妻が“みる”コンサートのチケットが当たったという。それも6枚。影絵劇で、日曜日に北九州芸術劇場大ホールで開催されるという。孫3人、女3人で6人分ちょうどの筈だったのだが、最終的に、たっ君だけがパパとキャンプを希望したので、たっ君のチケットが私に廻ってきた。
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北九州芸術劇場は数年前に出来たリバーウオークという小倉城横の紫川に面した商業施設の中にあり、大ホール、中ホール、小ホールの3つで構成されている。小ホールは和ママのピアノ発表会やクリスマスコンサートで何度もお世話になっているので、よく知っていたが、大ホールは初めて。どんなところだろうと影絵もさることながら、施設の興味も強くて楽しみにしていた。
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さて、当日。初めて大ホールを訪れて驚いた。バルコニー形式の3階席ホールで、客席は1250以上あるうえに、オーケストラボックスや花道などは当然として、照明や音響設備も最新式のようだった。
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開演の2時前には客席はほとんど埋まっていたが、私達と同じようにやはり幼児連れが多かった。私も知らなかったのだが、この影絵劇は、あのアコムが主催しているもので、耳が不自由な人達にも楽しめるように“みる”というコンセプトで、内容を手話で表現している。あのアコムがねぇ、となんだか不思議な感じがしたのだが、良いことには変わりがない。私も素直に楽しむことにした。
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<o:p> 北九州芸術劇場大ホールと影絵劇団の人形紹介</o:p>
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初めにミニ音楽会(三重奏)があり、大ホールの雰囲気に慣れた後に、第2部がいよいよ影絵劇。 最初に影絵の紹介があり、手や頭を使って「狐」や「カニ」、「鳩」、「白鳥」などを作ってくれたのだが、影絵も得意な和君、見た瞬間にそれが何かを大声で叫んでいた。 自分も知っていると嬉しかったのだろう。
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影絵劇が始まった。題は「百万回生きたねこ」。 実を言うと私は知らなかったのだが、有名な絵本なのだった。百万回も死んでその都度生き返った不思議なトラネコなのだが、最後に白い(清楚で可愛い)ネコと家庭を持ち、子供達が巣立ったあと、年取った妻ネコも死んでしまう。一人ぼっちになったトラネコは毎日毎日、百万回も泣き、最後は死んでしまう。愛する妻ネコの元へ行ったのだろうか。そして、今度は生き返らなかった・・・。
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<o:p>大ホールの前で奏君・和君。後ろに小倉城が見える。 右:1Fではパフォーマンス? 音楽に合わせて色んな人が自由参加で踊っていた。</o:p>
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この物語にはいろんな思いが詰まっているのだろうが、最後に「死んで良かった」と思える不思議な気持ちになった。簡単な絵本なのだろうと思うが、久しぶりに心温まる話だった。
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