今夏は日除け対策として窓際に植物を植えた家庭も多いと思う。九州人から見れば涼しいと思われる札幌のmiyさんちまでもが朝顔を延ばしたようで、日本人らしく「みんなで節電」という連帯感が汲み取られて何か嬉しい。朝顔を鉢やプランターに植えてと言うのが定番だろうが、最近はゴーヤの人気が高く、健康食として我が家もゴーヤを植えている。(菜園なので日差し対策ではないがたくさん採れました)
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我が社でも毎年、節電対策の一環として本館の南に面した窓下には朝顔のプランターをおいているが、今年は朝顔と並んで見知らぬ植物が茂っていた。何だろうと思っていたのだが、日頃は本館前には行かないので気にも留めずにいたのだった。先日、社長と囲碁をして意気揚々と(勝ったので)本館前を通った時に、その見知らぬ植物に大きな豆が生っているのを見て驚いた。私が知っている大きなマメはお多福そら豆なのだがその数倍もあるかと思われるビッグサイズのマメがたくさんぶら下がっていた。
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その数日後、我が社の植木の管理をしている関連会社のK社長が、わたしを引き止めて初めてパッションフルーツの実が成ったと歓びながら教えてくれた。見ると可愛い小さな実が付いていて、プランターでも生るんだと感心したのだが、その時に例の大きなマメを思い出して、何なのかと訊いた。
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すると、ナタマメと言い南洋の植物で、福神漬けに入れて食べるのが普通だと教えてくれた。ちょうど収穫したばかりだから「欲しければ上げる」とも。 なるほど鉈のような形状だ。 欲深で好奇心が強い私、好意に甘えて3個ばかり持ち帰った。
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このナタマメ、マイナーな食材のようで福神漬け以外の食べ方はよく判らないそうなのだ。妻もナタマメを知らなかったようで、料理不能で生ごみ行き、もやむを得ないと思っていたのだが、翌日の夕食にレンコンの煮付け(田舎煮風)の中にナタマメの莢を発見した。食べてみると適度な歯応えで、レンコンの醤油味とマッチして美味しい。酒肴としても充分の味で、「ほう! いける!」と感じた。 そして昨夕はナスビやガンモドキの煮付けの中にナタマメが入っていた。 これも上品なうす味と適度な硬さで良かったが、ナタマメは煮付けが似合うようだ。