「議会だより」の刷新を進めるためには、市民の皆さんが現在の「議会だより」をどのように受け止めているのか調査することが大切です。しかし実際にアンケートを行なえば多額のお金がかかります。
そこで宮城県名取市議会の住民意識調査の結果から一般的な動向を考えてみたいと思います。名取市議会の皆様、ネットに公開されたデータを拝借いたします。
宮城県名取市は仙台市近郊の人口7万人余の市です。平成21年3月に「名取市議会に関する住民意識調査を実施しました。こうした調査を行なっている市議会はわずかで、公開されたデータは貴重なものです。
市議会に対して関心あるとされた方は7割にも及び、住民意識の高さがうかがわれます。
市議会に対して関心がないと回答された方の中で興味深いのは、「仕組みがわからない」と回答された方が4割近くいらっしゃることです。議会広報の問題なのでしょうか。
市議会が開かれているかとの質問に開かれている18%、いない31%、わからない45%となっています。わからないは40代以下では5割を越えています。議会の情報提供が不十分なのでしょうか。
開かれていない理由は「市民との接点がない」36%、「活動がわからない」28%となっています。開かれているか判断する以前に、そもそも議員が何をしているかわからないという段階にあります。議員は自分では市民と話しているつもりでも、市民の側からすればそれでは足りないと感じているのでしょう。
「市議会だより」は8割の方が目を通されています。だから市議会の情報は伝わっていてもいいはずなのですが、これまでの質問の回答からもわかるように「市議会は何をしているかわからない」と感じているのです。せっかく「市議会だより」を編集して市民の方にお届けして、市民は読んでいるのにもかかわらずかわらず、市民は「わからない」と言う。これはどこに原因があるのでしょうか。
少なくとも「市議会だより」に掲載されている記事では、市民は議員の活動がわからないと思っているのです。市民が求める情報が掲載されていないのです。市民は何を求めているのでしょうか。
たとえば東京都千代田区議会の場合、上記のような「審議一覧表」を掲載しています。ここには議員一人ひとりが議案の採決にあたってどのような態度をとったのか、〇×で表示してあります。市民がどのような情報を求めているのか考える必要があります。
そんな中、「市議会だより」以外に情報を入手するための重要な手段として、議員個人が発行する報告書(個人版の議会だより)が読まれていることに驚きを感じました。またホームページは意外に活用されていないように見受けられます。
議員活動への満足度は11%で不満が28%にもなりました。一番多かったのは「わからない」の54%でした。満足と回答された方が1割そこそこだというのはショックでした。やはり「わからない」が多いことが気にかかります。
不満の一番大きな理由は「議員活動がわからない」の60%でした。いかに議員活動が市民の皆さんに知られていないことか。議員は市民は当然知っているはずだと思っています。双方のこのミスマッチはこれまで十分認識されてきていませんでした。
「知っているはず」という思い込みはこれからは許されませんね。議員はありとあらゆる機会に議員活動を市民に知らせる努力をしなければなりません。
議員に対してと同様、市議会に対しても聞いてみました。反映されているは4割、反映されていない2割、わからない35%でした。議員個人より議会に対する評価はやや高いようです。
反映されていない理由は「市民との対話の場がない」が7割でした。やはり議会報告会など市民と率直に語り合う場の重要性が浮き彫りになった形でした。
そんな中、半数近い方が議員数は多いと回答されています。それでは何人が適当ですかとさらに聞いたところ、平均で17.43人(現在より7人減)という結果になりました。
議員報酬についても議員定数と同様の結果になりました。
● まとめ
その1 議員としては「市議会だより」などで情報発信しているつもりでも、市民にはほとんど伝わっていない。
その2 議員が伝えたいことと市民が知りたいことの間には大きな落差がある。
その3 委員数と報酬については市民の厳しい目があることを忘れてはならないこと。
