今から30年前の昨日となる1995年1月18日、横浜文化体育館で行われた試合結果です。
WBCジュニアバンタム級戦(スーパーフライ級):
王者川島 郭志(ヨネクラ)判定3対0(118-109、116-111、115-114)挑戦者/前王者ホセ ルイス ブエノ(メキシコ)
*前年となる1994年のゴールデンウイークに対戦している両雄。その時は挑戦者だった川島が、チャレンジャーらしく積極的のボクシングを展開。内容以上に競った判定でしたが、明白な勝利を収め王座奪取に成功しています。
その後指名挑戦者カルロス サラサール(亜)に快勝し、初防衛に成功した川島。世界王座奪取から8ヶ月を経て、前王者ブエノとの再戦/2度目の防衛戦に臨む事になりました。前回の戦いで快勝し、王座の初防衛にも成功している川島。王者としての貫禄が漂い始めていました。特に序盤戦は両者の勢いの差が表れる試合展開が繰り広げられることになりました。
(前王者ブエノを迎え2度目の防衛戦に臨んだ川島)/ Photo: Youtube
初戦以上に積極的なボクシングを見せた川島。パンチと体全体のスピード差に加え、川島の軽快なステップワークの前に、ブエノは後手後手に回ってしまいます。左右に頻繁にスイッチするボクシングを展開する川島の前に、まったく手が出ない前王者。前半戦、そして中盤戦とポイントが開いていくばかりとなりました。
7回、両者の頭が激突し、ブエノが倒れこんでしまいます。ブエノにとり不幸だったのは、レフィリーの位置が完全に川島の後方となってしまい、明らかなバッティングではありましたがダウンと見なされてしまいました。終盤11回に入りようやくチャンスを掴んだブエノでしたが、巻き返しにはあまりにも遅く試合終了のゴングを聞くことに。結果は一人のジャッジが僅か1ポイント差という不可解な採点をしましたが、第一戦以上の試合内容で川島が勝利。2度目の防衛に成功しています。
ブエノ陣営には最軽量級の帝王で、ブエノと同じくイグナシオ ベリスタイン氏の指導を受けていたスーツ姿のリカルド ロペス(メキシコ)がありました。ロペスの目には、日本が誇る技師のボクシングはどのように映ったのでしょうか。