先月19日、コンゴで行われた試合結果です。
WBCクルーザー級戦:
王者イルンガ マカブ(コンゴ)TKO7回 挑戦者オランレワジャ ドゥロドラ(ナイジェリア)
*1974年にあの伝説の世界ヘビー級戦、ジョージ フォアマン対モハメド アリが行われたコンゴ民主共和国の首都キンシャサ。当時、同国はザイールと呼ばれていました。この国は国政が非常に不安定なため、同国での世界戦を含めたボクシングの興行が行われるのが非常に難しい状況が続いていました。そのため、マカブもそのキャリアのほとんどを国外で行っていました。しかしこの1月、遂に念願の母国での世界戦が実現。2度目の世界挑戦で、空位だった王座を獲得しています。
1月の試合に続いて母国のリングに登場したマカブは、南アフリカからの刺客ドゥロドラと一進一退の攻防を展開。しかし7回、左の強打でチャンスを掴んだマカブは、同じパンチで挑戦者をキャンバスに送ることに成功。ドゥロドラはカウント内に立ち上がりましたが、レフィリーはそれ以上の試合の継続を許しませんでした。
少々早いストップだったとの声も聞かれますが、保持する王座の初防衛に成功したマカブ。今後も、強打と打たれ脆さが同居している選手なだけに、今後も面白い試合が期待できそうです。
同日、南アフリカで行われた試合結果です。
クルーザー級10回戦:
IBO王者ケビン レリーナ(南ア)TKO5回1分49秒 パトリック ファーガソン(米)
*マイナー団体IBOのタイトル保持者であるレリーナが無冠戦のリングに登場。中堅選手ファーガソンを無難に下し、戦績に白星を一つ加える事に成功しています。IBO王座も6度の防衛に成功してきたレリーナ。そろそろ主要団体のタイトルへと鞍替えしたいでしょう。WBCでは最近新設されたブリッジャー級の3位にランキングされています。しかし願わくばその階級ではなく、上記のマカブへの挑戦を目指してほしいものですね。
マカブ、そしてレリーナが君臨しているクルーザー級。2021年1月3日現在の同級王者たちの顔ぶれは下記のようになります。
WBA(スーパー):アルセン グラムイリアン(アルメニア/防衛回数2)
WBA(レギュラー):ベイビュート シュメノフ(カザフスタン/0)
WBA(暫定):リャド ぺルウィー(コートジボアール/ベルギー/0)
WBC:イルンガ マカブ(コンゴ/1)
IBF:マイリス ブリエディス(ラトビア/0)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:ジェイ オペタイア(豪/1)