議論ができる議会にしよう!

2010-02-06 03:15:20 | 議会活動
議会における一般質問のあり方について検討する際、私たちは「議論」ということについてあまりに無理解であると思います。これまでの議会の一般質問を見ていて思うのは、私自身の反省も込めて要求・要望型の質問が大多数だということです。議員は「これこれをやって欲しい」と質問し、行政は「わかりました。やりましょう」と回答するか、または「お金がないのでできません」と回答するといった按配です。

そこには議論の深みも厚みもありません。そもそも「議論すべき議場」に議論がなく、単なる「お願い」ばかりといった状況があるのではないでしょうか。または行政からの回答などまったく無視して、自説を朗々と論ずるパフォーマンスに徹している方も見え隠れしています。本来あるべきなのは「あるべき東御市像」をめぐっての政策論争のはずです。

一括質問一括答弁がいいか一問一答がいいか、回数に制限を設けるかどうかなどということを論ずる前に、議論とは何か、論争とは何かということを突き詰めて考えることから始めなければならなかったのです。

そもそも私たち日本人は議論が下手です。自分の考えを順序だてて話すということが苦手です。ですから相手の論理の矛盾を突き、相手を論破するなどという経験をしたこともありません。畢竟、原稿の読み合いになります。しかも演技力不足で棒読み。そこには論破などすれば相手に恨みが残る、だからお互いになあなあで済ませ問い詰めたりしないほうがいいという談合体質があります。一般的には、質問するのは新人議員、ベテランになれば個別に解決し質問などしないという風潮のようです。しかしこれでは市民にはわかりません。

議論するためにはまず①相手の論理をきちんと捕らえること、②その論理の矛盾や問題点を明らかにすること、③その解決のためには自分の議論の方が適切であることを述べることが必要です。すなわち議論で目指すのは誤解を恐れず言えば「相手をぎゃふんと言わせ、俺の言うことを聞けということ」です。決してお願いしてやってもらうというのではありません。

いま国会で予算委員会で論戦を行っていますが、質問者は実に雄弁で議論慣れしています。議論の訓練を受けていると感じます。私たち自身の議論の質を高める努力が必要だと思います。

議論とは何をすることか?

2010-02-06 01:46:23 | 議会活動
いま議会改革委員会では一般質問のやり方について検討しています。一般質問とは議員が議場で自分の政策や信条について自由に発言できるほとんど唯一の場です。議題も行政全般にわたり制限がありません。

現在東御市では一般質問はまとめて質問しまとめて答えるというやり方をとっています。このやり方は当事者にとってはやりやすい反面、質問にすぐに答えるというのではないため間延びし、議論の迫力を削ぐという欠点があります。その結果、お互いに原稿を読みあっているという印象を与えることにもなります。

市民は、市政のあり方をめぐって市の当局者と議員とが真剣に討論し、丁々発止のやり取りが行われることを期待しているのです。ところがあらかじめ決まったセリフをしゃべっているという印象を与えるような議会では、市と議会とが馴れ合っているという誤解を与えることになります。

議会は議論をする場です。議論で必要なものはセリフではなく生きた言葉であるべきです。議論とは広辞苑によれば「互いに自分の説を述べ合い、論じること。意見を戦わせること」だそうです。言葉による戦いなのです。戦いであるならば当然そこには戦略もあります。お互いに相手の息継ぎや間合いを探ることもあります。相手の出方によってはそこで対応を変えることも出てくるでしょう。議論とはお互いに相手の出方を見ながら論争することであるべきです。

まとめて質問しまとめて答えるというやり方は一見合理的に見えるかもしれません。質問にただ答えるというのならそれでもいいかもしれません。それだったら質問書と回答書を交換すれば事足ります。しかしそれは議論の何たるかを理解していないことになります。議場で期待されるのは議論のはずです。議論とは、自分の意見を通すために相手の論理の矛盾を突き、論破することです。そのためには当然戦略も駆け引きも必要になります。

今回の議会改革委員会では以下3つの案が示され、各会派で検討することになりました。私はこれまで述べてきたことからすれば、議論するためにはできるだけ制約は取り払い、自由にするべきだと思います。

● 第1案(現行通り、つまり変える気はないという意見です)
・質問方式 一括質問一括答弁方式
・質問回数 同一議員につき同一要旨について3回
・質問時間 代表質問は45分以内、個人質問は30分以内

● 第2案(一問一答方式【小諸市方式】、私的にはこの方法がベターだと思います)
・質問方式 第1回目は一括質問一括答弁、第2問目から一問一答方式
・質問回数 制限はない
・質問時間 質問及び答弁を含めて1時間

● 第3案(選択方式、なぜ質問回数に制限を設けるのでしょうか?)
・質問方式 第1回目は一括質問一括答弁方式
      第2問目から一括質問一括答弁とするか一問一答方式とするか選択する
・質問回数 同一議員につき同一要旨について3回
・質問時間 代表質問は45分以内、個人質問は30分以内

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