巨峰の王国まつりにおいでください

2009-09-16 20:36:09 | 趣味・野良仕事
ニ、三日前から軽トラや耕運機の音で目が覚めるようになりました。時間は朝5時半、まだあたりは薄暗く日の出前です。いよいよ巨峰の出荷が始まりました。わが家でも1週間前から選果場の片付けをしたり、チラシをつくりお得意さんへ郵送したり、コンテナを洗ったりしてきました。すでにお客さんから電話やファックスが入り始めました。

朝6時、巨峰の入ったダンボール箱を軽トラに積み集荷場に持って行きます。すでに出荷されたダンボール箱が整然と積み重ねられています。規格ごとに定められて場所に荷を置いてゆきます。出荷に来ていた農家の方と今年の作柄について情報交換をします。今年は開花期の低温障害もあって花粉の受精が十分行われず、その結果親子ブドウとなったところが多いようです。

出荷が終わると軽トラの荷台にコンテナを載せブドウを取りに行きます。ブドウの甘みがのって美味しくなることを糖熟(とうじゅく)といいます。糖熟しているかどうかは、ブドウの枝が緑から茶色に変色しているか、房の色が黒くなっているか、食べた後酸味や雑味が口に残らないかなどで総合的に判断します。これから9月下旬にかけて朝の冷え込みが強くなると一層甘みがのってきます。あるお年よりは「ぶっかくような甘さ」と表現していましたが、そんな頭の中にまで沁(し)み通るような独特の甘さが巨峰の身上です。

採ってきた巨峰を選果場でまず痛んだ房がないかどうか点検し、色や形、重さでランク分けします。極上のものはライスといって紙に包んで化粧箱で荷造り。これはおもに贈答用です。その下のクラスはトレーに入れセロファンでカバーしダンボール箱に10房ずつ入れます。これはスーパーや果物店などで販売されます。最近このクラスの種類が増え、重さによってL、LL、350グラムなどと分かれます。

重さを量り、ひとつひとつていねいにトレーに入れセロファンでカバーする、10房そろったらダンボール箱に入れる。こうしたこまかい作業は時間がかかります。まだ出荷を始めたばかりなので勘が取り戻せず仕事が終わるのは夜の7時~8時になってしまいます。夕食は夜の9時ということもしばしば。しかしお客さんから美味しかったといわれるのが何よりの喜びです。

19・20日の土日は東御市の芝公園でまちをあげてのイベント、「巨峰の王国祭り」が行われます。大勢の方のおいでをお待ちしています。

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