DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

八重樫、生き残る(スーパーフライ級)

2018年08月21日 02時25分25秒 | 日本ボクシング
先週17日・金曜日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
スーパーフライ級10回戦:
八重樫 東(大橋)TKO7回2分55秒 向井 寛史(六島)

*無冠戦ながらも試合前から注目度が非常に高かった一戦。それもその筈。八重樫は世界3階級制覇を達成してきた激戦王で、対する向井は2度の世界挑戦を経験してきたこちらも実力者。何のベルトも争われませんでしたが、世界挑戦を賭けた一戦といっても過言ではなかったでしょう。

一戦一戦に進退を賭ける八重樫が攻め、それを向井が必至で跳ね返す展開が続き、後楽園ホールの観衆は大満足。最終的には八重樫が勝利を収めることが出来ましたが、敗れた向井も大いに株を上げたのではないでしょうか。

年内にもスーパーフライ級で日本人初の世界4階級制覇達成を目論む八重樫陣営。現在(2018年8月21日)のスーパーフライ級の王者の面々は次のようになります。

WBA:カリ ヤファイ(英/防衛回数3)
WBC:シーサケット ソー ルンビサイ(タイ/2)
IBF:ジェルウィン アンカハス(比/5)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):アンドリュー マロニー(豪/0)
日本:奥本 貴之(グリーンツダ/0)

*現在空位のWBO王座は、来月8日にドニー ニエテスとアストン パリクテの比国勢によって争われます。その興行ではこれまでに3階級制覇を達成してきた八重樫のライバル、井岡 一翔が登場。強豪マクウィリアム アローヨ(プエルトリコ)と対戦します。同じ日に豪州では、OPBF王者のマロニーが前WBA王者ルイス コンセプシオン(パナマ)を相手に以前から保持しているWBAオセアニア王座の防衛戦を予定。これは中々の注目カードと言っていいでしょう。現在の同級をリードするシーサケットは10月6日、イラン ディアス(メキシコ)と防衛戦。

八重樫がどのタイミングで誰にどの王座に挑戦するのでしょうか。来月ニエテスと一翔が勝利すれば、両者が拳を交えることになるでしょうし、シーサケットは秋に防衛戦。アンカハスも同時期に米国で防衛戦を行うとの噂があります。相性的にヤファイは避けたほうがよさそう。ただ、今回の向井戦でのダメージからの回復を考えると、八重樫の同級での世界挑戦は、来春まで伸びるかもしれませんね。



OPBF(東洋太平洋)フェザー級戦:
王者清水 聡(大橋)TKO4回2分45秒 挑戦者河村 真吾(堺東ミツキ)

*初回だけですが、挑戦者が見せてくれました。そのおかげでこの試合も上記の試合同様に好試合となりました。最終的には力の差を見せつけて保持する王座の3度目の防衛に成功した清水。全勝全KO記録も7に伸ばしています。ロンドン五輪銅メダリストにそろそろ世界の声が掛かるのではないでしょうか。
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矢田、何とか初防衛(日本ウェルター級)

2018年08月20日 01時28分25秒 | 日本ボクシング
今月11日、大阪・枚方市立総合体育館で行われた試合結果です。
日本ウェルター級戦:
王者矢田 良太(グリーンツダ)TKO7回1分37秒 挑戦者岡本 和泰(奈良)

*春に敵地、そして日本のボクシングの聖地である後楽園ホールに乗り込んで王座を獲得した矢田。今回が矢田にとって凱旋試合となりました。

王者の防衛戦を大歓迎するかのような立ち上がり。矢田は初回からダウンを奪い短期決戦を思わせる好スタートを切ります。しかしそこから7回に試合が終了まで、王者が予想外の苦戦を強いられました。

ジャブを中心とした岡本のアウトボクシングに翻弄される矢田。6回には挑戦者のパンチでダメージを受けてしまいます。しかし最後は16勝(13KO)という強打がものを言いTKO勝利。試合後大反省の矢田ですが、初防衛という難関を突破することに成功した王者。師走に予定されている2度目の防衛戦に進化を期待しましょう。
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岩佐、不完全燃焼(IBFスーパーバンタム級)

