豊田湖にて
正月が終わるのを待ちかねたように冬将軍がやってきた。最高気温も一気に下がって5度以下に。これでも北海道にお住まいの人から言わせると暖かいのだと思うが、正月ボケが続いている私にしてみれば、寒さが骨身に沁みて辛い。(微)
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とは言え、この寒さを待ち焦がれている自分もいる。ワカサギ釣りのシーズン到来なのだ。例年、1月から2月にかけて山口県の豊田湖に出かけるのが冬の楽しみで、湖上で懸命にワカサギの群れと格闘するのだ。
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この前の土曜日、今冬初の釣行に出かけた。共に行くのは「Tさん」。私のアウトドアのお師匠さんの「はまさん」も同行の予定だったが、なんと風邪を引いてしまって行けないと前夜に連絡が入った。めったな事では弱音を吐かないはまさんなのだが、今回はひどかったのだろう。
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ということで土曜日、夜が明け始めた7時過ぎにTさんの車を私が運転して豊田湖に着いた。1年ぶりの豊田湖は波も静かで朝焼けが綺麗に映え、湖面からは白い蒸気も立ち上がっていて、清冽な冷気とともに「今年も釣れる!」とこみ上げる嬉しさを感じた。「今年もワカサギ釣りを楽しむ事ができる」と。
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準備して湖畔に向かうと、すっかり顔見知りとなっているボート屋の若旦那も元気に出迎えてくれて早速ボートに乗り込んだ。今年の釣果を尋ねると、寒くなってきた先週当たりから釣れ始めて、キロオーバーも出たと笑顔で話してくれた。これを聞いて、私達もキロオーバーだと意気込んでいつもの釣り場「大番」に向かった。
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湖面に渡している固定用のロープにボートを繋ぎ、仕掛けを準備して餌を付ける。 毎年の事なのだが年々目が悪くなっていて仕掛け作りが大変だ。撒き餌を撒き、湖面に1投目を落とす。まず最初は底だ。すると間をおかずにぴくぴくと引きが。すぐに巻き上げるとワカサギが2匹掛かっていた。まぁまぁのサイズで、去年とは大違い。今年は魚影も濃くて調子良さそうな予感だ。当たりはひっきりなしで、群れに遭遇していたのだった。仕掛けを2セット用意したのだが、いっぺんに4匹くらい掛かるので、取り込むのが大わらわ、湖底に落とすのが間に合わないくらいだった。サイズも大きいので、この当たりが半日続けば、キロオーバーだとほくそ笑んでいたのだが、なんと当たりは1時間半くらいで消滅。まるで嘘のように引かなくなってしまった。群れが去って行ったのだ。
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天気が良くて水温が上がったためであろうか、ワカサギは回遊を止めたようで、お昼を過ぎると殆ど釣れなくなったので諦めて帰ることにした。それでも計量すると昨年並みの400グラムを釣っていた。
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ワカサギは孫達のカルシウム源。妻も孫達が喜んで食べるのが嬉しく、孫達が好きな天婦羅や唐揚げにする。月曜日、和君の夕食には当然のように唐揚げが出た。見ていると今年はなぜか和君は頭の方は食べるのだが、尻尾だけ残している。サイズが大きいので、尻尾が嫌なのだろうか。それとも海老と同じで尻尾は食べられないと思い込んでいるのだろうか。
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