こうした傾向は東御市でもほとんど変わらないと思います。他山の石として今後の「市議会だより」の刷新の中に活かしてゆきたいと思います。
そこで宮城県名取市議会の住民意識調査の結果から一般的な動向を考えてみたいと思います。名取市議会の皆様、ネットに公開されたデータを拝借いたします。
宮城県名取市は仙台市近郊の人口7万人余の市です。平成21年3月に「名取市議会に関する住民意識調査を実施しました。こうした調査を行なっている市議会はわずかで、公開されたデータは貴重なものです。
市議会に対して関心あるとされた方は7割にも及び、住民意識の高さがうかがわれます。
市議会に対して関心がないと回答された方の中で興味深いのは、「仕組みがわからない」と回答された方が4割近くいらっしゃることです。議会広報の問題なのでしょうか。
市議会が開かれているかとの質問に開かれている18%、いない31%、わからない45%となっています。わからないは40代以下では5割を越えています。議会の情報提供が不十分なのでしょうか。
開かれていない理由は「市民との接点がない」36%、「活動がわからない」28%となっています。開かれているか判断する以前に、そもそも議員が何をしているかわからないという段階にあります。議員は自分では市民と話しているつもりでも、市民の側からすればそれでは足りないと感じているのでしょう。
「市議会だより」は8割の方が目を通されています。だから市議会の情報は伝わっていてもいいはずなのですが、これまでの質問の回答からもわかるように「市議会は何をしているかわからない」と感じているのです。せっかく「市議会だより」を編集して市民の方にお届けして、市民は読んでいるのにもかかわらずかわらず、市民は「わからない」と言う。これはどこに原因があるのでしょうか。
少なくとも「市議会だより」に掲載されている記事では、市民は議員の活動がわからないと思っているのです。市民が求める情報が掲載されていないのです。市民は何を求めているのでしょうか。
たとえば東京都千代田区議会の場合、上記のような「審議一覧表」を掲載しています。ここには議員一人ひとりが議案の採決にあたってどのような態度をとったのか、〇×で表示してあります。市民がどのような情報を求めているのか考える必要があります。
そんな中、「市議会だより」以外に情報を入手するための重要な手段として、議員個人が発行する報告書(個人版の議会だより)が読まれていることに驚きを感じました。またホームページは意外に活用されていないように見受けられます。
議員活動への満足度は11%で不満が28%にもなりました。一番多かったのは「わからない」の54%でした。満足と回答された方が1割そこそこだというのはショックでした。やはり「わからない」が多いことが気にかかります。
不満の一番大きな理由は「議員活動がわからない」の60%でした。いかに議員活動が市民の皆さんに知られていないことか。議員は市民は当然知っているはずだと思っています。双方のこのミスマッチはこれまで十分認識されてきていませんでした。
「知っているはず」という思い込みはこれからは許されませんね。議員はありとあらゆる機会に議員活動を市民に知らせる努力をしなければなりません。
議員に対してと同様、市議会に対しても聞いてみました。反映されているは4割、反映されていない2割、わからない35%でした。議員個人より議会に対する評価はやや高いようです。
反映されていない理由は「市民との対話の場がない」が7割でした。やはり議会報告会など市民と率直に語り合う場の重要性が浮き彫りになった形でした。
そんな中、半数近い方が議員数は多いと回答されています。それでは何人が適当ですかとさらに聞いたところ、平均で17.43人(現在より7人減)という結果になりました。
議員報酬についても議員定数と同様の結果になりました。
● まとめ
その1 議員としては「市議会だより」などで情報発信しているつもりでも、市民にはほとんど伝わっていない。
その2 議員が伝えたいことと市民が知りたいことの間には大きな落差がある。
その3 委員数と報酬については市民の厳しい目があることを忘れてはならないこと。
こうした傾向は東御市でもほとんど変わらないと思います。他山の石として今後の「市議会だより」の刷新の中に活かしてゆきたいと思います。