「成功は失敗のもとです」などと言ったらあなたはどう思いますか。「それって失敗は成功のもとの間違いじゃない?」と思われるでしょうか。そうではないんですね。実は成功体験こそ失敗するもととなるんですね。聖書の言葉に「新しき酒は新しき皮袋に注げ」という言葉があります。新しいことをするのであれば新しい場所や新しい環境が必要なのです。
東御市は長野県内でも巨峰の一大産地になっています。巨峰は昭和の始め、豪州系の大粒の品種に日本在来の品種を交配して作ったものです。しかしきわめて栽培が難しく収量も不安定で、専門家からは栽培価値がないとまで酷評されていました。そんな中、ブドウ栽培では後進の旧東部町では巨峰の栽培に取り組み始めました。そして大変な努力を重ね、徐々に栽培技術を向上させ産地を形成するまでになって行きました。いま中野・須坂にも巨峰栽培が広がり、長野県の巨峰栽培は全国一となっています。
それまで長野県内にはブドウ産地としては塩尻・桔梗ヶ原のコンコード、松本・山辺のデラウェアがありましたが、いずれも巨峰の栽培には手を出しませんでした。難しい巨峰にあえて挑戦したのは養蚕がすたれ、新しい商品作物を探していた旧東部町でした。そして大変な苦労を重ね徐々に市場の信頼も得て、「東部町の巨峰」というブランドを獲得したのです。
ひるがえっていまはどうでしょうか。マーケットが新しい品種を求めているのに、いつまでも巨峰の成功体験が忘れられず新しい品種への転換が進まないでいます。いま果敢に新しい品種への転換を進めているのは県外からやってきた新規就農者の皆さんです。
これまでの成功体験は「巨峰の単一栽培」「4キロ箱での販売」「市場出荷」です。しかしいま消費者は様々な味のブドウを求めています。ご夫婦だけの世帯に4キロ箱は多すぎます。最近では2キロや3キロが増えてきています。市場に頼るのではなく自分でお客さんを獲得し自売りすることが求められています。すなわち新しい品種、新しい販売方法、新しい販売ルートが求められているのです。
成功体験が次への取り組みを遅らせて来ましたが、いま新しい取り組みが始まっています。わが家も巨峰農家の一員として頑張って行きたいと思っています。
東御市は長野県内でも巨峰の一大産地になっています。巨峰は昭和の始め、豪州系の大粒の品種に日本在来の品種を交配して作ったものです。しかしきわめて栽培が難しく収量も不安定で、専門家からは栽培価値がないとまで酷評されていました。そんな中、ブドウ栽培では後進の旧東部町では巨峰の栽培に取り組み始めました。そして大変な努力を重ね、徐々に栽培技術を向上させ産地を形成するまでになって行きました。いま中野・須坂にも巨峰栽培が広がり、長野県の巨峰栽培は全国一となっています。
それまで長野県内にはブドウ産地としては塩尻・桔梗ヶ原のコンコード、松本・山辺のデラウェアがありましたが、いずれも巨峰の栽培には手を出しませんでした。難しい巨峰にあえて挑戦したのは養蚕がすたれ、新しい商品作物を探していた旧東部町でした。そして大変な苦労を重ね徐々に市場の信頼も得て、「東部町の巨峰」というブランドを獲得したのです。
ひるがえっていまはどうでしょうか。マーケットが新しい品種を求めているのに、いつまでも巨峰の成功体験が忘れられず新しい品種への転換が進まないでいます。いま果敢に新しい品種への転換を進めているのは県外からやってきた新規就農者の皆さんです。
これまでの成功体験は「巨峰の単一栽培」「4キロ箱での販売」「市場出荷」です。しかしいま消費者は様々な味のブドウを求めています。ご夫婦だけの世帯に4キロ箱は多すぎます。最近では2キロや3キロが増えてきています。市場に頼るのではなく自分でお客さんを獲得し自売りすることが求められています。すなわち新しい品種、新しい販売方法、新しい販売ルートが求められているのです。
成功体験が次への取り組みを遅らせて来ましたが、いま新しい取り組みが始まっています。わが家も巨峰農家の一員として頑張って行きたいと思っています。