(写真)群馬県吉岡町役場の前にて
19日から二日間の日程で、市議会の広報調査特別委員会と議会運営委員会の合同の視察が行なわれました。この日も明け方から冷え込み、川霧が立ち込めていました。集合時間の10時過ぎには霧もあがり出発するころには青空が見えてきました。今回の視察に参加するのはそれぞれの委員会に所属する10名の議員と議長・副議長を加えた13名、そして事務局から1名、合計13名です。
第一日目の視察先は群馬県吉岡町です。吉岡町は群馬県のほぼ中央に位置し、西に榛名山がそびえ東に利根川が流れる西高東低の緩やかな傾斜地にあり、前橋市・高崎市・渋川市の3市に囲まれたベットタウンの町です。人口は1万9千人で、それも毎年250人ずつ増えているそうです。
視察目的は吉岡町の「議会だより」の編集状況です。毎年町村議会議長会では「議会だより」全国コンクールを実施しており、その中で吉岡町は優秀賞を受賞しています。現在当市でも議会だよりの刷新を行なっており、ぜひお話しをお聞きしたいと思っていました。
視察には町長さんはじめ議長さん、そしてすべての議会広報委員の皆さんに出席いただき、細やかな心のこもった応対をしていただきました。お聞きしたら町長さんは当市に仕事でこられたことがあり、力士雷電についてもご存知でした。議員の皆さんは19年に当市に視察にこられたことがあるとのことで、終始和やかな雰囲気のうちに視察研修が始まりました。
研修で学んだことは以下の5点です。
第1に、編集委員の方お一人おひとりの議会だよりに対する編集意識の高さです。「住民が議会だよりを手にとって開いてみたくなるようにするにはどうしたらいいか」ということを常に考えていらっしゃるということです。
第2に、委員さんの編集能力の高さです。一般質問は当市では本人が執筆していますが、吉岡町では編集委員が執筆されているそうです。全員がパソコンを使いこなし、記事のレイアウト、見出しなどもすべて委員さんがこなしています。そのための研修などにも参加されているそうです。
第3に、企画力の高さです。「私もひとこと」や「よしおかクイズ」など市民の方による投稿のページがあり、子供さんのイラストなども掲載されていました。また「一般質問の行方追跡」では、一般質問で取り上げた項目がその後どのように実現されたのか追跡するという連載がありました。
第4に、編集会議の的確な運用です。企画(Plan)・編集(Do)・反省と次号の企画(Check)というマネジメントシステムがきちんと行なわれていました。
議会だより発行に当たってはまず本会議の前、議案書配布後第1回目の会議が持たれます。ここでレイアウトや掲載内容の検討、執筆分担を決めます。本会議閉会後1週間以内に第2回目の会議が開催されます。この時には最初の粗原稿が出来上がっており、レイアウト、写真の確認が行なわれます。第3回目の会議には実際の紙面イメージで構成された版下が届き校正を実施、第4回目は最終確認が行なわれ、次号の素案の検討を行なうとのことでした。発行後反省を兼ねて慰労会を行なっているそうです。
第5に、議会だよりの発行がスピーディに行なわれていることです。議会終了後1ヶ月以内に発行しているとのお話しは驚きでした。そのためには本会議閉会後1週間ですべての原稿をまとめているとのこと、時には徹夜することもあるそうです。
当市の場合12月議会の内容を掲載した議会だよりが市民の皆さんのお手元に届くのは2月始めになります。
1時間半の視察は極めて濃密なものでした。当市の議員からの質問に対し吉岡町の議員さんは全員が活発に発言されており、議会だより発行に対する意識の高さを感じました。お聞きしたら広報委員長を除き全員が1期生の議員さんとのこと。感じ入るばかりでした。
最後に全員で私達のバスまでお見送りに来ていただきました。学ぶべきものがたくさんあった視察でした。私が当初期待していたこと以上の収穫がありました。この成果をぜひ活かしたいと思いました。吉岡町の皆さんありがとうございました。
さて、今日は視察第2日目、議会改革のテーマで埼玉県戸田市議会を訪問します。今日も実り多い視察になることを願っています。このブログは宿泊先のホテルで書いています。最近のホテルではインターネット環境が整備されているところが多く、とても助かります。