2018年08月19日 09時30分38秒 | 世界ボクシング
先週16日・木曜日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
IBFスーパーバンタム級戦:
挑戦者TJ ドヘニー(豪)判定3対0(115-113、、116-112、117-112)王者岩佐 亮佑(セレス)

*長期政権も期待できた岩佐ですが、2度目の防衛戦で早くも陥落。

ドヘニーがやりづらい相手だったのか、中々手が出せなかった前王者。ズルズルと後半まで行ってしまい、11回にチャンスを得るもそれを生かすことが出来ず。最終的には中差の判定で敗北を喫してしまいました。ESPNを通じて全米にも放送された試合ですが、世界に名前を売るせっかくの機会も逃してしまいました。岩佐にとってもファンからしても、不完全燃焼と言っていいでしょうね。残念。
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今週末の試合予定

2018年08月18日 19時53分12秒 | 世界ボクシング
2018年8月第3週末の試合予定です。

18日 土曜日
英国
WBOフェザー級戦(暫定王座):
王者カール フランプトン(英)対 挑戦者ルーク ジャクソン(豪)

WBCフライ級戦:
王者クリストファー ロサレス(ニカラグア)対 挑戦者パディ バーンズ(英)


24日 金曜日
後楽園ホール
日本スーパーウェルター級王座決定戦(暫定王座):
渡部 あきのり(角海老宝石)対 丸木 凌介(天熊丸木)

日本ミニマム級戦:
王者小野 心(ワタナベ)対 挑戦者加納 陸(大成)
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奥本、先輩久高に競り勝つ(日本スーパーフライ級)

2018年08月17日 04時19分35秒 | 日本ボクシング
先週10日、エディオンアリーナ大阪で行われた試合結果です。
日本スーパーフライ級戦:
挑戦者奥本 貴之(グリーンツダ)判定3対0(96-94x3)王者久高 寛之(仲里)

*去る4月に、45戦目にして日本の頂点に立つことに成功している久高。苦労して日本王座を獲得しましたが、これまでに4度もの世界王座挑戦を経験。それに加えて以前、WBCフライ級のインターナショナル・シルバー王座を獲得も獲得してきた歴戦の雄です。対する奥本は確か15歳ぐらいでプロデビュー。もちろんその年齢で日本での試合は許されていなかったので、最初の2戦はタイで行っています。驚くべきことに2戦目には、50戦以上のキャリアを誇っていた元IBFミニマム級王者ラタナポン ソーウォラピン(タイ)と拳を交えています(当然のごとく2回でTKO負け)。その後コツコツとキャリアを積んでいき、今回が自身31戦目のリング、2度目の日本王座挑戦となりました。

久高は以前グリーンツダジムに所属しており、奥本とは先輩後輩の仲。お互いを知る両選手の対戦。やりにくさを感じたのは先輩久高でした。先手先手、そして早い動きで常に若干有利で試合を進めていく奥本。3回に先輩がバッティングで負傷したことも幸いします。

倒そうとする久高と倒されまいとする奥本の一進一退の攻防はフルラウンド続きますが、最終的には後輩奥本が僅差の判定勝利。32戦目にして先輩を若干ながらも追い越す事に成功するとともに、自身初のベルトを獲得することにも成功しました。

今回改めて思うのですが、日本国内王座戦はつねに好試合が行われるんですね。
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小原、しっかりと雪辱(WBOアジア太平洋ウェルター級)

2018年08月16日 00時07分15秒 | 世界ボクシング
先週9日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋ウェルター級戦:
挑戦者小原 佳太(三迫)TKO3回1分8秒 王者アルビン ラガンベイ(比)

*4月に拳を交えている両選手。その時は王者小原が無難に防衛を果たすだろうと思われていました。その時は相手のペースで戦ってしまい、ガンガンと前に出てくる比国人から2度のダウンを奪うも、最後はダブルノックダウンからKO負け。ちょうど1年前に獲得した自身3つ目のベルト(以前にスーパーライト級で日本王座とOPBF(東洋太平洋)王座を獲得)を手放してしまいました。

前回の失敗を教訓に慎重なボクシングを見せた小原。初回に合わせた左でダウンを奪うも、無理に打ち合いに臨まず。要所要所で比国人にダメージを与えていき、最後は右の強打を浴びせれレフィリー・ストップに持ち込むことに成功しました。

