先週末15日土曜日、英国で行われた試合結果です。
WBO暫定ライト級戦:
王者マイケル カツディス(豪)TKO3回1分57秒 挑戦者ケビン ミッチェル(英)
*英国期待の星ミッチェル。待望の世界初挑戦も、カツディスが得意とする乱戦に巻き込まれあえなく沈没。王座獲得なりませんでした。
初回、2回は左ジャブで試合をコントロール。しかし3回、一発貰った後に連打に巻き込まれてしまいました。これまでに地元豪州、米国、英国、そして比国での実戦経験を積んできたカツディス。対戦してきた選手も、ホルへ カサマヨール(キューバ)、ファン ディアス(米)、ビンセンテ エスコベド(米)等強豪ばかり。質の高い試合をこなしながら29戦中27勝(22KO)してきたキャリアは本物でした。
7月に予定されるファン マヌエル マルケス(メキシコ)対ディアス戦の勝者との対戦が今から楽しみです。
同日、米国ニューヨーク州で行われた試合結果です。
WBAスーパーライト級戦:
王者アミア カーン(英)TKO11回1分25秒 挑戦者ポール マリナッジ(米)
*ミッチェルが撃沈された数時間後、同国人のエース カーンが敵地のど真ん中で見事な防衛戦+アメリカデビュー戦を飾っています。
カーンのボクシングは至ってシンプルなもの。左ジャブ、左ジャブ、そして時折放つ右ストレート。中盤戦以降は右クロスも頻繁に放っていきました。挑戦者マリナッジより早くて距離があり、しかも鉄壁のガードは終始崩しませんでした。左右のパンチがポンポン当たり、回を重ねるごとに挑戦者の顔は腫れを増していく。身体的なダメージはそれほどないようでしたが、9回、10回とドクターチェックが入っています。そして最終回となった11回、カーンが連打をまとめたところでレフェリー・ストップ。これにはマリナッジも納得の様子でした。
スピードスター同士の対戦。若干のスピード差がこれほどまで差のついた試合内容にするとは。ちなみに私(Corleone)はすべてのラウンドをカーンに与えています。
カーン攻略法はカーン以上のスピードを持つか、ボディー攻めでそのスピードを削いでいくか。やはり見たい一戦は暫定王者マルコス マイダナ(亜)との王座統一戦になります。
英国コンビの命運が分かれた一夜。カーンも2年前には初回KO負けという屈辱を味わっています。カーンの今後はもちろんですが、ミッチェルの巻き返しにも期待しています。