落札率90%以上は談合の疑惑?

2011-02-05 10:16:35 | プロフィール
臨時議会の中にも書きましたが、2月4日付の信濃毎日新聞に掲載されたオンブズマンの記事は以下の通りです。

落札率90以上、7割以上は9市 市民オンブズマン調査 

 信州市民オンブズマン(代表幹事・松葉謙三弁護士)は3日、県内19市を対象に公共工事の落札率などを尋ねたアンケートの結果を公表した。昨年度に発注した予定価格100万円以上の工事のうち、予定価格に対する落札価格の割合(落札率)が90%以上だった件数が7割以上を占めたのは、9市あったとした。

 同オンブズマンによると、落札率90%以上の工事件数が対象工事に占める割合が高かったのは、諏訪市98%、大町市85%、東御市79%など。最も低かったのは小諸市の9%。県庁で記者会見した松葉氏は「落札率90%以上の工事入札は、談合の疑惑がある」と主張。こうした工事が7割以上を占めた市には「談合がまん延している」との見方を示した。

 これに対し、諏訪市は取材に「入札の市場原理を活用した結果だ」(財政課)と説明。大町市は「予定価格を積算する基礎になる単価は公表されており、入札価格が予定価格と近くてもおかしくない」(企画財政課)、東御市は「現時点で談合がまん延しているとは考えていない」(総務課)としている。

 一方、退職職員の再就職先を公表しているか-との質問では、18市が「公表していない」と回答。須坂市は「課長級以上公表している」とした。同市は「(再就職先を尋ねる)取材には答えている」(総務課)としている。

 アンケートは、昨年10月にファクスやメールで文書による質問を送り、各市が記入する形で実施。12月までに全市から回答を得たという。(信濃毎日新聞2月4日(金)付)

臨時議会がありました

2011-02-05 07:34:57 | 議会活動
4日は今年はじめての臨時議会が開催されました。議案は一般会計補正1億5400万円、病院事業会計補正1200万円、そして御牧乃湯改修請負契約の締結の3つでした。

1、一般会計補正予算について

一般会計の補正予算は国の総合経済対策にもとづく交付税6300万円と、「地域活性化・きめ細かな交付金」7000万円、地域活性化・住民生活に光をそそぐ交付金1600万円が交付されたことによるものです。

これによる主な事業としては、これまで議会でも議論されてきた子宮頸がん・ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチン予防接種に要する費用850万円が計上されたことです。子宮頸がんワクチンは中学校1年生から高校1年生を対象としています。市側は周知徹底のために個人別に通知を行い広報でも呼びかけるそうです。

これまではワクチン接種のためには多額の費用がかかっていましたが公費負担が実施されます。子育て世代にとっては朗報となりました。しかし平成24年度以降については国の方向性も決まっていないそうです。

コミュニティFMの屋外アンテナ設置工事費についても620万円の補正が実施されました。現在市の周辺部にコミュニティFMが良く聞こえない地域があります。こうした地域の難聴対策のために350世帯に対し屋外アンテナを設置します。

文化会館に車椅子用の階段昇降機が設置されます。このための費用800万円が計上されました。これまで文化会館には車椅子は最後部に5席ありましたが舞台が良く見えないため不評でした。これにより舞台の近くにさらに3席設置されることになります。

以上のほか、最終処分場・不燃施設の舗装修繕に380万円、温泉施設の修繕等に1800万円、道路舗装などに1500万円、グリーンゾーン整備や道路補修などに3800万円などが実施されます。平成23年度で予定されている事業の前倒し実施が行なわれます。

2、病院事業会計補正予算について

病院事業会計の1200万円は、新しい透析病棟が2月中に完成するに伴い、空いたスペースを産婦人科病棟として整備するための費用です。産婦人科の診察室は1室しかなく手狭でした。この整備により診察室や内診室、待合室が設けられ、プライバシーが確保され診察も効率化されます。

3、御牧乃湯改修契約の締結について

御牧乃湯は今年12月の完成目指して改修工事が行なわれ、銭湯的施設としてよりコンパクトな施設を目指します。今回指名競争入札により竹花組東御支店が落札、契約額2億9270万円(税込み)です。

落札率、すなわち市側の予定価格に対する落札価格の割合は99.57%とのこと。ちょうどこの日、信濃毎日新聞で「落札率90%超7割以上は9市、信州市民オンブズマン19市を調査」という記事が掲載されました。オンブズマンの松葉弁護士は「落札率90%以上の工事入札は、談合の疑惑ある」と述べています。

落札率に対して市長の意見を求めたところ市長は以下のように回答されました。

「設計段階できわめて厳しい要求をしてきている。数字と入札の差をあげつらって正当かどうかというのはいかがなものか。むしろ予算額に近くなることが実情に即したものと言うことができる。業者にとっては努力範囲内だ。市の予定価格がかなり厳しかったと言える。単純に落札率だけを問題にしない」

入札方法について、一括発注とするのではなく、地元業者にいくらかでも仕事が回るように分割で行なうべきではなかったかとの質問がありました。これに対し市側は「12月までにオープンしなければならない。分割にするとそれぞれの段取りや調整のためのロスが発生する」と回答しました。

私は市として中小零細企業を支援するため、元受業者に対して下請けに地元業者を使うよう要請するだけでなく、実際にどれだけのお金が地元業者に流れたのかチェックすべきではないかと延べ、実態把握をするよう要望しました。

これから舞台が丘整備計画関連で多額の工事が発注されます。その資金のいくらかでも地元業者を潤すことができるよう市としての積極的な取り組みを期待したいものです。

以上、市側から提案された3つの案件はすべて原案通り承認・可決されました。

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