品種改良など、バイオ技術の革新はすさまじいらしい。遺伝子操作なんて当たり前、今にフランケンシュタインも生まれるに違いない。果樹の世界でも、甘くておいしい果実がどんどん開発されている。イチゴなどは大粒でおいしい甘王など、県毎に成果を競っているようだ。今の季節は桃、梨、ブドウだろうが、小倉駅構内にある果物屋さんでイチジクを見かけた。もうそんな時期なのだ。
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子供の頃、小倉の街はまだまだ田畑が多く、イチジク畑も方々にあった。石炭産業の最盛期で、私が住んでた長屋にも炭鉱で働いている人が住んでいた。気が荒い人が多く、カンテラ付きのヘルメットをかぶって、煤で黒くなった顔を見ると、人攫いと思って家の中に隠れていたほどだ。この頃の脅し文句が「人攫いが来るよ」「犬殺しが来るよ」だった。５，６歳の頃、浮浪者じみた男が犬の首を針金で絞めて、トラックの荷台に乗せた檻に入れるのをみると、心底怖かった。幼心に虐殺！というイメージがあったのかもしれない。
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私の両親は四国から出てきて長屋住まいしていたのだが、周りの家から見ると裕福だったらしい。水道を引いたし、長屋なのに端だったので、増築もした。私は泥んこになって近所の子供たちと遊ぶのが日常だった。ただ隣町の炭鉱住宅に住んでいる子供たちとは顔見知りではあったが、やはり環境が違うのか馴染めなかった。<o:p></o:p>
小４の頃だったと思うが、友達とイチジクを取りにいった。イチジク畑は柵を設けて板塀で囲ってはいたが、当時のことだから、入ろうと思えば簡単にもぐって入れたのだ。学校では、イチジクを取りに入って、捕まって叩かれた！という噂話があちこちで聞こえていたが、物がない時代、食べたい盛りの頃で、誘惑に勝てなかったのだろう。柵をもぐってイチジクを取ろうとした。友達の後に続いて、イチジク畑に入り、実を取るために木に登ろうとした時に、急に「こらぁ」と叫び声！
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私たちは一目散に逃げ出した。すると、後から炭住の子供たちが数人追っかけてくる。彼らは足が速い。運動会では花形の子供たちだった。友達とはそれぞれ分かれて、私は無我夢中で走って長屋を抜けて我が家に逃げ込んだ。ちょうど布団を窓に掛けて干してあったので布団のなかに隠れたのだ。追っかけてきた子供たちは母に「ケンちゃん、逃げ込んだだろ」と詰め寄るが、母は知ってか知らずか（おそらく知ってたとは思うが）、居ないと言って追っ払ってくれた。 後にも先にもこの時ほど一生懸命に走った覚えはない。
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イチジクは食べ過ぎると口の端が切れて鬼の顔になる、などと言われたりもした。食べ過ぎを戒めるために広がったのであろうか。手ごろな果樹として栽培されていたようだ。イチジクはこのように特別な思いがある果物だ。子供の頃の思い出が懐かしく浮かんでくる。
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妻がイチジク大好き人間だ。岡垣のAさんとイチジクの話していると、私もイチジク食べたい！<o:p></o:p>
口が裂けても知らないよ、と云いながら、今年も送ってもらうようにした。<o:p></o:p>
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我が家に来てイチジクを堪能してください。おいしいんだから！ イチジクジャムは食べたことあるでしょう？ そうそう今年は枇杷ジャムも娘が作りました。おかげさまで食生活が少し豊かになりました。来年、送るからねぇ～！！
日本は広いですね。北海道の方は軒並みイチジクを知らない様子。行商に行こうかしら。はなはなさんも子供のころのエピソードをぜひとも聞かせてください。妹との思い出も交えて。
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りな母さん、なが～い夏休みでしたね。りこさん、なこさんと、毎日遊びまわって、楽しかったでしょうね。宿題はもう片付きました？ 明日1日ですね。
子どものころの思い出は、ずっと心の中に秘めていましたけど、何かの形で残そうと最近は思うようになりました。偉そうですけど、私にとっては宝物です。せめて子たちには知ってもらいたい気持ちもあります。大げさではないけど、折にふれて書いてゆこうと思ってます。
さぁ、2学期！ せんせい！ よろしくお願いします。
私・・・食べたことないと思う・・・＾＾；
食べた記憶がないので・・・
いつか食べてみたいです！＾＾
『夏休みのとも』に引き続き、自由研究の小説を拝見したような気分でございます。
なんとなく灰谷健次郎さんを彷彿とさせられました。
そういえば、私が子供の頃住んでいた家のすぐ隣りの空き地に無花果の木がありました。親の仕事の都合で引越しばかりしていたのですが、そのとき住んでいたのは東京です。今はどうなっているんだろう？無花果の木も空き地もなくなっているような気がします。一度行ってみなくちゃいけませんね。
おやおや、上のコメントを見ると、横手市が出てきていますね。その昔横手市にも住んでいました。（秋田市が1番長いんですが）
こちらのスーパー等で販売されてる品とは、見栄えが全く違う立派な画像にウットリです～（本日、甘露煮にさせて頂きましたm（ーー）m）♪
しかし、気候の（温暖）差で、収穫できる果物も違うものですね。こちらでは、かまくらで有名な横手市の葡萄は有名で、美味しいです。
ゆうしゃケンさんの少年時代のお話も、場面が、ほのぼのと目に浮かび、楽しませて頂きました＾＾！
そうですね、トラウマかも。追っかけられる！という怖い夢は、この頃から見始めたのかもしれません。追っかけることはないですね。
いちじくの思い出（笑）
なかなか壮絶な思い出みたいですね。
あたしもいちじく大好きです（＾＾）
父方の祖父の家で採れてまして、祖父を思い出します（*＾＾*）
子供の頃は皆!特に男の子は悪さをして追いかけられてましたね
家の兄たちもそうでしたね！家の兄たちは悪でしたから！！私もありますよ!風が強く吹いた後栗拾いに行き怒鳴られて！夢中になって走って帰ってきたことあります
昔はおやつが無かったですからね!!
懐かしい話楽しかったですよ♪
そうか、遺伝子なしの植物が多いんですね。ソメイヨシノも次世代は出来ないでしたね。種苗屋が流行るのも分かります。我が家も菜園の苗を買ってます。
漢字検定を星介君と一緒にやりましょう！ 一度でも習っておけば思いだしますよ。九とかいてイチジクなんて、知っておけば簡単です。おかっぱ頭のななみーさん、見てみたい！
子供の頃の思い出、懐かしく思える歳になったのでしょう。寂しいです。もっと前向きな夢を語りたい・・。
それに漢字で書くと無花果、なんて趣があるわ～（*^_^*）ただPCだから変換してくれるけど、自分では書けませんね^_^;
いちじくに纏わるノスタルジックな思いを
一編の小説のように、幼少期のお姿を生き生きと描写なさっていて、さすがだと思いました。
優しい奥様と食べる無花果の味は
今年も格別でしょうね。