とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「夏目アラタの結婚」(ネタバレ注意)

2024-09-21 23:30:00 | 映画
マンガ原作作品の映画化。
ある目的のため、死刑囚と獄中結婚する主人公、夏目アラタを柳楽優弥が演じる。
連続殺人事件の死刑囚、品川真珠を黒島結菜が演じる。

アラタからのプロポーズを受けることで、完全黙秘を貫いていた真珠が心を開き始める。
アラタと真珠の面会での会話から真珠の秘密と事件の真相が少しずつわかってくる。

真珠の生い立ちがわかり、殺人罪に問えないことが判明。
前半のサスペンスから後半のラブストーリーへ展開が急変。

黒島結菜の狂気を孕んだ演技が圧巻。
自分のことを「ボク」というしゃべり方は最近売れているタレントに重なる。

人を愛することには覚悟が必要なことを教えてくれる作品だ。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:夏目アラタの結婚
製作年:2024年
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:堤幸彦
主演:柳楽優弥
他出演者:黒島結菜、中川大志、丸山礼、立川志らく、福士誠治、今野浩喜、平岡祐太、藤間爽子、市川正親、佐藤二朗
上映時間:120分


広島 vs 横浜(マツダスタジアム 2024/9/15)期待の新人常廣デビュー

2024-09-15 23:59:00 | 映画
約1年ぶりのマツダスタジアムでの観戦。
カープのレジェンド、黒田博樹殿堂入り記念展示を見たり、グッズショップを回ったり、忙しい。
スタジアムでの生でのスタメン発表、応援歌とホームゲームならではの楽しみ。



カープは勝負所でのまさかの6連敗で3位をなんとか確保。
4位の横浜に1ゲーム差まで詰め寄られ、負けられない一戦。

ここでドラフト1位の期待の新人、常廣が初登板、初先発で連敗ストッパーとなるか。
横浜の先発投手は吉野。





1回表の横浜の攻撃。
1番梶原に対し、常廣のプロ1球目は、147kmのストレートで見逃しのストライク。
新人らしからぬ堂々とした一球。
2球目はさらにギアを上げたのか150kmのストレートでファウル。
3球目は持ち味のフォークボールが決まって、空振り三振。
2番牧にも初球は151kmのストレートで見逃しのストライクと攻めの姿勢を崩さない。
2球目のカットボールを捉えられたがレフトフライ。
3番佐野はフォークボールが落ちずにセンター前ヒットを許す。
4番オースティンは高いバウンドのショートゴロで矢野がダッシュしたが後逸して二塁打となり、二死2塁3塁のピンチ。
5番宮崎にはフルカウントからのフォークで見逃し三振で無得点で切り抜けた。
常廣はピンチでも慌てることなく、自分の投球に専念できているように見えた。

1回裏のカープの攻撃。
1番秋山がライト前ヒットで出塁。
2番坂倉、3番堂林が凡退で嫌なムードの中、4番野間が四球を選び、二死1塁2塁のチャンス。
5番小園は初球を叩いて、右中間を破るタイムリーツーベース。2-0。
6番矢野はレフト前ヒットでつないで、二死1塁3塁から、7番末包がレフトへのタイムリーヒット。3-0。
8番菊池は高いバウンドでサードの頭を超えるタイムリーツーベース。4-0。
9番常廣は初球をフルスイングの空振りで「おっ」と思ったが空振り三振で攻撃終了。
久々に打線がつながって、常廣には大きすぎる4点。

2回裏のカープの攻撃。
1番秋山がレフト前ヒットで出塁。
2番坂倉は三振のあと、3番堂林が四球を選んだところで、横浜は京山に投手交代。
4番野間も四球を選び、一死満塁。
初回にタイムリーを放った5番小園に期待も、ぼてぼてのピッチャーゴロで本塁フォースアウト。
6番矢野はフルカウントから四球を選び、押し出しで追加点。5-0。
ここで点を取れていないと展開として怪しくなっていたところ、大きな1点となった。
7番末包はライトフライで攻撃終了。

3回表の横浜の攻撃。
先頭の2番牧がレフト前ヒットで出塁。
3番佐野が一塁線を破る二塁打で続いて、無死2塁3塁のピンチ。
4番オースティンは強烈なライナーだったが、セカンドの菊池がジャンプ一番の好捕で常廣を救う。
5番宮崎は高いバウンドのサードゴロも小園が堅実なプレイでファーストへ好送球。
この間に3塁ランナー生還で1点献上。5-1。
6番山本祐大はセカンドゴロで攻撃終了。
バックの好守もあり、常廣は最少失点で切り抜けた。

4回裏のカープの攻撃。
先頭の2番坂倉がライト前ヒットで出塁。
3番堂林がレフト前ヒットで続き、無死1塁2塁のチャンス。
ここで横浜は京山から左腕の坂本へ投手交代。
4番野間はセカンドゴロダブルプレーで、二死3塁。
5番小園は初球を三遊間を抜けるレフト前タイムリーヒット。6-1。
6番矢野の2球目に小園が盗塁でチャンス拡大。二死2塁。
ここで矢野がライトオーバーでワンバウンドでスタンドに入るエンタイトルツーベースで追加点。7-1。
7番末包はファーストゴロで攻撃終了。
ここまで得点はすべて二死からと粘り強い攻撃。無得点と紙一重ではあるが。

