妻が
「車庫に車が入らないかしらねえ。」と言った
私も気にはなっていたのだ
もともと乗用車一台と軽貨物一台が入るような車庫を作ったのだけれど
子供たちが独立し
車一台でもよかろうと言うことになり
軽貨物のスペースは物置となっていた
ところが
息子の都合で
息子の車を置いて行ったものだから
我が家の車は外に出て
息子の車が車庫に入っている
近頃のように日中
日差しが強くなってくると
銀色のサンシェードをフロントガラスのところに置いて
窓を少し開けておくなどの対応をせねばならなくなってきた
妻の言葉は聞かねばならないのだ
「片づけるか?」
まず粘土がある
薪もある
作業台も外さなければならない
畑の土や肥料もある
草刈り機やチェーンソーやコンプレッサーなど
どこに移動させたらよいものだろう
薪ストーブを使わなくなって久しい
いらないと言えばいらないとも思うが
もし大地震などあったら
煮炊きや暖をとるのに使うかもしれないなどと考え
残していたものだ
数百キロの粘土は家の裏手に移動させシートをかぶせることにした
薪は分散させて邪魔にならないところに置き
もうへとへとになりながら
それでも現場監督が
これは、あそことか指図するものだから
いやいや、こっちの方がよいだろうなどと
よろよろと物を運ぶ
やっと夕方片付いて
いざ車を車庫に入れようかとすると
「その格好では、車内が汚れる。」
確かに。わしもそう思っていた
シャワーを浴びて現場に戻ってみると
妻は草取りまで済ませていた
なんてタフなんだ
おれより食わないのに
もともと軽自動車用車庫なので狭いところを
久しぶりに車で入っていくと
妻が刈り取った、フキの葉っぱでオーライ・オーライしている
空港の誘導員みたいだな
物を減らしたわけではないのだが
車二台がキッチリ車庫に収まった
やればなんとかなるものだなあ