栃木県はが郡の

陶工のつぶやき

こんにゃく石

2011-02-03 13:46:30 | Weblog
ブラジルやインドに産出する石で

ブラジルのミナスジェライス州オルト・プレート地区にある

イタコロミ山付近で最初に採掘されたところから

「イタコルマイト」と呼ばれている。動画こちら

この地方では加工のしやすさから、壁材や屋根材などの材料として古くから使用されてきた。

名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センターの太田敏孝教授の説明によると

「こんにゃく石は、水晶や石英を構成する二酸化ケイ素の小さな粒が、ジグソーパズルのように絡み合っている岩石です。
風化により粒同士を接着する鉱物が溶出して内部に多くのクラックができると考えられています。
その隙間の分だけ、ぐにゃぐにゃと曲がるのです。」

二酸化ケイ素の小さな粒の大きさは数百ミクロン。体積の約10%がクラックという構造をヒントに、太田教授らは熱膨張率の高い鉱物と低い鉱物を粉にして焼き固め、冷却、その膨張差からこんにゃく石同様のクラックを作り出すことに成功した。

(出典 自然に学ぶものづくり 赤池学著 東洋経済新報社刊)

太田教授がこんにゃく石をヒントに開発したこのセラミックは

つまり柔らかくて、暖かい陶磁器なんです。

石頭という言葉は、そのうち死語になるかもしれない。

完全に密閉出来る陶磁器製のふたものなんかも可能ということです。

陶磁器のもろくて、加工しにくいと言う欠点が克服されることになります。

すごいぞ。