロスと言えば、の一冊。
帯に書かれているコピーがキャッチーです。
母の死を自分がこんなに引きずるなんて!
間違った悲しみ方をしていると、傷はもっと深くなる
こんな症状の人は「母ロス」に陥っている!
などなど・・・。
大いに期待して読み始めましたが、なんだろ、もひとつでした。
「母ロス」への対処、というより「母ロス」とはなんぞや、ということに視点を置いた感じです。
何%の人がこういう傾向となる、とか、この場合いくつかのタイプに分かれる、とか。
なので、今悩んでいる人ではなくて、将来なる恐れのある人が読むと良いかもです。
敵を知るという意味で。
今読んでいるのは
対象喪失―悲しむということ 小此木 啓吾著
こちら、なんと初版が1979年。40年前のものです。
私の手元にあるものは、2019年3月15日35版。
読み継がれる名著、というわけでしょうか。
対象喪失なので、死別のみならず、生き別れ、身体の一部の欠損等
様々な喪失感について書かれています。
事例が第二次世界大戦中のものだったりして、まあ時代を感じさせますが
人間の感情ってものは、そう変わらないんでしょう。
講義での教材に使われる感じだし、実際そうなのかもしれない。
グリーフケアの団体のHPに推薦図書として載っていたものですから。
私、教材とか教科書の類いは、普段とても苦手なんだけど
夢中で読んでいます。やはり名著。
本の内容もさることながら、Amazonのレビューがいずれも秀逸です。
我が家のエースで4番だった母が
突然、この世を旅立ってしまってから
10日経ちました。
私、典型的な母ロスに陥っています。
朝、目覚めて、母が亡くなったのが夢じゃないとわかると
絶望感に襲われます。
仕事中は忘れられます。
仕事があって有難いです。
くたくたに疲れて
バタンキューで寝てしまうのです。
仕事柄、今の私と同じような状態になってしまった方と
お会いすることも多いのですが
これまでは、きちんと寄り添えてなかったなと思います。
自分が経験しないと、なかなか人の気持ちを察することはできないですね。
さて、これから、どう回復していくのか
はたまた悪化していくのか。
乗り越えるために、何が有効か。
我が身を事例1として、検証していこうと思います。
折に触れて記していきます。
カテゴリーは「母ロス」。興味のない方は読み飛ばしてくださいな。