以前ブログで4月から上下水道料金の窓口業務が全面的に民間委託され、「上下水道料金センター」が開設されると書きましたが、民間委託について考えてみたいと思います。
今回の民間委託のねらいの第一は滞納金問題への対応です。昨年下水道負担金の時効で6400万円の回収不能が発生したり、下水道料金の徴収漏れが発覚し大きな問題になり担当者の処分が行なわれています。民間に委託することにより回収率の向上を図るとしています。
民間委託の第二のねらいは経費削減です。市の職員がやるとお金がかかるから民間委託するということです。すなわち公務員の給料の方が税金を払っている市民の方よりも高い、だから民間の人をより安く使おうというのです。これでは市の職員は給料に見合った仕事をしていないことを自ら認めているようなものです。
民間委託の第三のねらいはサービスの向上です。例えば休日などで水道料金を払いたくても払えなかったものが民間委託すると休日でも対応できるという説明がありました。しかしこれはいかがなものでしょうか。公務員は土日は休むが、民間は土日であろうが無休でやれということです。休日をやり繰りして土日の対応ができないのでしょうか。
以上の3点をまとめると以下のようにならないでしょうか。
「市の職員は高い給料をもらい、土日もしっかり休めるにもかかわらず、時効や徴収漏れなどで市財政に大きな穴を開けるなど満足な仕事もできない。だから安い給料でも土日返上でよく働き、高い業績をあげる民間に委託する」
言ってみればこれは市の職員がやっても滞納が削減できなかったから「民間に丸投げする」ということです。これではたしていいのでしょうか。市の職員の皆さんは仕事に対する責任感、プライドを失ったのでしょうか。
滞納や未収金が多くなったのはどこに原因があったのかその問題を明らかにし、解決策を立てるというのが本来の仕事の仕方です。その中で仕事仕組みを変えたり、問題解決のために他の部署との連携を進め、さらには上下水道課だけの問題ではなく全体の問題として取り組むべきではないでしょうか。
滞納金の督促という仕事は神経も使うし、場合によっては相手から叱られたり脅されたりすることもあります。時には休日や夜訪問することもあるでしょう。相手が経済的に困窮し料金を支払えない場合もあるでしょう。言ってしまえばドブ板を踏むような地味でいやな仕事です。それを安くてどこでもいつでも働く民間に委託し、自分達は高給をもらい土日に休んでいていいのでしょうか。
民間委託について先日行なわれた上下水道審議会で市民の委員の皆さんから不安の声が聞かれました。すなわち民間委託した場合徴収第一主義となり、生活困窮世帯などとの間でトラブルが生じないかというものです。
民間委託契約する場合、未収金や滞納金の収納率の向上を条件にすると聞いています。当然のことながら受託業者は収納率向上に全力であたるようになります。もし収納実績が上げられなければ次の更新時に契約を打ち切られてしまうおそれがあるからです。そうした中で無理をした集金や相手の経済状況を省みない取立てが行なわれないと言い切れるでしょうか。
市の職員が担当していれば相手の生活困窮状況によっては、福祉の窓口につなげるとか市のネットワークでフォローすることもできます。民間業者ではそうは行きません。
私は現在の未集金や滞納金の整理を進めてほしいと思いますが、それが民間に丸投げすることで解決できるとはとうてい思えません。民間委託のメリットとデメリットをもう少していねいに検証する必要があるのではないでしょうか。
今回の民間委託のねらいの第一は滞納金問題への対応です。昨年下水道負担金の時効で6400万円の回収不能が発生したり、下水道料金の徴収漏れが発覚し大きな問題になり担当者の処分が行なわれています。民間に委託することにより回収率の向上を図るとしています。
民間委託の第二のねらいは経費削減です。市の職員がやるとお金がかかるから民間委託するということです。すなわち公務員の給料の方が税金を払っている市民の方よりも高い、だから民間の人をより安く使おうというのです。これでは市の職員は給料に見合った仕事をしていないことを自ら認めているようなものです。
民間委託の第三のねらいはサービスの向上です。例えば休日などで水道料金を払いたくても払えなかったものが民間委託すると休日でも対応できるという説明がありました。しかしこれはいかがなものでしょうか。公務員は土日は休むが、民間は土日であろうが無休でやれということです。休日をやり繰りして土日の対応ができないのでしょうか。
以上の3点をまとめると以下のようにならないでしょうか。
「市の職員は高い給料をもらい、土日もしっかり休めるにもかかわらず、時効や徴収漏れなどで市財政に大きな穴を開けるなど満足な仕事もできない。だから安い給料でも土日返上でよく働き、高い業績をあげる民間に委託する」
言ってみればこれは市の職員がやっても滞納が削減できなかったから「民間に丸投げする」ということです。これではたしていいのでしょうか。市の職員の皆さんは仕事に対する責任感、プライドを失ったのでしょうか。
滞納や未収金が多くなったのはどこに原因があったのかその問題を明らかにし、解決策を立てるというのが本来の仕事の仕方です。その中で仕事仕組みを変えたり、問題解決のために他の部署との連携を進め、さらには上下水道課だけの問題ではなく全体の問題として取り組むべきではないでしょうか。
滞納金の督促という仕事は神経も使うし、場合によっては相手から叱られたり脅されたりすることもあります。時には休日や夜訪問することもあるでしょう。相手が経済的に困窮し料金を支払えない場合もあるでしょう。言ってしまえばドブ板を踏むような地味でいやな仕事です。それを安くてどこでもいつでも働く民間に委託し、自分達は高給をもらい土日に休んでいていいのでしょうか。
民間委託について先日行なわれた上下水道審議会で市民の委員の皆さんから不安の声が聞かれました。すなわち民間委託した場合徴収第一主義となり、生活困窮世帯などとの間でトラブルが生じないかというものです。
民間委託契約する場合、未収金や滞納金の収納率の向上を条件にすると聞いています。当然のことながら受託業者は収納率向上に全力であたるようになります。もし収納実績が上げられなければ次の更新時に契約を打ち切られてしまうおそれがあるからです。そうした中で無理をした集金や相手の経済状況を省みない取立てが行なわれないと言い切れるでしょうか。
市の職員が担当していれば相手の生活困窮状況によっては、福祉の窓口につなげるとか市のネットワークでフォローすることもできます。民間業者ではそうは行きません。
私は現在の未集金や滞納金の整理を進めてほしいと思いますが、それが民間に丸投げすることで解決できるとはとうてい思えません。民間委託のメリットとデメリットをもう少していねいに検証する必要があるのではないでしょうか。