5回表の横浜の攻撃。
先頭の2番牧はサードゴロ。
3番佐野にはレフト前ヒットで、この日3本目のヒットを許す。
苦手というよりは、普通にいいバッターなので、常廣は意識する必要はないと思う。
4番オースティンは強烈な打球のショートゴロ。
名手矢野も止めるのが精一杯で、一死1塁2塁のピンチ。
5番宮崎はライトフライで、2塁ランナーの佐野がタッチアップで3塁へ進塁。
6番山本祐大の初球が死球となり、二死満塁。
7番桑原はぼてぼてのサードゴロ。小園がランニングスローで間一髪アウトで攻撃終了。
常廣は毎回ランナーを背負う苦しいピッチングも最少失点に抑えて勝ち投手の権利を持って降板。

6回裏のカープの攻撃。
横浜は坂本から山﨑康晃に投手交代。
一死から5番小園がライト前ヒットで、猛打賞達成。
6番矢野はサードゴロもサード宮崎の1塁への悪送球で、一死2塁3塁。
7番末包は見逃し三振のあと、8番菊池がレフトスタンドへのホームランでダメ押し。10-1。

7回表の横浜の攻撃。
カープは6回に登板の塹江から森浦へ投手交代。
二死から途中出場の6番戸柱にセンターオーバの二塁打のあと、7番桑原にもライト線へ二塁打を許し、1点献上。10-2。



7回裏のカープの攻撃。
横浜は伊勢に投手交代。
先頭の1番秋山の初球が膝のあたりへの死球。
秋山が立ち止まって横浜ベンチをにらみつけるような状況で、ベンチから新井監督が飛び出し、あわや乱闘騒ぎ。
5回の山本祐大への死球が伏線になっていそう(その後、山本祐大は骨折で今季絶望であることが判明)。
審判から「警告試合」とのアナウンス。

カープは8回島内、9回長谷部が抑えて逃げ切りで連敗脱出。



ヒーローインタビューは初登板、初勝利の常廣と猛打賞で先制、追加点の小園。
カープの新時代を担う二人のお立ち台。
常廣は結果を気にしないといけない立場になったときに、どう変わるかを見てみたい。
現状、力勝負になってしまうので、相手に読まれたり、コースが甘くなると、打ち込まれるリスクがある。
ファームでの経験からそのことはわかったうえで、攻めのピッチングができていた。
伸びしろは大きいので、小さくまとまらず、当分は力勝負を挑んで欲しい。




「市子」(ネタバレ注意)

2024-09-07 23:59:00 | 映画
無戸籍の問題を取り扱っているが、そこに、貧困と犯罪が絡んでくる。
バブル崩壊後の閉塞感の漂う世界。
市子の視点では、他の選択肢はなかったのだろう。

杉咲花の演技が凄すぎて、別の人が演じると、全く違う話になると思う。
市子が生まれながらに持っている、天使と悪魔の部分を表現していて怖い。
単に不幸を背負って生きていく女性の枠には収まらないものを感じる。
市子の中でめらめらと燃えているものは、生きることへの執着だろうか。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:市子
製作年:2023年
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督:戸田彬弘
主演:杉咲花
他出演者:若葉竜也、森永悠希、倉悠貴、中田青渚、石川瑠華、大浦千佳、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆり
上映時間:128分


「愛に乱暴」(ネタバレ注意)

2024-09-06 23:59:00 | 映画
吉田修一の小説の映画化。
主役の初瀬桃子を江口のりこが演じる。
桃子は、よい妻、よい嫁であろうと努めていることがわかる。
しかし、噛み合っていない不穏な感じが続く。

小泉孝太郎が演じる夫とはぶつからないものの、心が通っている感じはしない。
風吹ジュンが演じる姑からはたまに嫌味を言われるが許容範囲な気がする。

そんな中、夫の不倫が発覚。
桃子の精神は崩壊。
江口のりこの真骨頂。

人間は幸せを求めて生きているはずなのに、そうならないのはなぜなのだろうか。
囚われなくていいものに囚われたり、世界を狭めてその中で苦しんでみたり。
そういうことができること自体が幸せという考え方もできるが、最終的には自己満足の世界だ。

取り壊し中のかつての我が家である「離れ」を眺めながら、「母屋」でアイスキャンデーを食べる桃子。
狂気のラストシーンがサスペンスだった。

点数は、6点(10点満点)。

タイトル:愛に乱暴
製作年:2024年
製作国:日本
配給:東京テアトル
監督:森ガキ侑大
主演:江口のりこ
他出演者:小泉孝太郎、馬場ふみか、水間ロン、青木柚、斉藤陽一郎、梅沢昌代、西本竜樹、堀井新太、岩瀬亮、風吹ジュン
上映時間:105分


「箱男」(ネタバレ注意)

2024-09-01 23:45:00 | 映画
阿部公房が1973年に発表した小説の映画化。
原作小説は読んでいない。

長瀬正敏が演じる「わたし」が困難を乗り越えて、「本物の」箱男になろうとする。
箱男とは段ボールを頭からすっぽりとかぶって、世の中の誰にも認識されずに、世の中を観察する存在。
観察した内容を手記にしたためている。

そんな箱男を攻撃してくる者、犯罪に利用しようとする者、謎の女の出現と観察するだけで生きていけない。

「わたし」は孤独に耐えきれず、女にすがろうとする。
しかし、追いかけない。
何とも中途半端だが、それが男というものなのだろうか。

箱男の行動が現代人のSNSでの行動と似ているのは人間の本質は変わっていないからだ。
実名で生きる世界と匿名の世界。
1970年代は箱男は街に1人だったが、SNSでは箱男の人数制限はない。
都合のよいときに箱男になれる世界が実現している。

点数は、5点(10点満点)。

タイトル:箱男
製作年:2024年
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督:石井岳龍
主演:永瀬正敏
他出演者:浅野忠信、白本彩奈、佐藤浩市、渋川清彦、中村優子、川瀬陽太
上映時間:120分