田中駅南口振興を考える

2010-02-10 02:37:29 | 議会活動
私は都市計画審議会の委員を仰せつかっていますが、先日市から田中駅南口地域振興計画原案」が送られてきました。田中駅南口開設に伴い南口周辺の27ヘクタールを整備するために計画を立てるというのです。すでにパブリックコメントを募集しています。
計画の主要課題は以下の4つです。( )の中に表示してある「短・中・長」はその計画がすぐに取り掛かれるものか、中期にわたるものか、長期にわたるものかの分類です。

1、計画的・効率的な土地利用
  ・南口周辺27ヘクタール都市計画の選定(短)
  ・都市計画の用途変更(短)
  ・羽毛山・郷仕川原への都市計画用途地域の拡大(中)
2、田中駅利便性の向上
  ・田中駅を橋上駅として整備(中)
  ・パークアンドライドの推進(中)
  ・レンタカー・レンタサイクルの普及(中)
  ・コミュニティFM局の設置(短)
  ・デマンドバスの整備(中)
3、道路網の整備
  ・幹線道路の整備(県道未改良部分の改良)(中)
  ・生活道路の整備(地域内道路を4m以上に)(長)
4、若者の定住環境の確保
  ・田中保育園の設置(短)
  ・警察署の誘致(長)
  ・優良宅地の提供(羽毛山・郷仕川原地域)(長)
  ・千曲川プロムナードの整備(千曲川親水公園・遊歩道)(長)

私は田中駅南口の整備にとやかく言うつもりはありません。しかしこの計画は南口に関係するありとあらゆることを、なんでもかんでもすべて詰め込んだような計画です。そもそも田中駅の橋上駅化やコミュニティFM局の設置、レンタカー・レンタサイクル、デマンドバスは南口整備とは直接には関係ありません。FM局は田中商店街の中に設置される予定です。具体性があるのは田中保育園の設置と都市計画の作成だけです。そこで3つの疑問があります。

第1の問題は田中保育園の建設についてです。駅に一番近く利便性が高いこの場所に保育園が妥当なのかどうかということです。この地域の活性化のためにはもっと集客力のある商業施設が必要ではないでしょうか。また後ろには鉄道が通っており前には焼却炉の煙突が聳える場所が子供を育てる場所として適当な場所なのでしょうか。

第2に都市計画地域の選定にあたり住宅用地として利用できる地域が極めて限定されるということです。ここに復員6~10メートルの道路を通すことにより多くの土地が道路敷地に取られることになります。地域住民の納得が得られるのでしょうか。またどれだけの交通量を想定されているのでしょうか。

第3に、羽毛山地域を優良宅地として整備するためには通学区の問題があります。この地域の子供たちはは目の前に田中小学校がありながら、遠くの北御牧小学校に通っています。今でも田中小学校に転校できないかという相談があります。もし若者定住促進のために宅地開発を進めるのであれば、通学区の問題について一定の方向性を出す必要があります。

市民の皆様のご意見をお聞きしながら考えて行きたいと思います。

緊急雇用対策は十分か?

2010-02-10 01:57:30 | 議会活動
夕方、市民の方からお怒りのお電話をいただきました。最近市役所に行っても緊急雇用対策の看板がないというのです。お隣の上田市では市長をはじめ、議会が一体となって緊急雇用対策に取り組み雇用創出のために力を尽くしているそうです。最近でも温泉施設でお一人社員を募集したところ40人もの方が来られたそうです。昨年コミュニティFM局開設に伴ってお二人募集したところやはり40人を越す方が見えられたとも聞いています。上田市に比べて東御市の動きは鈍いとおっしゃっていました。

私自身、先月北御牧庁舎の商工観光課を訪問し、年末年始の緊急雇用対策の取り組みをお聞きしたことがあります。年末年始に臨時の窓口を設けて取り組んだそうですが、相談は1件もなかったそうです。ただ事前に市民の方々に対してのお知らせが十分でなかったとおっしゃっていました。広報の発行に間に合わなかったそうです。なんとおざなりの取り組みだったのでしょうか。そもそも危機感が感じられません。

そもそも商工観光課が昨年の秋、市の本庁舎から北御牧庁舎に移転になったこと自体問題だと思っています。市民の側からすれば本庁舎で用が足りず、わざわざ北御牧庁舎まで足を運ばなくてはなりません。移転した背景には様々な理由があるかと思います。しかし外部から見れば市は商工観光には力を入れていないと見えます。担当者のお話では窓口に訪れる方はほとんどいないとのことでした。

これに対し上田市では「緊急雇用対策」の大きな看板を掲げ取り組んでいます。佐久市役所では職業紹介の窓口を設け、市民の相談に積極的に応じています。しかし東御市は何もしていないわけではありません。市のホームページからハローワークの情報が検索できるように対応しています。しかし問題なのはそのことを積極的にPRし、市民の利用を促すための取り組みがなされていないことです。

職を失って困っている市民が大勢いるのに市のこうした職員の危機感のなさ、ワンストップでものごとが進まない組織の問題、そして積極的に対策をすすめようとしない仕事のやり方、いずれも大きな問題だと感じています。

昨年、市は緊急雇用対策を積極的に実施しましたが、今年は雇用危機は一段落したと感じているのでしょうか。いま多くのシンクタンクでは今年の夏以降の景気の二番底を懸念しています。市はこうした現実をどのように認識されているのでしょうか。市民の方の不安に応える市政であってほしいものです。

臨時議会が開かれます

2010-02-10 01:04:43 | 議会活動
9日は午後から議員研修会がありました。研修テーマは二つ。最初はNPO法人人権センターながのの高橋事務局長の「差別の『オモテとウラ』」と題する講演でした。一般的に差別はなくなっているように言われますが、結婚に際してまだまだ差別があると実例を引いてお話しいただきました。身につまされるお話しでした。

次に長野県総務部藤森行政改革課長の「地方分権改革について」のお話しがありました。分権改革のこれまでの総括とこれからの課題について説明していただきました。地方に権限を移管するのはいいのですが、それに伴う財源が確保できるのかが課題です。さらなる税源移譲ができても地域間の財政力格差を解消するための税制調整機能は必要であり、地方交付税の役割は決して失われるものではありません。

地方分権について私自身まだ勉強不足です。しかし地方分権を口実に地方交付税の削減するというのであれば考えてしまいます。こうした議員研修会は定例会の前に行われるのが通例のようですが、テーマが問題であったり県庁のお役人の話であったり何か固定しているようにも感じます。最近の自治体改革とか議会改革、事業仕分けなどもっと幅広い課題をテーマにしてもいいようにも思います。

来週の月曜日、2月15日に臨時議会が開かれます。その議案が本日送られてきました。これは地方交付税5500万円と、地域活性化・きめこまかな臨時交付金(国庫支出金)1億2570万円が交付されることによる補正で、総額1億8300万円になります。おもな内訳は下記の通りです。

・温泉施設運営費  2252万円(市内4ヶ所の温浴施設の改修・修繕)
・道路維持管理費  2300万円(市道側溝舗装など)
・道路新設改良費  4700万円(道路改良・小規模土木)
・小学校修繕事業費 2515万円(小学校施設修繕・改修)
・中央公園管理費  1140万円(外灯設置工事)
・体育施設管理費  1100万円(プール濾過タンク取替


このほか祢津保育園仮園舎建設事業で2350万円の債務負担行為があります。これは平成21年度から23年度の間に支出するもので、完成後は一般財源で対応することになります。

これらの支出によって地元の業者が潤い、雇用が生まれることを期待したいと思います。

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