少々寄り道をしてしまいましたが、4ヵ月ぶりに無事にベルトを取り戻した小原。まずは一安心といったところでしょう。


日本フェザー級戦:
王者源 大輝(ワタナベ)TKO9回2分24秒 大坪 タツヤ(T&T)

*4月に、約2年半ぶりの日本王座の挑戦権を手にし、その試合で圧勝劇を演じ日本フェザー級のベルトを腰に巻くことに成功している源。今回が3年ぶり、2度目の王座挑戦となった大坪に大苦戦を強いられました。

ボディーを中心とした攻撃でペースをつかんだ挑戦者。3回にはダウンを奪うなど、前半戦をリードしました。しかし16勝(5敗)の内、13ものKO/TKO勝利を収めてきた源も黙っていません。コツコツとパンチを当てながら大坪にダメージを蓄積させていき、最後は主審に試合を止めさせるところなど流石といったところでしょう。

苦しみながらも初防衛に成功した源。今週金曜日にOPBF(東洋太平洋)王座の防衛戦を控えている清水 聡(大橋)との対戦を熱望しています。
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開幕戦はロシアで(色々:08‐15‐18)

2018年08月15日 00時03分09秒 | 世界ボクシング
最近(2018年8月15日ごろ)のニュースです。

1)バンタム級のトーナメントの開幕戦が10月13日、ロシアで行われます。その一戦で、WBOバンタム級王者のゾラニ テテ(南ア)が、ロシアの新鋭ミーシャ アロイヤンの挑戦を受けます。この挑戦者のここまでの戦績は4戦全勝というもの。昨年5月にプロデビューを果たし、2戦目にWBCスーパーフライ級のシルバー王座を獲得。師走にWBAインターナショナルのバンタム級王座を獲得し、今年に入りその王座の初防衛に成功しています。それなりの戦力はありそうな選手ですが、これまでにKO/TKO勝利がゼロというのが気になります。

ちなみのこのバンタム級トーナメントの優勝候補の筆頭に挙げられているのは、WBAレギュラー王者の井上 尚弥(大橋)です。

2)先月末28日、英国でヘビー級の注目試合が行われ、第3の英国ヘビー級と言われるディリアン ホワイト(英)が、前WBO王者ジョセフ パーカー(ニュージーランド)に大激戦の末僅差の判定勝利。保持していたWBCシルバー王座の防衛を果たすと同時に、空位だったWBOインターナショナル王座を獲得することに成功しています。

3)ヘッキー ブドラー(南ア)が返上してIBFライトフライ級の王座決定戦が10月20日、豪州で行われます。その試合に出場するのはフェリックス アルバラード(ニカラグア)とランディ ペタルコリン(比)

4)現在4人もの世界王者が君臨しているWBAクルーザー級戦線。その一角である暫定王者アルセン グラムイリアン(アルメニア/仏)が10月20日、対戦相手は未定ながらも3月に獲得した王座の初防衛戦を予定しています。グラムイリアン以外の王者の顔ぶれは、スーパー王者に4団体統一王者のアレクサンデル ウシク(ウクライナ)、レギュラー王者にベイビュート シュメノフ(カザフスタン)、そして休養王者にデニス レべデフ(露)が君臨しています。

5)昨年2度、沖縄のリングに立ちOPBF(東洋太平洋)ライトフライ級王座を獲得したエドワルド ヘノ(比)。先週末11日、同国人ジェシー エスピナスと防衛戦を行い大差判定勝利。保持する王座の2度目の防衛に成功しています。

6)IBFスーパーフライ級王者ジェルウィン アンカハス(比)が9月29日、米国・カリフォルニア州で保持する王座の6度目の防衛戦を予定しています。安定王者アンカハスに挑戦するのはメキシコのアレハンドロ バリオス。
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コバレフ、予想外のKO負け(WBOライトヘビー級)

2018年08月14日 04時27分06秒 | 世界ボクシング
今月4日、米国・ニュージャージー州で行われた試合結果です。
WBOライトヘビー級戦:
挑戦者エレイデル アルバレス(コロンビア)KO7回2分45秒王者セルゲイ コバレフ(露)

