「市議会だより」について「議員の賛否を公表してほしい」というコメントをいただきました。以下にその要旨を掲げます。
さまざまな議案について、議員の皆様の賛否を公表してください。たとえばТPP反対の態度を表明されたのはどなたか、賛成の意見の方はおられたのか、明らかにされて然るべきでしょう。星取表ではありませんが、議会毎の議員さんの発言一覧が欲しい。(中略)「定量的な情報」「旗色鮮明な分類」かつ「簡素で充実」した議会報を。よろしくお願い致します。
私は議員ごとの賛否の公表は必要だと思っています。実際にいくつかの市町村では公表しています。下記に掲げる千代田区議会はホームページで公開しています。左側が案件名、上に議員名、一覧表になっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/48/ec078fd72a3f790c7d1d9678ac5e2f0a.jpg)
以前私は議会広報調査特別委員会においてこれを問題として取り上げ議論したことがあります。しかし賛同が得られず実現しませんでした。その反対理由の一つに「簡易採決」という問題がありました。
議会における採決の方法について定めたものに、全国町村議会議長会が作成した「議員必携」という本があります。その中に「表決」(採決のことを議会ではこう言います)は「『起立表決』を原則とし、ほかに記名投票又は無記名投票による表決と簡易表決」としています。
一方東御市の議会運営を定めた「東御市議会先例集」では「表決は簡易表決によるのが例であるが、異議あるもの及び議長が必要と認めるものについては、挙手又は起立によるのが例である」としています。先例集は会議規則ではないので「例である」という独特の言い回しになっています。
すなわち東御市の場合「簡易表決」が一般的なのです。それでは簡易表決はどのように行なわれるのでしょうか。具体的な事例を掲げます。
その1、議長「ご異議ございませんか」
議員「異議なし」
議長「本件は成立しました」。
その2、議長「賛成の諸君の起立を求めます」
(賛成議員が起立する)
議長「起立多数、よって本件は成立しました」
(反対や保留は聞いていません)
すなわち議案への「賛成」のみを明らかにし、「反対・保留」についてはあえて聞かないのです。ましてどの議員が賛成したのか、反対したのか議事録に記載されることもありません。私も採決に参加していながら一番前の席なので、誰が賛成したのか反対したのかまるでわかりません。
これは現在の議会運営の目的が議事の円滑な進行にあるからです。賛成が多いかどうかさえわかればいいのであって、あえて議員個人個人の議案に対する態度を明らかにする必要はないと考えているからです。
こうしたことからご質問にあるような賛否の一覧表は、議会運営の方法を変えなければ実現できないのです。「異議なし」についてもその内容は様々です。積極的賛成から消極的賛成、また反対だけれどあえて異議を唱えるほどではないと考えている方もいらっしゃるかもしれません。それを「異議なしだから賛成だ」と決めつけるのもいかがなものでしょうか。
先に掲げた千代田区議会の場合は「電子表決」という方法でこれをクリヤーしていました。議員の議席に賛否のボタンがあり、それを押すと議場に設置されているディスプレーに表示されます。これですと時間もかかりません。
あえて一覧表で掲載するとすれば「起立表決」や「記名投票」などに限定するかどうかです。しかし常任委員会においては「挙手」により「保留・反対・賛成」の順に表決しているので可能かもしれません。
たかが議員一人ひとりの議案への賛否を明らかにするということが、実は議会運営の根幹にまでかかわる大問題なのだということをあらためて思い知らされました。しかし、だからといって私はこの問題をあきらめたわけではありません。議員は市民に対して議会における自己の行動に対して説明責任があります。何らかの方法で取り上げたいと思っています。
さまざまな議案について、議員の皆様の賛否を公表してください。たとえばТPP反対の態度を表明されたのはどなたか、賛成の意見の方はおられたのか、明らかにされて然るべきでしょう。星取表ではありませんが、議会毎の議員さんの発言一覧が欲しい。(中略)「定量的な情報」「旗色鮮明な分類」かつ「簡素で充実」した議会報を。よろしくお願い致します。
私は議員ごとの賛否の公表は必要だと思っています。実際にいくつかの市町村では公表しています。下記に掲げる千代田区議会はホームページで公開しています。左側が案件名、上に議員名、一覧表になっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/48/ec078fd72a3f790c7d1d9678ac5e2f0a.jpg)
以前私は議会広報調査特別委員会においてこれを問題として取り上げ議論したことがあります。しかし賛同が得られず実現しませんでした。その反対理由の一つに「簡易採決」という問題がありました。
議会における採決の方法について定めたものに、全国町村議会議長会が作成した「議員必携」という本があります。その中に「表決」(採決のことを議会ではこう言います)は「『起立表決』を原則とし、ほかに記名投票又は無記名投票による表決と簡易表決」としています。
一方東御市の議会運営を定めた「東御市議会先例集」では「表決は簡易表決によるのが例であるが、異議あるもの及び議長が必要と認めるものについては、挙手又は起立によるのが例である」としています。先例集は会議規則ではないので「例である」という独特の言い回しになっています。
すなわち東御市の場合「簡易表決」が一般的なのです。それでは簡易表決はどのように行なわれるのでしょうか。具体的な事例を掲げます。
その1、議長「ご異議ございませんか」
議員「異議なし」
議長「本件は成立しました」。
その2、議長「賛成の諸君の起立を求めます」
(賛成議員が起立する)
議長「起立多数、よって本件は成立しました」
(反対や保留は聞いていません)
すなわち議案への「賛成」のみを明らかにし、「反対・保留」についてはあえて聞かないのです。ましてどの議員が賛成したのか、反対したのか議事録に記載されることもありません。私も採決に参加していながら一番前の席なので、誰が賛成したのか反対したのかまるでわかりません。
これは現在の議会運営の目的が議事の円滑な進行にあるからです。賛成が多いかどうかさえわかればいいのであって、あえて議員個人個人の議案に対する態度を明らかにする必要はないと考えているからです。
こうしたことからご質問にあるような賛否の一覧表は、議会運営の方法を変えなければ実現できないのです。「異議なし」についてもその内容は様々です。積極的賛成から消極的賛成、また反対だけれどあえて異議を唱えるほどではないと考えている方もいらっしゃるかもしれません。それを「異議なしだから賛成だ」と決めつけるのもいかがなものでしょうか。
先に掲げた千代田区議会の場合は「電子表決」という方法でこれをクリヤーしていました。議員の議席に賛否のボタンがあり、それを押すと議場に設置されているディスプレーに表示されます。これですと時間もかかりません。
あえて一覧表で掲載するとすれば「起立表決」や「記名投票」などに限定するかどうかです。しかし常任委員会においては「挙手」により「保留・反対・賛成」の順に表決しているので可能かもしれません。
たかが議員一人ひとりの議案への賛否を明らかにするということが、実は議会運営の根幹にまでかかわる大問題なのだということをあらためて思い知らされました。しかし、だからといって私はこの問題をあきらめたわけではありません。議員は市民に対して議会における自己の行動に対して説明責任があります。何らかの方法で取り上げたいと思っています。