どんぐり眼日記

昔は日々の日記として、今は見た映画の忘備録として更新しています。

「シン・シティ」

2006年07月09日 | 映画
DVDで「シン・シティ」を鑑賞。まず目を惹くのは映像のトーン。モノクロのメリハリのある画と一部カラーの映像は全篇に渡り良い効果を出していた。この映画の良さの半分はこの映像と言っても過言ではないと思う。その映像に似合う豪華で癖のある出演者達もとても良い。
お話はというとナレーションが多くなんだか映画を見てるというよりも小説を読んでるというような印象が残りました。原作コミックは読んだ事ないのですが、漫画を読んでるというよりも何故か小説を読んでるという感じ。少しタルい所もあるのですが、だんだんとその世界観に惹き込まれてゆき物語に入ってゆけました。シナリオの構成が数話の物語を描いたものでスタイリッシュに描かれる。それぞれが独立していて短いので見やすいのだが全体としては全て中途半端な印象も。やはり全体の物語、内容よりもキャラクターと各エピソードの面白さを味わう映画というような感じの映画でした。その中でも良かったキャラクターはミッキー・ローク演じる大男でした。見た目も良かったし哀愁が漂っていて○。それから沢山出てくる美女軍団のアクションも見応えあった。各キャラクターのイメージと性格付けがしっかりしている所が良かった。
この映画、全篇殆どがグリーンバック撮影されたデジタル映画。モノクロなので合成も馴染みやすかったであろうが結構、計算された画作りがされていて凄いなと感心してしまう。と同時に頑張れば出来るよな。とデジタルによるアニメ的発想の目の付けどころに納得。見せ方の勝利です。こういう映像って僕も仕事の後の遊びというか実験で結構やってた方だから、趣味としては近いものがある。
特典映像を見て自主映画感覚でデジタルを使いこなし遊ぶように映画を素早く作っているロドリゲス監督を見ていると、そのバイタリティと頭の良さに感心しつつも、やはり負けてはいられないなぁとも思ったり。僕に欠けているのは彼のような集中力とスピードだな。発想とか目の付け所に関してはそんなにズレてないというか先にやられた!って感じのものが多いぐらいで結構似てるんだけどもね。ずっと前に企画して大掛かりなセットやら美術を用意する事が難しく、諦めた。とある短編小説を映画化する案を大変だけども合成で時間かけてやってみるという気持ちも少し起こさせられた。僕はCGは作れないので、それ以外の新たな方法論を考えてみるのはなかなか面白いと思う所。素晴らしい美術を描ける仲間が欲しい所。もう一回実現に向けて考えてみようかしら・・・。

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