*アルバレスはこれまでに、下記のチレンべや、元IBFスーパーミドル級王者ルシアン ブテ(ルーマニア/カナダ)、元WBCライトヘビー級王者ジャン パスカル(カナダ)に勝利を収めてきた実力者。しかしここでは世界王座に復帰したコバレフが手堅く勝利を収め、ビボルとの王座統一戦に臨むと予想していました。試合の方も、6回終了時までコバレフがその安定感あるボクシングでリードしており、3人のジャッジも3対0(58-56、59-55x2)でロシア人を支持していました。

アルバレスは時折、シャープな左をクリーンヒットさせ、コバレフに対抗していましたが、どう見ても逃げ腰のボクシングでした。最終回となった7回に、一気に3度のダウンを奪い試合を終わらせましたが、総合的には実力はコバレフの方がかなり上のような感じを受けました。アルバレスの勝利にケチを付けるわけではありませんが、コバレフ、調整不足だったのでしょうか、パンチに重みが感じられず、足にも普段ほど力が入っていなかったように見えました(それでも試合はリードしていましたが)。

試合後、コバレフ陣営からも彼に引退を勧める声が挙がっているようですが、現時点で現役続行/引退の判断を下すのは早すぎるでしょう。「コバレフ対ビボル」戦の代わりに、「アルバレス対ビボル」戦が組まれるのでしょうか?


WBAライトヘビー級戦:
王者ドミトリー ビボル(キルギスタン)判定3対0(120-108x2、116-112)挑戦者イサック チレンベ(マラウィ)

*コバレフとは違い、確実な勝利を収め、保持する王座の5度目の防衛に成功したビボル。まあ今回の挑戦者が、アルバレス、コバレフ、そして現WBC暫定王者のアレクサンデル ゴズディク(ウクライナ)に完敗している選手ですから当然と言えば当然でしょうね。
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ファーマー、ようやく世界に到達(IBFスーパーフェザー級)

2018年08月13日 01時08分09秒 | 世界ボクシング
今月3日、豪州で行われた試合結果です。
IBFスーパーフェザー級王座決定戦:
デビン ファーマー(米)判定3対0(118-109、119-108、120-107)ビリー ディブ(豪)

*昨年の師走、尾川 堅一(帝拳)と空位だった同王座を争ったファーマー。ファーマーからすれば地元で行われた戦いでしたが、結果は尾川が僅差の判定でIBFのベルトを腰に巻くことに成功しました。しかし試合後、ご存知の通り尾川のドーピング違反が発覚し、試合は当然の如く無効試合となり、王座は空位のままに。そしてファーマーの戦績には黒星ではなく、無効試合が一つ加えられました。まあ、ファーマーからすればラッキーの一言。そしてお客さんの前で公式戦に近いスパーリングを積む事が出来、一石二鳥(かな?)と言っていいのでしょう。

8ヶ月ぶりに世界戦のリングに再登場したファーマー。自身32戦目にして初の米国外のリングに登場したファーマーは、元IBFフェザー級王者ディブと対戦。ディブは2015年の5月に東京のリングで、当時のWBC同級保持者三浦 隆司(帝拳)に虐殺されましたが、その後は1無効試合を挟んで4連勝(1KO)を飾っていました。

経験で上回るディブを相手にファーマーは、初回から一方的に試合を進めていきます。9回にはダウンを奪った米国人。結果はワンサイドの判定でファーマーの勝利を支持。ようやくというべきでしょうか、ファーマーがこの1年間空位となっていた同王座のベルトを獲得することに成功しています。いいところなく敗れた地元のディブ。試合後に現役からの引退を表明しています。
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決定、名古屋決戦(WBOフライ級)

2018年08月12日 00時25分10秒 | 世界ボクシング
9月24日、名古屋・武田テバオーシャンアリーナで予定される試合です。
WBOフライ級戦:
王者木村 翔(青木)対 挑戦者田中 恒成(畑中)

*海外(中国)で世界王座を奪取し、防衛まで果たしてきた雑草男木村と、プロ12戦目で世界3階級制覇を狙うエリート田中の対戦。以前から実現は予想されていましたが、まさかこんなにも早い時期に試合が決定するとは。素晴らしいカードですが、惜しいことは両選手とも日本国内での知名度がまだまだ、というところでしょうね。兎にも角にも楽しみな一戦であることには間違いありません。

う~ん、正直、両選手に勝利して貰いたいんですがね。
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