玄界灘の夕日
私の囲碁友達でもあるHさん、大阪からの単身赴任が解かれて博多に帰ってきた。それを契機に囲碁ばかりではなくゴルフも時々ご一緒することもあって、私の貴重な遊び相手だ。そのHさんが、ゴルフと囲碁を一緒に楽しみましょうと提案された。昼間はゴルフ、夜は帰りを気にすることなくどこかの温泉で烏鷺の戦いを繰り広げたいと云うのだった。
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(妻から言わせると)遊びのスケジュールで忙しい私であるが、なんとか日程を調整して、この金曜からゴルフ・囲碁ツアーを楽しんだ。<o:p></o:p>
まず、ゴルフ。穏やかな小春日和だった。セントレジャーゴルフクラブ鞍手の東コースの1番ティーグランドに立ったのは、私たち2人に加えて中州で店を開いているOさん。 Hさんと同級世代の美人ママさんだ。彼女とは4月だったか、やはりHさんと一緒のときにラウンドしたことがある。美人でスタイリストの女性ではあるが、気さくな人柄でゴルフが大好き人間だ。年に数回、彼女が主催してコンペを開催している。もちろん常連さんがメンバーだ。
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この日のOさんは絶好調だった! ドライバーは良く飛ぶし、フェアウエイウッドも芯を捉え、パットも入る。天気が良かったので、気分も爽快だったのだろう。逆に私は良いところを見せようと気負いすぎたのか、出だしからOBになったり、パットは入らずでメタメタだった。女性に弱いところがもろに出てしまったラウンドでした。
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Oさん、アウトは45という立派な成績だったのだが、後半に疲れが出たのか58と大叩きしてしまって残念でした。結果的にトータルスコアでは私が一番だったけれど、パットの不調が最後まで続き、チョコレートは私の一人負け。悔いが残ったラウンドでした。
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この日のポイントはなんと言ってもドライバーだった。アイアンショットは割と良かったのだが、ドライバーが左右にぶれて、OBを3回も打ってしまった。身体が廻っていないことが原因だ。最近の太りすぎがもろに出てしまった感じだ。
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Oさんとは入浴後に別れて、私たちは国民宿舎「マリンテラスあしや」に向かった。玄界灘に注ぎ込む遠賀川の河口にあって、全国で150もある国民宿舎のなかで利用率が第7位という人気のところだ。ちなみに第1位は茨城県の日立市にある「国民宿舎 鵜の岬」。19年連続で1位というからすごい。予約もなかなか取れないそうだ。
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第7位と云うだけあって、良いところだった。建物はきれいだし、風呂は温泉並みに露天風呂やサウナもあった。何よりも玄界灘に沈む夕日は幻想的だったし、会席料理も美味しかった。
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予約したときに申し込んでいたので囲碁盤は準備されてはいたが、折りたたみ式の盤で、石も樹脂製の練り石だった。昔ながらの旅館は厚さが5寸とか8寸の本格的な囲碁盤と那智石と日向ハマグリの碁石が備え付けられているが、近頃は要求が少ないのだろうか。
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文句を言っても無いものは仕方ない、その盤で夕方から翌日のチェックアウトまで打ち続けた。といっても徹夜ではないが。<o:p></o:p>
二日間に渡ってHさんとバトルを繰り広げたが、楽しかった。気の合った友達がいると云うのは幸せなことだとつくづく感じたのでした。
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10時過ぎに国民宿舎で別れた後、せっかく遠賀まで来たので、岡垣のAさん宅まで足を延ばすことにした。1ヶ月前に行ったときは稲刈りなのに不在と云うのでちょっと心配していたのだ。着くとAさん、作業服で納屋から出てきた。顔は赤いが元気そう。お腹が出てかなり太ったようだ。挨拶すると、家で急に気分が悪くなり、3週間ばかり入院していたという。肝臓などが弱っていたらしい。そのためか医者から酒を止められているという。アル中に近い飲み方だったので内臓が耐え切れずに悲鳴を上げたのだろうか。本人はアル中になら無くてよかったといっていた。来春には次男の結婚式もあるそうで、まだまだ元気で頑張らなければならない。何はともあれ、元気な顔を見て安心した。
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