Aさんの持ち山。この奥で芋堀り
土曜日、秋の行楽行事の第4弾、山芋掘りだ。場所はいつもお世話になっている遠賀のAさんの実家の山だ。山といっても福津市の国道3号線に隣接した丘である。今回はアウトドア派のはまさんの提案だ。若い頃は親父のお供であちこちの山へ掘りに行ったが、ここ10年くらいはご無沙汰だった。東京へ転勤していたはまさんは九州へ戻って「山芋掘り」がしたかったのだろう。機会があれば、と云っていたのでAさんに相談したのだ。山芋は雑木林で、石が無い赤土の山が良いが、最近はめっきり少なくなった。Aさんの実家の山で掘れるとは知らなかった。
朝7時半、倉庫から山芋掘りを取り出して迎えに来たはまさんの車に便乗してAさん宅へ。そこからAさんの先導で、福津市へ。途中会社同僚のKさんを拾う。全員で4人の芋ほり行だ。Kさんはやはり仲が良い人で春のたけのこ狩りや飲み会で同席することが多い。ただこの芋ほりは始めてらしく、芋掘り道具は新品だった。(道具に凝る人でもある)
9時半過ぎに目的地へ到着。早速リュックサックを背に、ナタや「掘りもん」を持って山に分け入る。10年以上前は水田であったが、減反政策により、コメ作りをやめているとのことで、雑草が茫々生えて歩きにくい。更に丘の麓は、細い竹がうっそうと茂り、かき分けて進まなければならなかった。このような荒地は、幼い頃から親父に連れられて雑木林などで昆虫採集をしていた経験があったので、そう苦にはならなかったが、重い道具を持っているので進むのが大変だった。
そんな中で、先頭を進んでいたAさんが、麓にたどり着いたようで、早速山芋の葉・蔓を見つけた。「ケンさ~ん、ここ見つけたので掘って~」
掘った穴。中央上に山芋が!折れないように掘ります。
竹やぶの中で良く見つけたものだ。やはり子供のころからの経験なのだろう。各自、好きな場所に散開して山芋の黄色い葉を探し、そこから蔓をたどって掘るべき根っこを見つけ出す。私はとりあえずAさんが探し出した芋を掘ることにした。まず、ナタで茂った竹を切り拓いて場所を確保するが、傾斜地だったので下がった方に畳み1枚分くらいの広さで刈り込んだ。
そして、いよいよ芋ほり開始。まず「掘りもん」で竹の根っこを突き刺して地下茎を切り刻む。その後幅がやや狭いスコップで土を掘り出す。上手な人は穴の径は小さく掘るようだが、私は久しぶりで要領も忘れているので大きく70cmくらいで掘り進めた。芋は穴の端っこに見えるように、傷つけないように慎重に、かつ大胆に掘りもんを突き入れる。赤土なので掘りやすく、土も容易に上がったので思ったよりは楽だった。芋の先端まで深さは1m20cm程度だったが順調に掘り進み、1本目をGET。
ただ、最後の最後、頭を穴の中に突っ込んで手を伸ばして芋を土から切り離す時に、あせったのか途中で折れてしまった。せっかくきれいに掘ったのに残念だった。掘るのに約30分かかった。汗びっしょりだったが、気持ちいい汗だった。1本目なので記念撮影。持ち運ぶのに折れたらいけないので、竹と蔓で縛った。
芋掘り現場と掘ったばかりの芋
みんなは、丘の上の方へ向かったので私も後を追うことにした。呼び声を頼りに100mほど歩き、合流した。みんな頑張っていた。Aさんが蔓を見つけ出して、場所を教えてくれたので楽だった。私も2本目を掘り始める。そして3本目の途中で、お腹が空いたので時間を聞くともう昼とのことで弁当にした。いつものようにコンビニで仕入れていたのだが、竹やぶの中で食べるおにぎりは、環境としては最悪に近かったが、実に美味しかった。
結局、全部で4本掘って、終了することにした。右腕と腰が作業に耐えられなくなったのだ。
綿のように疲れて、というが、まさに右腕が綿のように疲れてしまった。日頃がデスクワークで体を使っていないので、体力が落ちているのを実感した。収穫はみんな3本で私だけ4本だった。(Aさんが途中応援してくれたおかげだ)
竹にくるんだ今日の収穫。掘りもんとスコップ 我が家の玄関で。折れたのが残念
帰りにAさんから、お米と銀杏を頂いた。この前の稲刈り応援のお礼だと。少ししか役立っていないのにこころ苦しい。特に今年は不作だったのだから。とはいうものの精米したての新米だ。ヒノヒカリという品種だが、美味しいことだろう。
夕刻、疲れ果てて帰宅。シャワーを浴びて、ビールを飲んで、ソファーに撃沈。
日曜日、妻の提案で、違いが分る人?の義姉さん二人に1本ずつ持って行った。大好きだとのことで喜んでいただけた。いつまでも元気でいて欲しい。